東郡こと『山陽』、『著雍』にて魏国の支援を受けながら侵攻しに来た『韓』と『趙』の連合軍を相手取っている李信は初戦に勝利し、大きく向こうの威勢を削いだ。
すると『韓』に『趙』は『消耗戦』で削る戦法に切り替え、防陣を敷いた。
『楚』と『毐国』の状況が進んでいくのを待つようだが……。
「そっちが動かないならこっちが動くまでだ」
李信は巨大床弩を動員すると共に自分と弓隊は複数の台車の上に乗り……。
「射かけろ」
『おおっ!!』
巨大床弩、李信の剛弓、弓隊による矢の雨を見舞う。
『ぐあああっ!!』
そうして相手の陣を破壊していき……。
「今じゃあっ!!」
麃公軍と『飛信隊』の騎馬隊、戦車隊などが更に相手の陣へと襲撃を仕掛ける事で追い詰めていく。
「ルアアアッ!!」
そうして、更なる被害を受けた『韓』と『趙』は追いやられてしまい、撤退戦をせざるを得ない状況になる。
「甘く見過ぎたな、
容赦なく、李信は『飛信隊』に麃公や王騎が楚軍との戦いに臨む前に残してくれた隆国や鱗坊ら軍団長に指揮しながら、自分は麾下の騎馬隊と一つの巨大な獣となりながら突撃し、敵軍を蹂躙していった。
なんとか、近くの砦に籠城し始めたが……。
「いけぇっ!!」
『おおおおっ!!』
前に王翦との共闘の際に見かけた
そうして、陥落させると敵軍の将兵を捕虜とする事で『山陽』と『著雍』を防衛しきったのであった。
その後、新年が明けた。
始皇九年となったのだ。そしてこの年に政は『
「なんとか、正月には間に合った」
新年を迎える前に『韓』と『趙』の連合軍を壊滅させる事が出来た事について李信は言った。
「ふ、そうじゃのう……それにしてもいよいよか、大王様が『加冠の儀』を受けるのは……」
「ええ」
感慨深げに言う麃公に応じながらも李信は色んな仕掛けを行っていた。
『毐国』が動き出しそうな気配はあるし、なにより『加冠の儀』においては王族や丞相など重要な地位のものらが咸陽を移動しなければならない。
故に反乱を起こすなら好機であるため、咸陽を守るためにとある者らに連絡を送ったりするなどの仕掛けをする必要があったのだ。
「皆、新年おめでとう……乾杯」
『乾杯』
今はめでたい事であるため、全将兵らを呼んで祝いの一杯を飲み合ったのだった……。