シンデレラダービー 〜にゅーじぇねれーしょん〜 作:電動ガン
5月になったある日。私はゴルシの作ってくれたポップコーンを食べつつ・・・ゴルシは私の脚質が追い込みだと分かったら、なんか知らないけど世話を焼いてくれる様になった。なんで・・・?自分も追い込みだから・・・?まぁいいか。ポップコーン食べながら沖野トレーナーのトレーニング終わりの説明を聞いている。
「でだ。ブルーのトレーニングに関しては追い込みだから泥除けのトレーニングを定期的に行うとして・・・」
「もぐもぐ・・・」
「聞いてる?」
「聞いてます。」
「なら良いが・・・」
うま。ポップコーン。塩バター味。
「詳しい事はメニューに書いてある通りだ。基礎をメインに鍛え上げる。地味だが我慢してくれ。」
「はい。」
「本格化前に基礎をしっかり鍛えてやれば面白い事になるぞ。」
「わかりました。」
「じゃ、今日はこれで終わりだ。夜間練習も朝練もするなよ。」
「朝練くらいはやりたいんだけど・・・スカーレット先輩に着いていきたいし・・・」
「うーんそっか・・・じゃジョギングだけ許可しよう。ハードなモノはやるなよ。」
「やった。」
「うーん・・・後は・・・そうだ。カフェテリアでケーキか何か食べて帰るんだ。」
「え・・・今ポップコーン食べてるよ?」
「それだけじゃなくて・・・良質な糖分を摂取して欲しいんだ。ブルーのトレーニングは頭を使う事が多いからな。」
「そうなんだ・・・わかりました。」
「ああ。それじゃ解散!」
「はい。」
よし。カフェテリアいこ。
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
カフェテリアに向かう途中。廊下でウマホ見ながら歩いてたら・・・
「うぼふ・・・」
「きゃっ。」
何かデッカいなにかにぶつかった。え。何?目の前には相当デッカい影。もしかして・・・きらり!?!?
「う・・・ごめんきらり・・・」
「きらり?」
「え?」
目の前にいたのはデカい・・・ウマ娘。ツインテで黒鹿毛。きらりじゃない。
「私ヒシアケボノ!貴方は?」
「あ・・・ナリタブルーライトです。」
「そうなんだ!よろしくね!」
「すみません・・・間違えて。」
「ううん!大丈夫!はい!立って!」
「すみません。」
手を差し伸べてもらい立つ。そうだよね流石にきらりはいないか・・・
「じゃあね!歩きウマホは危ないよ!」
「はい。」
いや・・・良かった穏やかなウマ娘で。ウマ娘に寄っては名前を間違えられるのをかなり嫌うウマ娘もいる。気をつけなきゃ。
「さて・・・カフェテリア。」
そうしてカフェテリアでレモンケーキを食べて。寮に戻った。
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
翌日。朝ごはんに向かおうとスカーレット先輩と部屋を出ると、部屋の前で倒れ伏した尾花栗毛ウマ娘を見かけた。
「え?」
「ええ・・・」
倒れているウマ娘はピクリとも動かない。指で突っついてみると・・・うごうごと蠢いた。死んでるわけじゃないらしい。
「だ、大丈夫ですか・・・?」
「ちょっと貴方、どうしたの・・・?」
「う・・・眠い・・・」
「え・・・?」
「ええ・・・」
「眠い・・・どうして・・・朝は来るのか・・・」
「そりゃ寝て起きたら朝は来るわよ。」
「ほんとに大丈夫・・・?」
「うう・・・ニートしてたいだけなのに・・・?」
「ニート・・・?」
ひっくり返して顔を見る。すると・・・私は驚いた。まさか!?
「杏さん!?!?」
「アンズさん・・・?あ、まさかアンズポップ先輩・・・?」
「んにゃ・・・誰・・・あんた達・・・」
「アンズポップ先輩・・・また行き倒れてるんですか。」
「んん〜〜〜アンズは働きたくないだけなのだ〜〜〜学園もめんどい・・・」
「あ、杏さん!私だよ!凛だよ!」
「んん〜〜〜?凛・・・?」
そう言って杏さんは顔を上げて、私の顔を見たら目を見張った。
「凛ちゃんじゃん・・・どうしてここにいるの?」
「ええ・・・私こそその台詞なんだけど・・・」
「あらブルー、貴方アンズポップ先輩と知り合いなの?』
「いや・・・知り合いというか・・・何というか・・・」
「凛ちゃんちょうど良かった。お腹空いたから食堂まで連れてって。」
「ええ・・・」
「きらりはさー朝練行っちゃっていないんだ。頼れるの凛ちゃんしかいないんだよ。おねが〜い。」
「きらりもいるの!?!?」
「いるよートレセンで出会うなんて思いもしなかったね。」
「???」
これは・・・よくトゥインクルシリーズを調べた方が良さそうだ。結構転生した同僚がいるかもしれない。まいったな。
「ほら杏さん・・・行くよ。」
「背負って〜」
「仕方ないな・・・」
「ブルー、ほっといても良いのよ。生徒会からお達しが出てるから。」
「ええ・・・」
「ええ〜〜ここまでして放っておくの〜〜〜?」
仕方ないな・・・
杏さんを背負って食堂へ行った。しかしそれで終わるわけがなく、杏さんにご飯を食べさせてやるのであった。きらりは現れなかった。
⏰
お昼。食堂でスマイル達とご飯を食べて。午後のトレーニングの前に昼寝でもしようと中庭に行った。するとそこでは・・・
「にゃあ〜〜〜〜にゃあ〜〜〜〜」
「・・・?」
「にゃあ〜〜〜〜〜可愛いにゃあ!」
にゃあ・・・?猫でもいるのか・・・?
「にゃあ〜〜〜〜・・・にゃ?」
「あ。」
目が合っちゃった・・・予想通り、中庭で猫と戯れている・・・多分・・・先輩?同級生?
「にゃ・・・」
「・・・。」
「あ・・・あ・・・!!!」
「・・・?」
その子は制服のまま寝っ転がって・・・よく知った顔である。またかよ・・・
「凛チャンだにゃーーーーーーーー!!!!!」
「うわ前川。」
「なんでにゃ!!!前川呼び!!!まさしく凛チャンにゃ!!!」
「ええ・・・」
「ふふん凛チャンもいるなんて思わなかったにゃ。」
「私もみくがいるだなんて気づかなかったよ・・・」
「ぶっぶー!今のみくはみくじゃなくて・・・」
みくは立ち上がってばばーんとポーズを取るとこう宣言した。そのポーズいる?
「みくはトウショウマエカワ!だにゃ!!!」
「前川じゃん。」
「そうなんだにゃ・・・どうして・・・みくはどこ行っちゃったの・・・」
「はぁ・・・?」
みくことトウショウマエカワはがっくりと項垂れている。おもしろ。
「そういやみく。猫耳は?」
「ウマ耳があるからいらないにゃ。」
「にゃって言ってるのに・・・?」
「いいの!!!ウマ耳でもみくは猫チャンだにゃ!!!」
「親が泣くよ。」
「そういうズシっと来るのやめない?」
「そういやみく学年は?」
「え?中等部2年だけど。」
「なんだ先輩か。」
「ふふーん前世では同級生だったけどここではみくが上だね〜〜〜先輩って呼んでみて?」
「やだ。」
「生意気にゃ・・・」
「みくは・・・他に転生してる同僚に会った事ある?」
「楓チャンと早苗チャン、シュガーハートチャンに会ったにゃ。高等部2年だよ。」
「大人組もいるの!??!?」
「お酒飲めなくて残念〜って言ってたにゃ。」
「私は卯月と未央。杏さんに会ったよ。」
「にゃ〜。卯月チャンと未央チャン、杏チャンもいるのかにゃ。」
「あときらりも存在だけ・・・」
「あ〜〜〜こりゃ結構いるっぽいね〜〜〜」
どうやら予想より転生者はいるようだ・・・どうなってるんだ・・・私たちの同僚は・・・
「群雄割拠だにゃ〜〜〜楓チャンはマイルCS勝ってるし・・・早苗チャンはJBCスプリント勝ってるし・・・シュガーハートチャンなんかはダービー勝ってるにゃ・・・」
「すご・・・」
すごいな・・・みんな能力はあるのか・・・
「みくも頑張りたいけど・・・本格化が来ないんだよね・・・」
「ふーん、まぁトレーナーが言ってたよ。中等部3年までには来るのが普通だって。」
「にゃ?凛チャンはもうトレーナーが付いてるの!?」
「うん。チーム・スピカ。」
「にゃ〜〜〜チームかぁ・・・良いにゃぁ・・・」
「あ、そろそろトレーニングの時間だ。もう行くね。」
「にゃ!頑張ってね!」
「うん。」
昼寝するつもりがすっかり話し込んでしまった。まぁいいか。リラックスが出来た。トレーニング行こう。
「じゃあね。」
「またにゃ〜」
・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
チーム・スピカの部室。
「なぁおいブルーの追い込みトレーニングはいつからやるんだよぉ〜〜〜」
「だぁぁゴルシ!本格化してからっていつも言ってるだろ!」
「そんなに待てねーよぉ。ゴルシちゃん仕込みの追い込み足教えてーのに。」
「何をするにも本格化してからだ!ゴルシ仕込みなんて体ぶっ壊すに決まってんだろ!」
「ちぇ〜〜〜」
ゴルシ仕込みの追い込み足か・・・ゴルシの皐月賞の映像を見たがすごかった。真面目・・・真面目?に走ればアレだけの実力があるとは。アレを学べれば私も勝てる様になるかもしれない。
「お、ブルー来たな。今日のトレーニングメニューだ。」
「はい。」
「今日はジムの筋トレめいんだけど・・・スカーレットが教えてくれる。頼むぞ。」
「わかりました。」
「おお〜〜〜〜〜い!!!!来たわよ〜〜〜〜〜!!!」
「こんにちはトレーナーさん。」
「はぁ・・・厄介なのが来たな・・・」
「厄介なの・・・?」
そう言って部室に入って来たのは・・・
「楓さん!?早苗さん!?」
「私の秘密の名前を知ってるなんて・・・貴方誰・・・って!」
「あらあら・・・」
「おい!メープル!ポリス!お前らにはコースの走り込みメニュー渡しただろ!なんでこっち来んだよ!」
「ちょっーとトレーナーにお願いしたい事があったのよ〜〜〜」
「トレーナーさんちょっとメニューで・・・」
「か、楓さん・・・早苗さん・・・同じチームなんですか?」
「そうよ凛ちゃん!ポリスサナエチャン!チームスピカよ!」
「バトルメープル。チームスピカです。」
「あ、ナリタブルーライトです。」
まさか・・・2人がチームスピカだとは・・・恐れ入った。