アコードをぶっ潰す!   作:呼び水の主

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事態の収拾は我らにお任せくださいミ☆

「なぜユーラシアに!?」

「……どういう事だ、総裁?」

「フリーダム!直ちに引き返してください!……キラ!」

 

 陽の光を遮断された薄暗い作戦司令部の中で、ラクスとユーラシア高官のやりとりを眺めながら、ファウンデーション王国宰相にして金髪の少年オルフェ・ラム・タオは誰に気付かれることもなくほくそ笑んでいた。

 司令部のモニターには、自らの目論見通りに洗脳され暴走するキラ・ヤマトの姿が映っている。本作戦領域を逸脱し、ユーラシア連邦領内へと幻覚を見せ誘導しているのだった。

 

 このまま事が運べば、キラ・ヤマトを止めるという名目でラクスに決断を迫り、言質を取った上で正当な決断のもと邪魔者を一掃できる。

 自ら画策した計画が、あまりにも順調に進んでいる事に内心笑いが止まらない。

 

『警告する!フリーダム!貴機はユーラシア連邦領域に接近しつつある!今すぐ進路を変更せよ!』

『警告射撃、開始!』

 

 そしてフリーダムは遂にユーラシア連邦国境に詰めていたモビルスーツ部隊と交戦を開始した。これにより、世界平和機構コンパスは『この作戦において味方であるユーラシア連邦との事前協議での取り決めを破り無差別攻撃を行ったことで』世論の敵となった。

 

(おろかなナチュラルどもめ。やはりこちらの予想通りに動いてくれる。フッ。貴様らの行動はすべて私の手のひらの上なのだ)

 

 そして焦る現場の空気に更に畳み掛けるように、オルフェはラクスへと王手をかけた。

 

「これは当方の意思ではない!ヤマト隊長の独断です!これまでの外交努力が全て無に帰すのですよ!人的被害が出ては本末転倒!かくなる上は、姫!」

「待ってください!必ずワケがあるはずです!ヤマト隊長は!」

「彼は明らかにせん妄状態にある。コンパスが事態を収拾できないのなら我らにお任せください!」

「……しかし、キラは!」

「姫!」

「……わかりました。キラを、止めてくd」

 

 言わせた!ラクス自身の口から憎き邪魔者キラ・ヤマトの排除命令を!

 オルフェはラクスがその決定的な言葉を言い切る前に、食い気味にシュラへとテレパシーで指示を飛ばした。

 

(いいぞシュラ!君の役目を果たせ!)

(了解!)

(2分で片付ける)

(キャハハ!死んじゃえぇ!)

 

 オルフェの指示で、ブラックナイツが動き出す。

 アウラとオルフェが抱える最強の戦力。

 キラ・ヤマトとフリーダムが長らく最強と目されてきたのも今日で最後だ。ヤツが最強?笑わせる。それは我らアコードが表舞台に立たず、着々と準備を整えていたからにすぎない。

 今日からは貴様は敗者となるのだ、キラ・ヤマト!

 

 これから始まるはブラックナイツの英雄譚。

 愚かな人類を管理統制し、我らが世界を支配する。

 そしてラクスと結ばれた私の手によって、世界は真の平和を享受するのだ!

 

 ──勝った。

 オルフェは吊り上がる口角を抑えるのに必死だった。

 まだだ。まだ笑うな……!

 

 だが、ここで、歯牙にも欠けていなかったたった1人のナチュラルによってオルフェ達の計画ははちゃめちゃになる事を彼はまだ知らない。

 

「待ちたまえ、クライン総裁。ここは我々ユーラシア連邦に任せてもらおう」

「「は?」」

「ユーラシアの星が彼を止めましょう」




オルフェ「は?」
イングリッド「え?」
アウラ「は?」
ユーラシア高官1(中尉の言った通りの展開だな)
ユーラシア高官2(いけー!ゼレンスキー中尉ー!がんばえー!!)

高官の片割れ(左の席の人)は投入されたデストロイの無差別攻撃から家族をユーラシアの星に救われて脳を焼かれています。

かつて、燃え盛る街の中で、光の盾(モノフェーズ光波防御シールドパック)を装備した105ダガーが逃げる人々をその身を盾にして救いながら巨大な敵に立ち向かう戦いがあったという……。



(アコードの)これまでの努力が無に帰すのですよ!
たった1人(転生ガノタ)の暴走によって!
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