『加冠の儀』を狙い、咸陽を奪取しようと内乱を起こした『毐国』とその内乱を制圧する形で秦の玉の座を嬴政から奪おうとしていた呂不韋の企みを李信は粉砕した。
これにより、成人し『加冠の儀』をやり遂げた上に呂不韋という強大な政敵を退けた嬴政は念願だった秦の実権を完全に掌握した。
そうして、ようやく動けるのだ。中華統一のための道を……。
また、この中華統一の夢になんと呂氏四柱の一人であり、総司令である昌平君も共感しそうして、中華統一にかけられる年数は十五年だと算出した。
十五年で中華統一を果たすため、なにより大規模な内乱を防ぎ、政敵すら退ける一因を担った李信は『大将軍』となったのである。
そうして、李信は『蒲陽』を攻め落とした麃公らの元へと行く。
「おう、戻ったか李信……ふふっ、まさか本当に大将軍になってみせるとは……やるではないか」
「ココココ、もはや見事というしかありません。ねぇ、騰」
「ハ……李信将軍、心から敬意を表しよう」
「殿が見込んだのは勿論として、成し遂げて見せたお前の実力……私も敬意を捧げよう、李信将軍」
「私も同じく……今後も共に戦える事を誇りに思う」
李信が大将軍となった事を麃公は喜び、『毐国』と通じていたが内乱が失敗した事で即座に楚が撤退したのもあって駆け付けた王騎に騰、王騎が残した軍団長の隆国に鱗坊、そして……。
「……ああ、こればかりは本当に凄ぇよ」
「只々、敬服するばかりだ」
録鳴未も干央ら他の軍団長も当然、認めた。
「ンフフフ、蒙驁将軍に蒙武将軍に蒙恬、張唐将軍からも祝いの言葉を貰っていますよ……良かったですねぇ」
「はい、ありがたい事です。でも、俺は天下の大将軍を目指しています。だからこそ、このまま驕らずより一層、努力します」
「ンフフ、流石ですよ李信。ただ、今日ぐらいは羽目を外しましょうか……お祝いです」
『ウオオオオッ!!』
そうして王騎は政が『加冠の儀』を終えた事は勿論として、李信が大将軍となった事に対して祝う宴を始めた。
「信、やったな……おめでとう」
「俺も本当に大将軍になれるとは思わなかったよ」
「ありがとう。羌瘣、貂」
羌瘣と貂がまず、祝福し……。
「おい、やったじゃねえかよ信」
「とうとう、大将軍になったな」
「漂も喜んでいるぞ」
「ああ、漂の分までやってやったぞ尾平、尾倒、里有」
信とは同じ村の出身でもある尾平に尾倒、里有も本当に嬉しそうに誇らしそうに祝福する。
「おめでとうございます、李信将軍」
「まさか、これ程になるとは……おめでとうございます」
「今後もより一層、尽力させていただきます」
『飛信隊』の副官の一人である渕や郭備に彼の副官である楚水らなど『飛信隊』の全員が李信が大将軍となった事を祝った。
「バハハハ、今日は本当に酒が美味いのぅ王騎っ!!」
「ココココ、ええ、まったくです」
麃公に王騎は改めて李信の成長をこれ以上なく喜んだのであった……。