旋律の勇者   作:雨風歌

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29話 私の選んだ道

 

清香「せ…先生…あの…これは…」

 

私は変身が解けてしまい私が戦う戦士だと言う事が上野先生にバレてしまいどう説明していいかわからなかった。

 

上野先生「貴方がキョウリュウジャーの1人だったのね。」

 

地面に転がる私のガブリボルバーを拾い上げて上野先生は私にそう問いかける。

 

清香「先生はキョウリュウジャーの事知ってたんですか?」

 

上野先生「怪物騒ぎの度に街の平和を守っている色とりどりの人達がいるのはニュースにもネット記事にもなってるわよ」

 

清香「あぁ…」

 

私は頷くが私と先生との間には緊張感が流れていてとても自分のことを素直に淡々と話せるような状況では無かった。

 

イアン「清香…大丈夫かぁ…ってOh!my…そんな雰囲気じゃなさそうだな…」

 

正気に戻ったイアンさんが私の元にやってくるが今にもブチギレそうな先生を見て縮こまってしまう。

 

清香「…みなさんの応援に行ってください…ちゃんと先生と向き合わなきゃいけないので…」

 

イアン「そっか…すまねぇ…先に行くぞ。」

 

イアンさんを送り出した私は改めて先生と正面から向き合った。先生は私のガブリボルバーを見つめながらため息を付いた。

 

上野先生「貴方はフルート奏者という大事な仕事があるのに…こんな危険な戦いに身を投じていたのね。」

 

清香「はい…」

 

 

上野先生「はっきり言うわ…もう戦うのをやめなさい…貴方には危険な目に遭って欲しく無いのよ…」

 

清香「…でも先生…私は…」

 

「きゃあああ!!」

 

清香「っ!?」

 

突如としていくつかの悲鳴が聞こえてきて私は声がした方に駆け出そうとしたが

 

上野先生「ダメよ!!貴方はこれ以上戦ってはダメ!!貴方がわざわざ危険な目に遭う必要なんてないわ!!」

 

上野先生が私の体を掴んで離さない。意地でも私を戦いに行かせないつもりだ。

 

清香「これは…私にしか出来ないことなんです!!私の力でみんなの笑顔が守れるなら!!」

 

上野先生「どうして…そこまで…!?」

 

清香「これ私の選んだ道だから!!フルート奏者と一緒でお客さんも街のみんなも私が守らなきゃいけないんです!!」

 

私は体を掴む先生を振り切って走り出す。目の前で助けを求めている人がいればすかさず手を伸ばして掴み取りたいから…

 

 

幽霊モンスターであるデーボ・キャワイーンに大量のカンブリ魔が一般人を襲っており私は生身のままでモンスターに挑んだ。

 

清香「はっ!!」

 

フルートバスターを構えて攻撃をするが、すぐにキャワイーンに手を捻りあげられ私は地面に倒されてしまい、フルートバスターが手元から離れて地面に転がる。

 

キャワイーン「何だいてめぇは?邪魔するんじゃねぇ!」 

 

清香「うぐっ…」

 

キャワイーン「くたばりやがれ!!」

 

清香「きゃああっ…」

 

キャワイーンの光弾で私は地面に倒れ込むがさらに追い打ちをかけるかの様にカンブリ魔が私の腹を武器で殴打し胸倉を掴み上げ私はそのまま投げ飛ばされてしまう。

 

清香「うぁっ…」

 

私が転がった先には先生がおりキャワイーンに先生の姿を見られてしまう。

 

キャワイーン「あの女をやっちまいな!!」

 

カンブリ魔が先生の元に迫って来ており私は先生を守るために前に出て武器を素手で受け止めた。

 

上野先生「清香さん…なんで…」

 

清香「私は…みんなに笑顔になって欲しいんです…それは演奏も戦隊の活動も同じだと思います。私は私の大切な人を全部守りたい!!」

 

私はカンブリ魔の棍棒を受け止めながらそう答えた。

 

清香「だって私は…キョウリュウネイビー!!旋律の勇者だから!!」

 

上野先生「清香ちゃん!!」

 

キャワイーン「小娘1人倒せないのかい!?どきな、アタシがやってやるよ!!」

 

清香「っ!?あうっ…」

 

痺れを切らしたキャワイーンが私の首を掴みそのまま足払いをかけられ私は背中から地面に倒れてしまい。キャワイーンはそのまま私のお腹を踏みつけてきた。

 

清香「かはっ…」

 

キャワイーン「ハッ、そのままいい声で泣きな!!」

 

私は上野先生の方を見た。先生はガブリボルバーを胸に抱えたまま考え込んでいたが何かを決心したかのように私の方を真剣な眼差しで見つめた。

 

上野先生「清香ちゃん!!」

 

上野先生は私の方に向かってガブリボルバーを投げて来た。私はそれを受け取ろうとしたが…

 

キャワイーン「ハッ、甘えんだよ!!」   

 

上野先生「そんなっ!?」

 

キャワイーンは先生が投げた私のガブリボルバーをムチで巻きとって簡単に奪い取ってしまう。

 

キャワイーン「お前もキョウリュウジャーだったのか、だがこいつが無ければお前はもう変身出来ねぇだろ!!」

 

キャワイーンが私のガブリボルバーを手で弄びながら私に見せつけて来るが、ついに私の方に銃口を向けて来る。

 

キャワイーン「安心して…死にやがれ!!」

 

清香「くっ…ここまで…なの…?」

 

私は撃たれることを覚悟して目を瞑るが私に銃弾が飛んでくる事は無かった。

 

上野先生「うわぁぁああ!!」

 

キャワイーン「何だとっ!!」

 

私を助けるためか上野先生が叫びながらキャワイーンを突き飛ばし、キャワイーンはバランスを崩して私の上から離れる。それと同時にガブリボルバーを手放し、私はそれを見事に掴み取りキャワイーンに銃口を向けた。

 

キャワイーン「うおおおっ!!」

 

キャワイーンが至近距離の銃撃を受けて後ろに倒れる。その隙に私は先生を助け起こしキャワイーンから距離をとった。

 

上野先生「清香ちゃん…貴方…」 

 

清香「これが今の私なんです…母がやって来た事をそのままなぞるフルート人生じゃなくて後悔の無いように今を戦い続けたいんです。」

 

上野先生「清香ちゃん…貴方はもう…守られているだけの存在ではないのね…」

 

清香「この力で私は大切な人を守りたいんです…だから…私に…戦隊を続けさせて下さい…!!」

 

先生は地面に落ちた私のフルートバスターを拾い上げて私に手渡して来た。

 

上野先生「強くなったわね清香…あとは貴方に任せるわ…貴方だけの旋律見つけられるといいわね」

 

清香「はいっ!!」

 

先生は私に向かって笑顔でそう言った。私もそれに応えるかのように先生に笑みを返した。

 

キャワイーン「てめぇら許さねぇぞ!!」

 

体勢を立て直したキャワイーンとカンブリ魔がが私達の元に迫って来ていた。私はガブリボルバーと獣電池を構えて先生の前に立って獣電池を構えた。

 

清香「先生…見てて下さい…これが私の見つけたブレイブな音楽です!!」

 

上野先生「清香ちゃん…」

 

清香「ブレイブ・イン」

 

私はトパスピノ獣電池を起動してすばやくガブリボルバーに装填して開閉蓋を閉じた。

 

(ガブリンチョ・トパスピノ)

 

 

清香「キョウリュウチェンジ!!」

 

私はシリンダーを回して流れるサンバのリズムに乗ってステップを踏みぐるっと回転した。回ると同時に私の黒のプリーツロングスカートの裾が花のようにふわっとひらめいた。

 

清香「ファイアー!!」

 

引き金を引いて私はいつもの紺色のヒーロースーツを身に纏った。私の担当の色である紺色がメインでスカートとブーツも同じく紺色でモバックルの付いているベルトは金色で胸にはスピノサウルスのマークがあり、両肩にはスピノサウルスのヒレのような突起がついていた。

 

清香「旋律の勇者…キョウリュウネイビー!!」

 

キャワイーン「カンブリ魔やっちまいな!!」

 

上野先生「清香ちゃんがキョウリュウネイビー…!!」

 

 

清香「荒れますよ…止めてみて下さい!!」

 

 

 

次回 ブレイブを黙らせるな

 

 

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