李信は『雁門』を越えて侵略しようとする北の騎馬民族である『匈奴』をオルドと協力して撃退した。
無論、この戦で匈奴は全滅などしていない。中華大陸から先の大陸は未知の世界だ。
匈奴の世界も又、未知である。もし、匈奴を何とかしたいならそれこそ大軍をもって『遠征』するしかない。
だが、ただでさえ『秦』においては匈奴とは別の騎馬民族である『
まだ中華統一もしていないし、趙を滅ぼしてもいないのでどの騎馬民族に対しても遠征をする事は秦には出来ないし、燕も遠征はしない。
なので有効な手として、李信はオルドと相談し、馬の機動力を奪うための柵と複雑な陣、引き上げる事で槍衾の目に遭わせるための兵器などを用いた防衛網を形成しつつ、狼煙台に強固な砦も作る事にした。
基本は防衛を重視して、匈奴に対抗するのである。
ともかく、匈奴への対応を考えた李信だがオルドから燕の王が一度、話したいと望んでいるのもあって、李信は『飛信隊』を数万率いてオルドと同行して燕に向かう。
数万の軍を率いる事を許されたのは同盟軍扱いと燕からの信頼と信用の証、後はオルドの言葉あってのものである。
こうして、李信は燕の王都である『
「ここが薊……『新鄭』とはまた違った意味で強固だな」
先日、韓の王都である『新鄭』を見たが故に『薊』も王都の一つであると認識したのである。
「燕王、
「秦国六大将軍が一人、李信です」
体は大きく老齢ながら血気に溢れていて、韓王の王安王とは違い、王として優れた分野を持っていると感じた。
「李信将軍には感謝しているぞ。あの憎き趙を追い詰められているのだからな」
「こちらこそ……オルド将軍が協力してくれているおかげで考えていたよりも早く、趙の各地を占領出来ているので感謝しています」
今王喜に李信はそれぞれ、感謝を告げたりする。
「ともかく、宴だ」
そうして今後、趙を滅ぼすため、あるいは今後に向けて関係を深めるべく『宴』を始める。
更に後日、飛信隊と李信の麾下の騎馬隊の実力を演習で見せたり……。
「太子丹である。よろしく頼むぞ」
「はい、丹様」
李信は政が趙で幼少期に人質だった時、
そんな丹と謁見し……。
「そうそう、良いですよ丹様」
「李信将軍の指導が良いからだ」
丹に頼まれたので李信は木剣を使って剣術の稽古をつける。
「矛が凄いと聞いていたが、剣の技はもっと凄まじいのだな」
「私の武は剣が初めでしたので……」
「そうか」
こうして李信は丹とも交流をしていき、全体的に燕と良い交流をしていったのであった……。