旋律の勇者   作:雨風歌

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49話 暴走デスリュウジャー

 

 

清香「このままじゃ…負けちゃう…」

 

Dは私を踏みつけたままフルートバスターを構えており私は絶対絶望の状況の中必死に私を踏みつける足を退けようと掴みブーツを何度も叩いた。

 

D「ここまでのようだな…終わりだぁぁぁ!!」

 

清香「うっ…」

 

私はとどめを刺されると思い目を瞑るが突如Dが私から離れてしまい私は思わず顔を上げるとDの体が僅かに透けているようだった。

 

D「くっ…復元水無しでは俺の体が持たないか…やはり肉体が不完全で蘇ったせいで…」

 

ドゴルド「当然だろ?カオスの旦那がお前を簡単に甦らせるわけねぇだろ…」

 

D「バカな…」

 

清香「ドゴルド!?」

 

そこには空蝉丸さんと戦っていた筈のドゴルドがおり体が僅かに透けながらも火花を散らすDの方を見て笑っていた。

 

ドゴルド「お前は強大な力を持つ代わりにその体を維持するための復元水が必要なんだよ…」

 

清香「復元水!?」

 

D「ならば…なぜこんな俺をわざわざ地獄から連れ戻した…?」

 

ドゴルド「決まってんだろ…そこのキョウリュウネイビーと同士討ちして貰うためよ!!」

 

D「バカな…」

 

ドゴルド「肉体が不完全なお前にキョウリュウネイビーとの戦いで力を無駄に消費してそのまま同士討ちでもしてくれればわざわざ蘇らせた甲斐があったってもんだぜ!!」

 

清香「じゃあ…Dはこのまま…」

 

ドゴルド「放っておいてもそいつはいずれ消滅する…またすぐに地獄に逆戻りだ…」

 

D「貴様っ!!許さんぞ!!」

 

Dはドゴルドの言葉に激昂しフルートバスターを構えて襲いかかるがドゴルドは剣を取り出すとDのフルートバスターを受け止めるとその紺色のスーツに連続で斬撃を浴びせてしまった。

 

ドゴルド「オラァッ!!」

 

D「ぐっ…ぐはあっ…」

 

ドゴルドはDに斬撃を浴びせるとDの胸倉辺りのスーツの生地を掴み上げていた。

 

D「バカな…」

 

ドゴルド「デーボス様を裏切りいずれデーボス様に反旗を翻すお前さんをただで生かして置く訳がないだろう?」

 

清香「ドゴルド!!」

 

私はドゴルドに向かってフルートバスターを叩きつけるが片手で受け止められてしまい私は首を掴まれてしまった。

 

ドゴルド「てめぇも奴と一緒に地獄に落ちなネイビーちゃーん!!」

 

清香「うっ…かはっ…」

 

私は首を掴まれたまま持ち上げられてそのまま投げ飛ばされてしまい、倒れているDの隣に倒れてしまった。

 

清香「うっ…」

 

D「くっ…テメェ…」

 

ドゴルド「弱っているテメェらは俺様自ら2人仲良く地獄に送ってやるぜ!!」

 

清香「まずい…このままじゃ…」

 

ドゴルド「受けてみよ我が豪剣!!喧嘩上刀!!」

 

ドゴルドは剣を構えて電撃のエネルギーを溜めると一気に地面に叩きつけると電撃のエネルギーが私達に炸裂して私達はたまらず悲鳴を上げた。

 

D「ぐああああああっ!!」

 

清香「きゃああああっ!!」

 

私達は攻撃を受けてしまいDの変身は解除されてしまい、私の紺色のスーツは火花を上げながら2人共海へと落下してしまった。

 

ドゴルド「後はエンドルフの野郎を…」

 

ドゴルドはそのまま立ち去ってしまい辺りには大きな水飛沫が上がっていた。

 

 

清香「くっ…ダメージを受けすぎた…もう動けない…」

 

私は水の中へ深く沈んでいきながら僅かに見える水面の光に向かって手を伸ばすが私の背中に何者かが取り付き私は視線を後ろに向けた。

 

清香「D!?」

 

私の背中に組みついているのはまさしく一緒に海へ落とされたDでありデスリュウジャーの紺色のスーツを身に纏ってはおらず元のDの生身の姿であった。

 

清香「私を捕まえてこのまま地獄へ行くつもりですか!?」

 

D「バカをいえ…このまま地獄には逆戻りなんて冗談じゃねぇよ!!」

 

清香「じゃあ…何を!?」

 

D「俺の肉体はもう限界だ…すぐにでも地獄へ戻されるだろう…だが!!」

 

Dは私の体を強く抱きしめると嫌な笑顔を見せて私はとても嫌な予感がした。

 

D「俺の目的のためにお前を利用させて貰うぞ!!」

 

清香「私を…まさか!!」

 

D「最初に言っただろう…俺の物となれと!!」

 

清香「嫌…やめて!!」

 

私はDの考えがわかってしまい慌ててDを振り解こうとしたがDは私の体を捕まえて離してくれなかった。

 

D「さぁ…今こそ俺の物となれ…伝説の巫女よ!!」

 

清香「あ…ああああああっ!!」

 

直後私は意識を失ってしまい最後に見えたのは私の体が発光しており同じく光に包まれているDの体が解けて私の体と解け合って混ざり合う瞬間だった。

 

 

ラッキューロ「こっちですキャンデリラ様!!」

 

キャンデリラ「あぁ…2人ともいないわよ!?」

 

ラッキューロ「まさか…同士討ちしてしまったんすか!?」

 

そこへラッキューロとキャンデリラが慌てた様子で小島にやって来たが誰もいない様子を見て既に戦いが終わってしまったと理解してしまった。

 

ラッキューロ「キョウリュウネイビーが無事だとよかったんすけど…間に合わなかったみたいっすね…」

 

キャンデリラ「そうねぇ…」

 

ラッキューロはクリスマスの時以来清香の事を気に掛けておりDと清香と同士討ちをさせると言うカオスの作戦を知るや急いで駆けつけたのであった。

 

キャンデリラ「ラッキューロ貴方…」

 

ラッキューロ「キャンデリラ様がキョウリュウブルーのおっさんを信じたように僕もキョウリュウネイビーの彼女を信じてみようと思ったんすよ!!」

 

キャンデリラ「まぁ…素敵だわラッキューロ!!」

 

ラッキューロ「でも…これじゃあ…」

 

ラッキューロとキャンデリラは思わず肩を落とすが小島全体が揺れ始めて慌てて顔を上げた。

 

キャンデリラ「まぁ…地震!?」

 

ラッキューロ「これは…海の中からっす!!」

 

2人が海の方へ視線を向けると海中から凄まじい勢いで何かが急浮上して水飛沫を上げながら空中に飛び上がると小島へとスタッとブーツの音を響かせて着地を決めた。

 

ラッキューロ「キョウリュウネイビー!?」

 

キャンデリラ「無事だったのね!!」

 

ラッキューロ「あ、待ってくださいキャンデリラ様!!」

 

キャンデリラがキョウリュウネイビーらしき人物に駆け寄るがラッキューロは待ったを掛けた。それもその筈今、目の前にいるのは清香のキョウリュウネイビーであったが紺色のスーツが若干変わっており小柄な体はそのままに手首の部分は赤く胸にはいつもの銀色ではなく金色の斜めラインが入っていた。

 

キャンデリラ「貴方…キョウリュウネイビーじゃない!?」

 

???「フッフッフッフッ…ハッハッハッハッ!!」

 

キョウリュウネイビーは突如笑い声を上げてしまい2人は驚くがその者は自身の体を確認すると高らかに叫んだ。

 

D「ついに手に入れたぞ…伝説の巫女の体を!!」

 

キャンデリラ「貴方まさか!?」

 

ラッキューロ「嘘っすよね…?」

 

D「俺は獰猛の戦騎…D!!こいつの体は俺が貰った!!」

 

キャンデリラ「キョウリュウネイビーが…」

 

ラッキューロ「ドゴルド様みたいに乗っ取られたっす!!」

 

D「ふむ…この体なら俺の存在を保っていられる…まずは…」

 

Dは両手に持ち二刀流となったフルートバスターを地面に突き立てると自身の紺色のスーツを見渡して腰に付いている紺色のスーツのスカートに手をかけると紺色のスカートを腰から外してしまいスカートを外した事でネイビーは男性用のスーツへと切り替わっていた。

 

キャンデリラ「あぁ…」

 

ラッキューロ「なんて事を…!!」

 

D「この俺デスリュウジャーの力を混ぜ合わせたこいつの体はもはや無敵だ!!」

 

Dはスーツのスカートを後ろに放り投げるとスカートは小島の端の木の枝に引っかかってしまい枝から旗のように垂れて海風を受けてパタパタとはためいていた。

 

D「誰も俺を止められない…フッハッハッハッ…」

 

Dは高らかに笑い声を上げると高く跳躍して海へと飛び込んでしまい物凄いスピードで陸地へと移動するとどこかに去ってしまった。

 

キャンデリラ「そんなぁ…どうしたらいいの?」

 

ラッキューロ「キョウリュウネイビーはもう戻って来れないんすか…」

 

2人がそう呟く中で後ろの小島の木の枝に引っかかっていたスーツのスカートは海風を受けてはためいていたが突如猛烈な風が吹くと枝から外れて海へと落下して荒波に飲みこまれてそのまま沈んでしまった。

 

それはまさしく清香の意識が完全にDの意識に飲み込まれて深く沈んでしまった事を表していた。

 

 

 

次回 戦慄の勇者キョウリュウネイビー

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