ダンジョン攻略者学校の仮面教師   作:highvall

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第5話

 翌朝なんとか、起き上がり仕事場となる学校へと向かう。

 

 体はいたって健康なのに、足取りは重かった。

 

 

 

「まぁ大丈夫ですか? ブラック先生」

 

「一体誰のせいだと……はぁ。どんな顔して会えばいいんだ」

 

 

 

 朝比奈さんは心配するようなセリフとは裏腹にからかっているのがよくわかる。

 

 

 

「仮面被ってるんですし、合わせる顔もありませんよ?」

 

 

 

 いや、まぁそうなんだけど。そういうことじゃないんだよ!

 

 そんなこんなで学校へと到着し、教室へと向かう。

 

 教室に入ると、既に生徒全員揃っているようでほぼ全員がこちらを見つめている。

 

 

 

 最愛の妹の方をチラリと確認すると、窓際の方を眺めておりちょっとご機嫌斜めなのが窺い知れる。

 

 うっ……お兄ちゃん心が苦しい。

 

 でも今この場面で取り繕うことできないので、改めて彼らに向き直る。

 

 

 

 口を開こうとしたところで、気づく。

 

 ってか担任の朝のホームルームって何を言えばいいんだ?

 

 やべ……全然知らないや。どうしようかとしどろもどろにしていると目の前に半透明のテキストメッセージが浮かび上がる。

 

 

 

 うぉっ⁉

 

 思わず声を出しそうになったが、何とか堪える。生徒たちもビクッとした俺のことを怪訝な顔持ちで見つめる。どうやらこれは俺にしか見えていないようだ。

 

 

 

『午前中は普通の授業で午後から第2訓練場に集まるように言ってください。by朝比奈』

 

 

 

 このテキストメッセージって仮面の内側に表示されているのか。マジで便利だなこの仮面。

 

 

 

「……午前は授業を行い、午後からは第2訓練場で授業を行う。我輩が指導するのだ心するが良い」

 

「はい! 畏まりましたブラック先生!」

 

 

 

 返事をしてくれたのはアスモデウスこと光明院飛鳥のみだった。

 

 最愛の妹は興味なさげに窓の方をいまだ眺めている。

 

 

 

「ではまた後で会おう」

 

 

 

 教室を後にし、前も使った別室へと案内される。

 

 最愛の妹のご機嫌斜めな様子に心打ち砕かれ、ソファーで横になる。

 

 ポケットから携帯を取り出しメッセージアプリを起動するが、最愛の妹からの返事はない。何度か弁解しようとメッセージを送ったのだが既読すらつかないなんて……お兄ちゃん泣いちゃう。

 

 

 

「はぁ……落ち込むのも良いですが、午後の準備もしておいてくださいね」

 

「え?」

 

 

 

 思わず朝比奈さんの方に目線をやると溜息を吐いていた。

 

 

 

「昨日は軽く知識を叩き込みました。今日からは実技も積極的に行っていくことになっています」

 

「……朝比奈さんでもできるのでは?」

 

 

 

 朝比奈さんだって攻略者の資格を持ってる。

 

 俺の質問に気を悪くしたのか朝比奈さんは黒い笑みを浮かべる。

 

 

 

「あら? 私はあくまで知識面のサポートで実技はブラック先生のお仕事ですよ?」

 

「ハイ……スイマセン」

 

 

 

 まぁお偉いさんは彼らの実力を鍛える意味で俺を教師役にしたのだし、仕事をしなくてはいけないか……。

 

 

 

 そんなこんなで午後の訓練を迎えた俺の目の前には二人の生徒がいた。

 

 片方はアスモデウスで、もう片方は……。

 

 

 

「先生本当に強いの~?」

 

 

 

 なんだァ? このメスガキは?

 

 水色の髪にサイドテール。くりくりした瞳に女子学生の服。一見するとメスガキにしか見れないが、俺は生徒のデータで知っている。

 

 

 

 こいつは歴とした男だ

 

 

 

 名前は『十文字 律』と言ったか。槍を得意とする俺と同じ前衛タイプだ。

 

 なんて返そうかと迷っていると、アスモデウスが反応した。

 

 

 

「なんですか貴方は。私とブラック先生の封印解除を邪魔をしないでもらえます?」

 

 

 

 その声にはイライラが多分に含んでいたが言われほうのメスガキ……いや、メスオスガキ? 

 

 ちなみに、封印解除なんてしないよ? 彼女が勝手に言ってるだけだよ? 本当だよ?

 

 まぁそれはともかく言われたメスオスガキは気にしてないようで、なんなら余裕の表情を見せる。

 

 

 

「あれれ? 怒らせちゃった? ごめんね。ほらボクって……可愛いからさ。嫉妬させちゃったよね」

 

 

 

 髪をサッとかきあげてぺったんこの胸を張る。

 

 アスモデウスは我慢できくなったのか、拳をプルプルとさせていたが、メスオスガキの方に指を突き付ける。

 

 

 

「模擬戦を申し込きます!」

 

 

 

 模擬戦を突き付けられたメスオスガキは最初驚いたもののニヤリと笑う。

 

 

 

「……いいよ。ワカラセてあげる」

 

 

 

 えぇ……。なんかなんも言ってないのに面倒事に巻き込まれたんですが……。

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