変異特異点MMXV:新霊長聖別世紀ネオンジェネシス   作:DUN.ネコノカンリニン

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第四節:エヴァ・カドモン/ティアマト、出撃(リフト・オフ)

『―――準備はいいかい? 立香君』

「もちろん」

 

 藤丸は、カルデア・プラグの中のエントリーシートにて操縦桿を握っていた。頭には魔術通話のためのアンテナの役割を果たす礼装がついている。これが働くことでエヴァ・カドモンを動かすことができ、コアの中にいる英霊に宝具やスキル発動の指示ができるのである。

 

『カルデア・プラグ、注水!』

「え? ってっちょ、ま、ナニをががばばががばばががばば…………―――ぷはっ! ナニコレ?!」

『それはL.C.Lって言ってすこーしばかりネルフから拝借した液体さ。肺に取り込めば液体呼吸が可能になるとか。量産には成功したから安心してね』

 

 生臭い、血のような匂いが広がる。味もすこぶる悪い。―――率直な感想であった。いくら言峰の麻婆豆腐を食べたとして、この味に耐えられるかどうか。

 

『センサー、センターカメラ起動! モニター投影開始!』

 

 瞬間、ブワッと鮮明な景色がカルデア・プラグいっぱいに広がった。

 

「これが、エヴァ・カドモンの視点―――」

『それじゃあ射出、いってみよう!』

「え?」

 

 ガシャン、とエヴァ・カドモンがレールに繋がれる。

 そしてダ・ヴィンチは何やらキーボードをカタカタと操作し―――

 

『よぅし! では初戦闘、頑張ってね! 立香君。―――射出準備!』

『了解。EK-6715射出口、及びルート、オールグリーン! エヴァ・カドモン壱号、射出します!』

「ぐ、うわあぁぁぁっぁぁぁああ!」

 

 電撃のような火花が走った瞬間、強烈なGが藤丸にかかる。

 ずぅん……―――と音を立てて出てきたのは使徒より数十キロも離れた地点だった。

 

「う、うぅん……」

『よし。射出は無事成功、と』

『シンクロ率、31.4159%台で推移固定!』

『良いね! それじゃあ立香君、レッスンだ。まず、エヴァ・カドモンは今のままじゃ動かない。令呪を使って魔力を充填するんだ』

「……了解。―――『令呪を以て命ずる。エヴァ・カドモンよ、起動せよ』!」

 

 グォォォン、と大きな駆動音を立ててエヴァ・カドモンが起動する。しかし―――

 

「あれ? 動かない」

『……ああ、なるほど。立香君、ちょっと「お母さん」って言ってみて』

「あぁ……起きて、『お母さん』」

 

 すると、エヴァ・カドモンが咆哮を上げて起動する。

 

『はーい、お母さんですよ〜』

「ティアマ―――」

『お母さん』

「……お母さん。それじゃあ行こうか。シンジ君を助けに!」

 

 その声に応えるようにエヴァ・カドモンが一歩を踏み出す。

 それだけで、第三新東京市を揺らす。

 ここに、原初の女神は再臨したのだ。

 

 

「―――初号機、リフト・オフ!」

「了解! 最終安全装置解除」

 

 ミサトは、司令室中央部に位置するホログラフィックモニターを見つめる。

 そこにいたのは、白い不気味な仮面を被った人型の巨人、「第四の使徒」。そして―――紫色の巨人、エヴァンゲリオン初号機であった。

 

「シンジ君、今は歩くことだけを考えるのよ」

『歩く……歩く……』

 

 シンジはそう繰り返し呟く。すると、初号機の足が前進したのだ。

 その様子に、ネルフ本部は湧き上がる。

 

『歩く……歩く……って、うわぁ!』

「シンジ君?!」

 

 しかし、初号機はケーブルに足を引っ掛けて転んでしまった。

 そこに使徒が近寄り、初号機の頭を鷲掴みにする。

 

「シンジ君!」

『ぐあああああああああ! 痛い、痛い!』

「落ち着いて、シンジ君! 掴まれているのはあなたの腕じゃないのよ!」

 

 初号機が使徒に左腕を掴まれ、そのままねじ切られる。

 そんな大ピンチの状況の中、さらに現場を混乱させるような自体が観測されてしまった。

 

「え……? ちょっとこれは……」

「どうしたの、日向君」

「あ、いや―――その……」

「もったいぶらずに言いなさい」

「は、はい! えー……エヴァと同一形状の巨人が、もう一体確認されました!」

 

 その言葉に、管制所は氷づく。

 ……エヴァと同一形状? まさか―――使徒!

 

「その巨人のパターンは?」

「パターン……なんだコレ?! 今まで見たことのないパターン……パターングリーン。使徒と人間、どちらの性質も持っています」

「なんですって〜?!」

 

 ミサトの悲鳴が、ネルフ本部に響く。

 その間にも、初号機は蹂躙されていく。

 

『ぐあ、ああ! ああああああ!』

「シンジ君!」

「神経パルス、逆流!」

「パイロット、生命維持を最優先に!」

 

 そしてついに。

 ザシュッ、という音が響く。

 初号機が、使徒に左目を貫かれた。

 

「パイロット、生死不明!」

「プラグを強制射出!」

「駄目です、こちらからの信号、受け付けません!」

 

 初号機は、いまだ沈黙を保つ。

 だが―――そこに希望の光が差し込んだ。

 

「先程の白黒の巨人が、移動を開始しました!」

「進行方向は?」

「―――進行方向、こちらです! 恐らく、初号機か使徒のどちらかを狙ってのものだと思われます!」

「巨人から、高エネルギー反応!」

「カルデアから通信! 通話回線、開きます」

『やあ、ネルフのみんな。こんばんは、ダ・ヴィンチちゃんだ。

 今そちらに向かっているのは我々の開発したエヴァ・カドモン。そちらの初号機の構造をちょっと真似たゴーレムだ。人造人間ではないから、安心してほしい。

 それと、全員衝撃に備えたほうが良いよ? 今からとっておきを出すところだからね!』

「……全員、衝撃に備えて!」

 

 そして―――

 

「超高熱レーザー、射出されます!」

 

 原初の一撃が、使徒へ命中した。

 

 

「行くよ、お母さん!」

『はい。母は我が子を守るために行くのです』

「第一スキル、『青き星の瞳』発動!」

『お行儀よく!』

 

 エヴァ・カドモンの目が青く光る。

 そして、使徒の動きを封じ、再生を阻害する。

 

「それじゃあ、やろう! 宝具―――解放!」

『ネガ・ジェネシス、展開。毅き仔よ、創世の理に抗え……』

 

 エヴァ・カドモンに魔力が充填されていく。

 それは、神代の魔力―――第五真説要素に等しい。

 そして形状変化したエヴァ・カドモンの顎が開く。そこには―――禍々しくも神々しく光るエネルギーの塊が。

 それを―――一直線に放射する!

 

『「毅き仔よ、創世の理に抗え(ナンム・ドゥルアンキ)」!』

 

 黒く、赤い光線が使徒に直撃する。

 その直撃した場所は―――使徒の中心、コアであった。

 コアに大きすぎるエネルギーを受けた使徒は、光の十字架を発生させ、崩壊した。

 

 

「……これが、エヴァ・カドモン―――いや、カルデア……!」

「ええ。……まあ、何にしろ使徒を殲滅できた。これだけで十分よ」

「―――ほ、報告です! エヴァ初号機、再起動!」

「なっ―――」

 

 ミサトとリツコは慌ててホログラフィックモニターを見る。

 すると、そこには―――

 

「エヴァ初号機が、エヴァ・カドモンを襲っている?!」

「まさか……暴走?!」

『ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!』

 

 恐ろしいほどの咆哮を上げて、エヴァ初号機は獣のようにエヴァ・カドモン(元「星の獣」)へ襲いかかる。

 それはまるで―――子熊を守る、親熊のようだった。

 

「……ギガントマキア」

 

 リツコは、思わずそう呟いた。

 ギリシャ神話に語られる、神々の頂上決戦―――ギガントマキア。

 それに、あまりにも酷似しすぎていた。

 

 

「よし! 使徒殲滅!」

『はい。やりましたね、立香!』

 

 実体化したティアマトと藤丸がハイタッチする。 

 しかし、何やら初号機の様子がおかしい。

 そして再起動し―――獣のような咆哮を上げ、エヴァ・カドモンに襲いかかる。

 巨人の戦いが、始まった。




※このカルデアは、最新章まで追いつけずにガチャを引いたらティアマト出ちゃった系のカルデアです。つまり、何が言いたいかと言うと設定ガバガバです。まだ出てなくね? とかそういう系のご指摘は受け付けかねますのでご了承ください。いいな!
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