キングダム――大将軍を目指す男   作:自堕落無力

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百五十話

 

 李信は趙国北部での戦に勝利した後、戦の立役者として『論功行賞』でその功を賞賛されたのもそうだが、戦での疲れを癒すために自分の屋敷で平穏な時間を過ごし始める。

 

 因みに李信の地位はニ十等爵の中でほぼ最上位と言える十八級の上卿であり、『大庶長』であるがために李信の屋敷は王宮に勝らずと劣らずと言っていい程に豪勢である、

 

 そしてその屋敷で働く世話人の数も当然、多い。まあ、普段は趙国で獲得した城やら砦で趙を牽制しているので屋敷にいること自体は少ないが……。

 

 だが、なにより秦の王都である咸陽に帰還した事で出来る事を李信はようやくする事となった。それは結婚だ。

 

 相手は河了貂に羌瘣、楊端和である。結婚したのは趙国侵略に一つの区切りがついたからだ。趙の王都である邯鄲にたいして地理的な包囲は済ませているので後はじっくり追い詰めるだけで良い。無理に攻める必要はない状態なのだ。

 

 そう、ならばほかにやる事は他国への侵略にするための準備だ。

 

 趙国侵略において共同戦線を築いており、上手くやれば平和的に帰順か、被害少なく秦国の物に出来そうな『燕国』。

 

 政が王健王と話を交わしていて、秦国が中華統一出来そうな状態になると帰順するという状態であり、趙国の北部侵略の戦においては戦をしていない事で戦いに膿んでおり、不満を溜めていた斉国の武将と副武将の顔聚と雷磐と史穴勝を傭兵という形で雇う事で戦わせ、発散させる事で今後において両国の関係を友好的に出来るようにもした『斉国』。

 

 

 

 この二つの国は今のところ、特に何かをしなければならない問題は無い。

 

 そして残りにおいて、一番の強国であり、大国の『楚』に何度か李信が戦をしてもいた『魏』、そして『韓』においてはそれらと国境が隣接している重要な『什虎』を取っていてどの国に対しても侵略戦争をする事が出来る段階であり、更には牽制をしているのだ。

 

 こうして、李信が趙国北部などで待機している飛信隊らと交代する前に李信は王騎将軍と共に『韓』に使節団と共に向かう事となった。

 

 それは韓侵略における前準備なのもそうだが、韓の王族でありながら法家の天才である『韓非子(かんぴし)』を秦に招くためのものである。

 

 今、秦において法の整理などそうした統治における役割を担っている李斯もまた、中華統一後において絶対に必要であると勧めた程だ。もっと言えば、李斯と韓非子は同じ学び舎で学んだ友人でもあるが……。

 

「コココ、いよいよ韓に入りますよぉ」

 

「ですね(さて、どうなるやら)」

 

 ともかく、使節団の護衛も兼ねている李信達は周囲を警戒しながらも韓国内の関門である『広形(こうけい)』に迫る。王騎と会話をしつつ、どぅ言う状況になっても対応できるように李信は気を引き締めたのであった……。

 

 

 

 

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