『秦』と『趙』の『馬陽』での戦での信の武勇伝は広まっており、『無双の戦鬼』や『戦場の猟犬』、『不死身の英雄』と誇張もあったりして色んな呼び名が信についたりする。
一躍有名になったのだ。そして、戦での大功により信は土地を二つも与えられていてなにより、三千の兵士を指揮できる立場となった。
「三千人将への昇格、おめでとうございます」
信が貰った土地にて彼と良い関係を築こうと商人らがお祝いの品を送りに来たり、出資を申し出たりなどもあれば当然、武具や馬など戦に必要な物を購入するなどもした。
そして、三千の部隊を揃える必要もあるので募集をし……。
「どうか、よろしくお願いします」
信の武勇と『飛信隊』の活躍により、募集に応じて遠くから腕自慢が集まった。
兵とは別に知で支えようと賢人も集まったりした。
「こちらこそ……俺はまだまだ若輩で未熟だ。色々とよろしく頼む」
信は色んな者たちと良い関係を築けるように交流をしていった。
「飛信隊、始めるぞ」
『おおっ!!』
無論、三千となって色々と変わってくる軍の編制も考えつつ、やっていく。
割合としては鍛錬にかかる時間も考えて騎馬隊は数百程で残りは歩兵、歩兵の中でも弓兵は数百に分かれると色んな事を考慮して編成し、必要な調練をしていく。
それでいて、個人的な調練も欠かさない。
剣や矛の鍛錬は勿論、『武芸十八般は将軍の嗜みですよ』と王騎に仕込まれたそれらの鍛錬も当然、続けている。
更に領地に住まう民への顔出しや交流も欠かさない。
色々と環境が変わり、責任を持ってやらなければならない事が多すぎるので大変だが、それでもやり甲斐という物は確かにあった。
そうして、更に……。
「我が主、三千人将への昇格、おめでとうございます」
「ありがとう……お前達も『馬陽』では良くやってくれた。今後ともよろしく頼むぞ」
「はっ!!」
信は『朱凶』との関係も当然、続けており情勢を探る密偵や戦においては敵地に潜入したり、敵陣の監視や捜索、『馬陽』でやったような兵糧庫を焼くなどの工作を担当してもらうなど特殊諜報及び暗躍部隊になってもらう事とした。
自分がすべき事、果たすべき事をこなしながら次なる戦に向けて準備をするし、力や知を蓄えていく信。
因みに飛信隊は今後、独立遊軍なる特殊部隊になる事が秦軍の総司令である昌平君から言い渡されている。
そんな変化もあるが、更にとある者との関係にも変化があったりした。
「羌瘣、綺麗だ」
「っ、ぁ……」
夜中――信の私室の寝台の上で裸体を晒し、恥ずかし気に顔を赤らめている羌瘣に見惚れながら信は感想を言い、そうして羌瘣に触れ、深く口づけする。
「んちゅ、ふ、ぁ……ひゃ……うぁ……」
口づけしながら、寝台へと押し倒しそうして彼女の身体に触れていく。
「……羌瘣」
「……信」
信と羌瘣はそうして互いに互いを求め合い、どちらも異性との初の繋がり合いをしていくのであった……。