秦国は魏国との『著雍』を巡る戦争において勝利し、魏軍を撤退させた。
その後、魏軍に陥落させられた倉に備台と北台の秦の城の復興のために大勢の兵を送り、自身も向かった。
「良し、奪い返すなら今だっ!!」
その
「誘い出すために決まっているだろう。間抜け」
実際に軍を復興のためには出したが、李信も含めて他の兵は魏軍を誘き出し、壊滅させるための伏兵として動員するためであるし、情報自体も秘密部隊により、敢えて流した物である。
「〜〜〜〜っ!?」
まんまと李信の策に嵌った魏軍の将兵の末路は無論……。
「殺し尽くせぇっ!!」
『ウオオオオッ!!』
李信が麾下の騎馬隊と共に一つの巨大な獣となって駆ければ、それに『飛信隊』の兵も続く。
そうして、李信が振るう大矛の刃による斬撃であり、柄による打撃、李信が乗る『紅飛』に蹴倒され、蹴飛ばされるのを皮切りに『飛信隊』の武威に魏軍は蹂躙されていった。
倉に備台と北台の三城の復興も重要であるが、著雍の要塞化に向けた土木作業のための土木人夫、守備兵の移送、東郡こと『山陽』における中央からの移送、それら含めた物資の移送等々、『著雍』と『山陽』を魏国胸元における強固な双子軍事都市にするための作業が始まっていく。
「こういうところから攪乱してやる」
『著雍』や『山陽』への物資輸送隊を襲撃するため魏軍はとある諜報部隊が見つけたという秘密のルートへと向かい、そうして様子を伺った。
油断しているようで守備兵は少ないし、そして運ぶ物資は結構大量であった。
「秦国に……李信に思い知らせてやるぞぉっ!!」
『うおおおおおおッ!!』
魏軍は秦国となにより、李信に思い知らせるために襲撃を仕掛けたのだが……。
「引っかかった獲物を喰らい尽くせっ!!」
『おおおおっ!!』
これも又、李信が誘き出すために流した情報だったり、そもそも輸送している物資も見せかけ、運んでいる人夫はそう見せかけた兵士だったり、伏兵を潜ませているなど魏軍を嵌め殺すための戦術であった。
『な、なんだってぇぇぇぇっ!?』
そうして『飛信隊』の武威によってやはり、蹂躙されていく。
またある時は『著雍』や『山陽』から李信及び『飛信隊』は別の将軍、別の部隊と交代するために去るという情報を聞き、実際に李信と『飛信隊』が移動するのも確認させる。
「『飛信隊』が、李信がいないなら楽勝だ」
「それは甘く見過ぎじゃないのか」
「全くだな」
「え……」
『著雍』を襲撃するための部隊の天幕――魏国の兜と甲冑を纏って潜入した李信と羌瘣が言い、それに気づいた将は混乱するままに李信と羌瘣の剣舞によって切り伏せられたのだった。
「これぐらいやったら、そろそろ、しばらくは手を出してこないだろう」
「まあ、常に掌の上で転がしているからな」
李信が言うように魏軍は偽情報などの攪乱も含めて良いように翻弄され、嵌められているし、戦力を次々と失っているのもあり……。
「……これ以上はまずい……それにしても李信将軍……奴は異名通りの『怪獣』よ……」
『著雍』や『山陽』にはしばらく手を出さない事を決め、緊急に国力を回復及び蓄える必要が出たため、魏王は断腸の思いで決断を下しながら、魏王も将軍に兵士らも『李信』を恐れるのであった……。