旋律の勇者   作:雨風歌

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53話 雨宮清香フルートリサイタル

 

私は気づけば誰もいないリサイタル会場におり目の前には大きなスクリーンが現れてそこには現実世界でキョウリュウネイビーとして私の体を動かしフルートバスターを構えてカオスの率いるゾーリ魔と向き合うDの姿が映し出された。

 

葉月「聴いてください…曲名は…戦慄と旋律」

 

Dがフルートバスターを振りかぶり迫り来るゾーリ魔とカンブリ魔の群れに突撃しており私もそれに合わせて演奏を開始した。

 

 

  (伝説を壊して 次の伝説になるのは1人)

 

 

D「この曲の旋律は…忌々しいブレイブな旋律の筈が…心地良い…!!」

 

Dは自身の操る清香の体を通して自身の体にも力が漲るのを感じて握り拳を作った。

 

 

  (この世は自分次第 みずから勝ちとるだけ)

 

 

    (邪悪な闇が意識 支配する)

 

 

D「力が漲る!!デヤアアアアッ!!」

 

 

    (闘いは残酷で嘘がない)

 

 

Dは向かって来るゾーリ魔にフルートバスターの斬撃を自身は体を回転させながら浴びせて行き斬撃にゾーリ魔は次々に地面に倒されていく。

 

 

    (未来を信じているなど甘えだ)

 

 

Dの戦い振りにダンテツ達は思わず辺りに響き渡る清香の旋律に耳を澄ませながらその戦況をじっと見つめていた。

 

 

   (〈終わり>の前には<今>しかないのだ)

 

 

優子「なんて力強い曲なの…」

 

弥生「清香さん…とってもブレイブです!!」

 

 

 

     (地獄の底から這いあがる者が真実)

 

 

一方、空蝉丸と別れたダイゴ達は走りながら微かに響く清香の旋律を感じ取っていた。

 

ダイゴ「聞こえる…清香の旋律が…!!」

 

 

 

      (絶望の歌よ叫べ魂)

 

 

D「ブレイブなどクソ喰らえだ…が…しかし清香…お前の旋律は少しだが認めてやる!!何故なら…」

 

 

    (生きたいと響いた声 美しい) 

 

 

 

   (ぬるいこの世界で今こそ刻みつけてやる)

 

 

D「ぬうううううん!!デヤアアアッ!!」

 

Dは足を大きく振り上げると力のこもった踵落としを決めてゾーリ魔を地面に沈めてそのまま後ろに大きく飛び上がった。

 

 

 

       (勝利者はひとり)

 

 

ブーメランモードに切り替えたフルートバスターを投擲するとゾーリ魔は大爆発をおこし、Dは跳ね返ったフルートバスターを掴み取った。

 

 

カオス「バカな…」

 

D「覚悟しろ…カオスゥゥゥ!!」

 

Dは大きく叫ぶとフルートバスターを剣に切り替えるとカオスに向かって駆け出した。

 

カオス「出来損ないが!!」

 

 

 

    (破壊からもう一度始めよう震えて眠れ)

 

 

D「デヤアッ!!」

 

カオス「ヌアッ!!」

 

Dのフルートバスターの斬撃を防御するカオスは手から火炎を放ちDを牽制するがDは構わず火炎を浴びながらカオスへと向かっていた。

 

 

     (永遠の旋律を聴かせてくれ)

 

 

カオス「愚かだぞD…人間に手を貸すなど…」

 

D「ハッ!!バカを言え!!奴が俺に力を貸すんだよ!!」

 

 

   (喉もとに凍りつく戦慄に我を忘れて)

 

 

D「うぐっ…動け…ねぇ…」

 

カオス「ハッハッハッハッ…」

 

Dはカオスに距離を詰めるがカオスは呪術数珠を放ちDは体を拘束されてしまい身動きが取れなくなり必死に体を捩って脱出しようとするがそこへカオスの一撃が放たれた。

 

 

    (ひざまずくのだろう)

 

 

D「ぐわああああああっ!!」

 

拘束されて身動きの取れないDにカオスの容赦の無い攻撃が放たれて紺色のスーツからは火花が散ってDは衝撃で吹き飛ばされて地面を転がっていく。

 

 

     (絶望の歌よ叫べ魂)

 

 

D「負けねぇ…俺はこんなところで…」

 

 

Dは地面を何度も転がり紺色のスーツが砂で汚れながらも必死に立ちあがろうと体に力を込めた。

 

     (生きたいと響いた声)

 

 

D「この…俺が負けるかぁぁぁ!!」

 

 

       (美しい)

 

 

Dは立ち上がり体に力を込めると呪術数珠を引きちぎり、Dはフルートバスターを再び掴み取りそれを見たカオスが驚愕の表情を浮かべた。

 

カオス「バカな…奴は何故…これほどまでの力を…?」

 

D「俺は貴様を倒す…今の俺にはそれが可能だ!!」

 

カオス「雨宮清香…やはり奴がこやつに力を与えている…?」

 

 

    (ぬるいこの世界で今こそ刻みつけてやる)

 

 

D「ウラアアアアッ!!」

 

カオス「ぬぅ…」

 

Dのフルートバスターの投擲がカオスにダメージを与え始めてカオスは思わず後ろに下がり始めた。

 

 

         (勝利者は)

 

 

D「伝説の巫女の旋律の力がある今、俺が負けるわけねぇんだよ!!)

 

カオス「うおおおおおっ!?」

 

 

 

      (信じているのなら証明してみろ)

 

 

       (命賭けて愛する覚悟を)

 

 

Dはカオスを吹き飛ばしてフルートバスターを構えると獣電モバックルを回転させて獣電池を取り出して構えた。

 

 

清香(D!!)

 

D「あぁっ!!」

 

清香の声が脳内に響き、Dは同時に獣電池を構えると清香と意識を繋げながら獣電池を起動させた。

 

清香・D「「ブレイブ・(デーボス)イン!! 」」

 

フルートバスターに獣電池を装填すると必殺技の構えに入り、カオスは立ち上がると両手を広げて攻撃を受け止めようと構えた。

 

 

カオス「来い…」

 

 

       (伝説を壊して)

 

  

       (次の伝説になるのは…)

 

 

 

清香・D「「最終楽章…」」

 

D「デーボス!!」

 

清香「ブレイブ!!」

 

 

        (本物の強さ)

 

 

 

清香・D「「フィニッシュゥゥゥ!」」

 

トパスピノの顔を模した必殺技が放たれてカオスに攻撃が直撃するがカオスは火花を散らしながらも視線をDの方へと向けながら両手を大きく広げた。

 

カオス「獰猛の戦騎Dよ…これで終わったと思わない事だ…」

 

D「何だと!?」

 

カオス「地獄がある限り…我々は何度でも蘇る…無駄な足掻きだったな!!」

 

D「カオスゥゥゥ!!」

 

カオス「先に地獄へ待っているぞ…ハッハッハッハッ!!」

 

直後カオスは大爆発を起こしてしまいそれを見たDは思わず舌を打った。

 

D「奴め…わざと俺にやられやがったな…クソが!!」

 

ダンテツさん達が駆け寄って来るがDはダンテツさん達には見向きもせずにその場から立ち去ろうと歩き始めるが弥生さんが私の背中に向かって声を上げた。

 

弥生「清香さん!!聞こえてますか!?私達の元に戻ってきてください!!」

 

当然私の体を操るDは無視して立ち去ろうとしたが私は弥生さんに声を掛けるために心の中でDに話しかけた。

 

清香「D…代わってください…」

 

D「チッ!!さっさとしやがれ…」

 

Dは私にあっさりと体の制御権を渡すと私は振り向いて弥生さんへと声を掛けた。

 

弥生「清香さん!?」

 

清香「カオスは私達に任せてください!!弥生さん…地上をどうかお願いします!!」

 

弥生「なっ…何を!?」

 

清香「私達はこれからカオスを追って地獄へ向かいます!!」

 

優子「そんな!!」

 

D「馬鹿な…何を言ってやがる貴様!?」

 

私はそのまま再び背を向けると高く跳躍してその場から立ち去ってしまった。

 

弥生「清香さん…地獄でカオスを倒すつもり?」

 

ダンテツ「やはり…彼女は行ってしまったか…」

 

 

 

D「清香貴様!!何を考えている!?」

 

清香「カオスは地獄を破壊しようとしているトリンさん達の邪魔をするつもりです…カオスを完全に倒して地獄を破壊しないと…」

 

D「そうしないと、たとえデーボスを倒しても地獄がある限り蘇る…そう言いたいんだろう?」

 

清香「その通りです…」

 

D「貴様も甘いな…死人でもない生きている人間がどうやって地獄へ行くつもりだ?」

 

清香「それは…」

 

私は地獄への侵入方法までは思いついておらず必死に考えを巡らすがふと視線を感じて振り向くと近くの岩陰に誰かが覗いている事に気がついた。

 

D「そこに隠れてる奴出てきやがれ!!」

 

ラッキューロ「ちょっ!!何すか!?アンラッキュー!!」

 

清香(ラッキューロ!?)

 

私が呆気に取られているとDはラッキューロの頭を掴むとぐいと持ち上げた。

 

D「貴様!!何故俺達を見ていた!?」

 

ラッキューロ「ゲェ!?お前!!Dじゃないっすか!?」

 

D「クソガキが!!」

 

清香(ちょっと代わってくださいD!!)

 

D「おおおっ!?」

 

私はDを押しのけて体の制御権を取り戻すと頭を抱えて震えているラッキューロの手を握った。

 

ラッキューロ「えぇ?」

 

清香「私ですよラッキューロ…」

 

ラッキューロ「お前…キョウリュウネイビー!?意識を取り戻したんすか!?」

 

清香「はい…ラッキューロ…貴方にお願いがあるんですが聞いてくれませんか?」

 

ラッキューロ「えっ…僕に?」

 

清香「そうです…貴方にしかお願い出来ないんです…」

 

D(清香貴様!!なんでこのガキに!?)

 

清香「ラッキューロなら…私達の力になってくれるかもしれないんですよ!!」

 

D「何!?」

 

私はラッキューロの手を強く握るとラッキューロは私の方をじっと見つめてきた。

 

ラッキューロ「お願いって何すか?」

 

 

清香「私達を地獄に連れて行ってくれませんか?」

 

 

 

 

次回 地獄決戦

 

 

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