李信は『趙』を滅ぼすために度々、侵攻しているがその時に何度も『燕』のオルドと協力して燕との二面侵攻で趙の領地を獲っていた。
そうして、今では趙の王都である『邯鄲』を攻め獲るまでもう少しという状況だ。実際、秘密部隊を放ち、『邯鄲』内の文官と繋がって色々搔き乱したりしていた。
変に追い詰めたりするのはそれこそ、毒を井戸に放たれたりして危険なので『邯鄲』に食糧に物資を運ぶ商隊の制限なども今はしていないが、本格的に侵略する時は当然、一気に商隊を制限し兵糧攻めを移行できる準備もしている。
また、飛信隊の秘密部隊とは違うが、現在、上手く邯鄲内にて政治の中心を担っている郭開に取り入っている優秀で李信と繋がっている間者がいる。
それは元は昌文君の手の者であったが、李斯の手の者になり、更には趙だけでなく、魏に楚と斉にも潜り込んでいる
彼と繋がるきっかけは情報収集していた秘密部隊が怪しい動きをしていたので捕らえ、そうして李信が会い、話をした結果、秦の為に自らの全てを捧げている想いが本物であると確信したので解放する事にしつつ、彼と繋がったのである。
また、趙北部の『中山国』こと白狄の自治権を認めるのを条件に邯鄲侵攻に協力してもらうのを取引してもいた。
着々と趙を滅ぼす準備をしている中で同盟相手として李信は『燕国』に呼ばれて今後の趙侵略における話し合いやら色々と交流を交わした。
「丹様……我が秦王は……」
「随分と変わって……いや、数十年も経てば当然か……『人は光』か……」
太子丹は幼少期、趙で秦王嬴政と顔見知りで話もした事があるという。そうして、彼は中華統一しようとする嬴政を悪だとして、殺す事を考えていたが李信との交流により、そうした思いが変わった。
少なくとも近々、秦と燕の公的な同盟に向けて太子丹が秦国へ外国に向かう事になっている。そこでしっかりと話をして判断しようと思い直したのであった。
その後も燕国の王都である薊で交流していたが……。
「東胡が十万の軍勢で侵略しているとの事です」
燕を脅かしている騎馬民族、東胡が侵略を開始してきたとの事だった。
「くっ、東胡め。調子に乗りおって……すぐに撃退せよ」
「燕王様、趙の戦において私はオルド将軍に助けられました。故に今回は私が助けましょう」
「おおっ、それは何とも心強い。では、よろしく頼む」
「ふはは、本当に心強いな。よろしく頼むぞ李信」
「喜んで」
こうして李信は急遽、燕を悩ませている騎馬民族の東胡と燕の友軍として闘う事になったのであった……。