シンデレラダービー 〜にゅーじぇねれーしょん〜   作:電動ガン

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時間進むのはえーな

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第20話 2学期のブルー

夏合宿が終わって帰ってきた。2学期だ。時が進むの早いなぁ。というか、私の本格化が早かった。中等部1年のこの時期に本格化するのは本当に早いらしい。トレーナーも見たことないわけではないが珍しいと言っていた。

 

「よし。ご飯行こ。」

 

お昼。授業の片付けをして食堂に向かう。そして教室を出たところで、腕をがっしと掴まれた。

 

「へ?」

 

振り向くとニコニコ顔の誰か。ほんと誰?

 

「あの・・・」

 

「ウチ!ダイタクヘリオス!ご飯行くの?」

 

「へ、あ、そうですけど・・・」

 

「じゃあ一緒に行こ!」

 

「へぁ。」

 

そうしてあれよあれよと連れられてしまった。なんで?急に?

 

「やっはろー!パマちん!ミカチー!」

 

「ヘリオス、誰連れてきたの?」

 

「この子!」

 

「この子って・・・凛!?」

 

「美嘉・・・!?」

 

そこにいたのは知らない・・・パマちんと呼ばれたウマ娘と美嘉だった。そして、ミツボシとスマイルもいる。

 

「うわー・・・卯月がいるってわかったけど・・・やっぱり凛もいたんだ。」

 

「美嘉???これ、何の集まりなの???」

 

「あーいや・・・後輩を1人連れてご飯食べようってなってね?それで・・・」

 

「私無理矢理捕まったんだけど???」

 

「ご、ごめん・・・」

 

「ブルーちゃんドンマイ!ですよ!」

 

「あはは・・・ブルりん・・・」

 

「みんな〜!」

 

「あたしも連れてきたよ〜」

 

「あ、唯。ジョーダン。」

 

「唯もいるの?」

 

ギャルの集会だ。何故・・・

 

「加蓮、奈緒。」

 

「なんか唯に捕まったんだけど。」

 

「あはは、なんか面白そうだしいーじゃん奈緒。」

 

「じゃあ自己紹介から!ウチダイタクヘリオス!高等部2年!」

 

「メジロパーマー、高等部2年だよ。」

 

「あたしトーセンジョーダン。高等部1年!」

 

「キャッスルミカ。中等部3年ね。」

 

「キャンディユイ!中等部3年だよ!」

 

それぞれ自己紹介してご飯を食べ始める。しかしギャル・・・もう驚かないけど。本当に同僚たくさんいるな。

 

「ふーん。凛はチームにいるんだ。」

 

「うん。美嘉は?」

 

「アタシは専属トレーナー⭐︎」

 

「いーなー唯もトレーナー欲しー」

 

「唯は選抜レースがんばるしかないねー」

 

「うえーん!」

 

「ヘリオス先輩とジョーダン先輩とパーマー先輩は?」

 

「ウチらも専属ー」

 

「もうG1出走でいっぱいいっぱいだよー」

 

「アタシホープフルでギリだったわ。」

 

「美嘉ちゃんはデビューしたんですか?」

 

「うん今年の6月に。でもまゆちゃんに負けちゃった。」

 

「まゆちゃんすごそうですもんねー」

 

「その後未勝利戦1回で勝てたから良かったかなー」

 

「へー美嘉ねーすごい!」

 

「ありがと未央。」

 

「ねーねーミカチー。」

 

「なに?ヘリオス。」

 

「なんで幼名で呼び合ってるの?」

 

「へ?幼名?」

 

「うん。リンとか、ミオとか。幼名でしょ?」

 

「えっと・・・うんそう。」

 

「なんかそういうの良いし!!ウチらも幼名で呼び合お!トレセンにニューブーム巻き起こそー!!!」

 

「ヘリオス・・・」

 

「まじ?」

 

「あ、あはは・・・」

 

「ねーねー美嘉ー」

 

「何加蓮。」

 

「幼名って何?」

 

「あーえっとね・・・」

 

「幼名っていうのはウマ娘の名前を授かる前の名前の事ですよ。」

 

「へー詳しいね卯月。」

 

「ぶい!」

 

「と言うことはあたし達の加蓮とか奈緒とか幼名だと思われてんのか・・・」

 

「うん。そうじゃないカミヤン。」

 

「いやいや未央。カミヤンまで付いたらどこまでが幼名なのかわかんないだろ。」

 

「えー?」

 

こうしてギャルの集会は盛り上がっていった。そして、この集会から始まった幼名で呼び合うのは一大ムーブメントと化し、トレセン全体を巻き込んでいくのであった・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

 

ある日、トレーニング前にコーヒーでもと思い、カフェテリアに向かった。

 

「カフェさんのとこで飲んでも良いけど・・・頻繁に行くのは迷惑だろうしね。」

 

そうしてカウンターでコーヒーを受け取り、座る席を探していたら・・・

 

「あら凛じゃない。」

 

「んぇ!?」

 

急に声をかけられ、びっくりして振り返ると・・・時子さんがいた。足元に踏ん付けられてる子が複数いるけど。

 

「ジェンティル、同席良いかしら。」

 

「構いませんわよ。」

 

時子さんと同席していたジェンティルと呼ばれたウマ娘は優雅に紅茶を飲んでいる。いや時子さんもだけど。

 

「じゃあ・・・失礼します・・・」

 

「ええ。」

 

「そ、そんな・・・時子様と同席・・・う、羨ましい・・・」

 

「豚が人間の言葉を喋るんじゃないわよ!」

 

「ぶ、ぶひぃぃぃぃ!」

 

うん。いつもの時子さん。転生しても変わらないんだなぁ。

 

「時子さんもいたんですね。」

 

「そうね。トレセンには豚の才能がある子が多くて引くて数多よ。」

 

「ああ・・・」

 

「ザイゼン、その子は?」

 

「ああ、この子は幼い頃の豚よ。」

 

「違います。」

 

「ほほ・・・違うって言ってるけど。」

 

「躾がいのある豚ね。」

 

「違います。」

 

「私はジェンティルドンナ。高等部2年よ。」

 

「あ、はい。中等部1年。ナリタブルーライトです。」

 

「よろしく。」

 

「豚、次はコーヒー持って来なさい。」

 

「は、はい!」

 

「私が行きます!」

 

「私が!!」

 

「囀ってないで早く行きなさい。貴方よ。」

 

「はいぃ!」

 

「ああ、良いなぁ・・・」

 

「ぶひ・・・」

 

調教されてんなぁ!そして時子さんは豚の1人に紅茶のカップを下げさせると脚を組んで豚を踏み直した。豚豚言ってゲシュタルト崩壊しそう。

 

「あの・・・時子さん。」

 

「何かしら?」

 

「時子さんは何年で、名前はなんなんですか?」

 

「そうね・・・学年は高等部2年よ。名前はジェネラルザイゼン。」

 

「つ、つよそう・・・」

 

「・・・。」

 

「・・・?」

 

「私はね。強くあらねばならないのよ。」

 

「はぁ・・・そうですね。」

 

「ふふ・・・ふふふ・・・」

 

「チッ・・・それがトレーナーと来たら・・・私を短距離一本に絞らせようとして・・・」

 

「ふふふ・・・ザイゼン、貴方の戦績を可愛い後輩に教えてあげたら?」

 

「チッ・・・」

 

「ナリタブルーライトさん。ザイゼンの戦績はね。スプリンターズステークスと高松宮記念よ。」

 

「・・・もうシニアなんですか?」

 

「そうよ。本格化が早かったの。」

 

「すごい・・・G1を二つも勝ってるなんて・・・」

 

「でも面白い所がね。ザイゼンは天皇賞春や菊花賞にも出ているの。」

 

「え?長距離に?」

 

「そう。結果は・・・」

 

「そこまでよジェンティル。くだらない事で騒がないで。」

 

「はいはい・・・ほほほ・・・」

 

苦虫を噛み潰した様な顔をしている時子さんからすると結果は芳しくなかったのだろう。触らないでおこう。

 

「チッ・・・」

 

「コーヒーお持ちしました。」

 

「ありがとうご褒美よ。」

 

そう良いって時子さんはコーヒーを持って来た子のトモをバチーンと張り飛ばした。痛そう。

 

「んひぃっ!!!ありがとうございましゅう!!」

 

「良いなぁ・・・」

 

「ぶひひ・・・」

 

「豚ぁ!!喋るんじゃないわよ!!」

 

「ブヒィ!!!」

 

「ぶひぶひ!!!」

 

目の前で特殊なプレイを見せられて私どうしたら良いかわかんないんだけど。

 

「あ、時子さん。そろそろ行きます。」

 

「そう。トレーニング?」

 

「はい。」

 

「頑張んなさい。」

 

「ありがとうございます。」

 

そう言って時子さんと別れた。去っていく後ろでバチィン!と引っ叩く音がしたのでご褒美をもらう何かをした豚がいるのだろう。あまり気にしない事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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