内容特に無いので本編行っちゃいます。
先程まで激しい戦闘が繰り広げられていた場所は、焼け焦げた地面と破壊された壁が残され⋯
火薬の臭いが漂い、消え切らない煙が、風に流されながらゆっくりと空へ昇っていく。
今は先程まで、大量のミサイルが飛び交っていたとは思えないほどの静けさが広がっている。
爆発の衝撃を受けた時の痛みと、何度も迫り来る弾頭を迎撃し続けた疲労。
気を抜けば、今にも膝から崩れ落ちてしまいそうだった。
「…っ」
少しふらついた僕の身体を、再び少女が支える。
カンナ「まだ無理は禁物です、肩貸しますので⋯」
「すまない⋯ 知り合いの顔を見たら少し安心してしまってね」
僕は彼女の肩を借りながら、照井の方へと歩み寄る。
照井はいつもの無愛想な顔でこちらを見る。
照井「フィリップ、無事で何よりだ」
思わず笑みが零れそうになる。
しかし目線は、足元に倒れている少女へと向けられる。
先程まで全身に武装を備え、無数のミサイルを放つCommanderドーパント。
返信解除された少女が地面に横たわっている。
その傍らには、Commanderメモリの破片。
ガイアメモリとは、つくづく不思議な代物だ。
人間の身体を異形へと変貌させ、時には人間離れした能力まで与える。
だが、本来のCommanderドーパントにミサイルを放つ機能は存在しない。
せめて照井の持つ、Upgradeユニットが無ければ⋯
僕等が考えるべき事は、山程ある様だね⋯
照井「…情報連携をしたい、構わないか?」
「構わないよ」
照井は僅かに眉を動かす。
そして一度一緒に連れてきた少女に確認の目配せをする。
カンナ「私も聞きたい事は山程ありますが⋯ お先にどうぞ?」
少女から許可を得て、僕等は情報交換を始める。
照井「この世界は⋯ キヴォトス、だったか?」
「そうだね、僕等とは別の存在達の住まう場所と言うべきだろうか」
照井「
「残念ながら、見れるのはあくまで僕等の世界の情報だけみたいだね⋯」
学園都市キヴォトス。
調べれば調べる程、僕達の知る世界とは異なる部分が浮かび上がってくる。
何より、この世界に住む生徒達の存在が大きい。
銃火器を扱う事が日常の一部となって、僕達の世界では考えられないような出来事が、まるで当たり前のように起きている。
この世界の常識を理解しない限り、僕達は何も判断できない。
「とはいえ、出来る限りの事はやってみるつもりだ」
照井「そうか…」
照井は短く答えると、腕を組んで思案する。
表情はほとんど変わらないが、その眼差しには、この世界に対する警戒心がはっきりと浮かんでいた。
「そういえば、翔太郎とは会えたかい?」
照井「あぁ、その内来るだろう。」
「そうか…」
その言葉に安堵を覚え、少しばかり胸を撫で下ろす。
あの男は、どんな状況でも自分のやり方で道を切り開いていく。
それでも、実際に顔を見るまでは、完全には安心出来ない。
何しろ、僕達が今いるのは、自分達の知る世界では無い。
こちらに来る最中に襲われたら⋯
いや、翔太郎なら大丈夫だろうか。
???「おーい!! フィリップ、照井、無事かーっ!?」
その時、遠くから聞き覚えのある声が響いてきた。
僕は思わず顔を上げる。
少し離れた通路の向こうから、こちらへ向かって走ってくる人影。
瓦礫を避け、散らばった破片を踏まないようにしながら、真っ直ぐにこちらを目指している。
聞き間違えるはずもない。
あの声は―
「翔太郎!」
翔太郎「フィリップ!!」
翔太郎は僕の姿を見つけると足を速める。
翔太郎は僕の目の前まで駆け寄り、顔をまじまじと見つめてくる。
翔太郎「どこか怪我してねぇだろうな?」
「君こそ、怪我は無いかい?」
翔太郎「あぁ、大丈夫だ。」
風都から離れ、見知らぬ世界キヴォトスに来た僕等。
僕等の常識が通用しない世界。
そんな状況の中、見知った顔に会える事が、どれほど心強いことなのか。
僕は改めて実感する。
「…良かった。」
思わず、そんな言葉が口から零れる。
翔太郎「…あ?」
「いや… 君も照井も無事で良かったと思ってね。」
「正直な所、少し不安でね。 また君達に会えるのかどうかを。」
翔太郎は一瞬だけ目を丸くして驚いた顔をする。
そして、いつものように頭を掻き、照れ臭そうに顔を逸らした。
翔太郎「…ったく、恥ずかしい事言ってくれるな。」
翔太郎「…で、そっちは?」
ふと、翔太郎が僕を支えている少女へと視線を向ける。
カンナ「尾刃カンナです。 公安局の局長を務めています。」
翔太郎「公安局の局長!? 学生しつつ仕事してるのかよ⋯!?」
翔太郎は少し驚いた様子で彼女を見て、表情を改める。
翔太郎「俺は左翔太郎、こいつの相棒だ。」
カンナ「貴方が相棒⋯ 大事な方ですか。」
翔太郎「あぁ⋯ それで⋯」
翔太郎は周囲へと目を向ける。
壊れた壁。
焼け焦げた地面。
そして、意識を失ったまま横たわる少女。
明るい表情が消え、その眼差しに探偵としての鋭さが戻る。
翔太郎「…随分と派手にやったみてぇだな。」
照井「ミサイルを乱射してきてな、俺が止めさせて貰った。」
翔太郎「ミサイル?」
照井は短く頷き、地面に散らばったCommanderメモリの破片へと視線を落とす。
翔太郎「ガイアメモリ… ここでもか⋯」
翔太郎の顔つきが変わる。
その理由を僕等は知っている。
メモリの力が人間の心と身体にどれほどの影響を及ぼすのか。
僕等は、嫌というほど知っている。
翔太郎は腕を組み、しばらく考え込む仕草をする。
やがて、彼は小さく息を吐いた。
翔太郎「⋯とりあえず情報を集めようぜ?」
「それに、帰る手掛かりだって見つかるかもしれねぇしな。」
照井「今は、この少女の事情聴取だ。」
「目を覚ましたら、色々聞いた方が良いだろう。」
カンナ「情報集めなら、公安局でも協力できると思います。」
「今起きている事件的に、私達も無関係ではありませんから。」
3人の視線が、自然とカンナへと集まる。
彼女は決して、僕達の事情を全て理解している訳では無い。
それでも、この世界で起きている異変を見過ごすつもりはないのだろう。
その言葉に、公安局の局長としての責任と覚悟が感じられた。
翔太郎「俺達もこの世界については分からねぇ事だらけだ。」
「地元の人間の協力があるなら心強いぜ。」
カンナ「こちらとしても、異世界から来た貴方達の話には興味があります。」
「その為、こちらの疑問にも答えていただきますね?」
翔太郎「構わねぇ、隠し事をするつもりも無いしな。」
その返事を聞き、カンナは静かに頷く。
カンナ「一旦移動しましょうか。」
「ここも、いつ崩れてもおかしくありませんし⋯」
翔太郎「ああ。」
照井「倒れてる娘は俺が担ごう。」
僕はカンナと翔太郎の肩を借りながら、ゆっくりと歩き出す。
これから先、僕達を待ち受けているものが何なのか。
財団Xは、この世界でも悪の限りをつくすのか。
そして、僕達は無事に元の世界へ帰ることができるのか。
答えは、まだ何一つ見つかっていない。
けれど、今は前へ進むしかない。
再会した仲間達と共に、僕は見知らぬ世界の空を見上げる。
このキヴォトスで⋯ 僕達の新たな戦いが始まる⋯
ここまでのまとめ何処に乗せます?
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キャラやアイテム解説に追加で書いておく
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活動報告に書いておく
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一旦振り返りの1話として書いておく