秦軍は趙北部にある『宜安』と『番吾』を攻め取る事で趙国王都が北部に逃走しないように動く事とした。そうして、まずは『宜安』を取るために動く。
その動きを読んで李牧も動き、北部の都市や国中の戦力を集めた大軍で秦軍を迎え撃とうとした。しかし、李信の策略には力も頭脳も及ばず、敗れ去る事となったのだ。
趙軍の総大将であった李牧を討ち取った事で宜安近くにある『宜司平原』での戦いに勝利した。
その後、李信はこちらに寝返った『中山国』やいくつかの小国や都市の者達に感謝しながら酒に料理を振る舞ったりしながら、宜安の城主である袁環や宜安の兵たち以外で李牧に付き従っていた者達は武装は取り上げつつも、食糧に水は与えて解放したのであった。
李牧に対しての勝利を祝う宴をした後、『宜安』へと進軍する中で……。
「李信将軍、例の件に関してですが……」
「……そうか、残念だな」
李信は宜安近くの小城で李信達が戦前に敗走した際に退却する拠点など様々な観点から攻め取った『赤麗』……とはいっても、城内に非戦闘要員しかいなかったが……。
そんな赤麗において李牧の指示に従い、老人の一人が井戸に毒を入れようとしたのを先に指示を出していた飛信隊の秘密部隊が捕らえ、そのまま処分したと報告を受けた。
李信は残念がりながらも『宜安』へと向かう。
こうして、秦軍は『宜安』の城へと到着し……。
「頼んだぞ」
「分かっている」
まずは捕えている袁環を解放し、『宜安』の無血開城のために説得へと向かわせる。
そして、袁環が少しの兵と共に『宜安』へと向かい、少しの時間が経過すると城の城壁から『白旗』が掲げられ、城門が開かれる。
「では、入るとしよう」
遠慮なく李信達は『宜安』の中へと入った。桓騎軍においてはしっかりと城内の財宝たちを与える代わりに降伏した将と兵、民たちへの手出しを禁じた。
また、降伏した者達を広場に集め……。
「この城はもう、秦の物だがお前たちに危害を加える事は絶対にしないとこの俺の名にかけて約束しよう」
絶望や失意に暮れる者達へと李信は絶対の安全を約束する。その後、城の中の玉座に座って身を落ち着けた。
「さて、この次は『番吾』になるがまずはここの状況が落ち着いてにしよう。その方が確実だしな」
もう一つの目的である『番吾』を取るためにもまずは『宜安』をしっかり統治し、状況を落ち着けてからにすると李信は決めた。
「まずはゆっくり休んでからだ」
そして、とりあえずは城という安心できる環境で休息を始めたのであった……。