シンデレラダービー 〜にゅーじぇねれーしょん〜 作:電動ガン
11月の終わり頃。
「ねぇみんな!転校生が来るんだって!!」
「え?」
「今の時期に?」
教室で片付けをしてたら友人のウマ娘がそんな事を言い出した。もう12月になるのに?
「なんでもスカウトだって。すごいなぁ。しかも2人。」
「へーどこで聞いたんだよ。」
「職員室で!群馬と山形から来るらしいよ。」
「ふーん。」
2人も。そしてスカウトか・・・すごそうな転校生だ。
「来たらみんなで仲良くしようね!」
「そうだなー」
「どんな子だろー」
そんな話をしたのが先週。そして今。
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「アー・・・メルシーアキラデス。よろしく。」
教室に現れたのはあきらだった・・・転校生だったのか・・・
「本格化はしてます。みんなと早く走ってみたいデス。」
「よろしくー!」
「よろしくねー!」
あきらは暖かく迎え入れられた。
「あー凛サン。」
「何、あきら。」
「いや・・・知り合いいて良かったな、と。」
「そうだね。私のクラスに同僚はいなかったからありがたいよ。」
「同僚・・・いるんデスか。」
「いるよ。いっぱい。」
「やはり・・・あかりちゃんがいるからもしやと思ったンデスよね。」
もう1人の転校生はあかりだったか・・・ユニ募が全員揃ったな。
「あかりはクラスどこ?」
「J組って言ってましたよ。」
「そっか。」
まぁその内会うだろう。
「りあむいるけど・・・まぁ気にしないで。」
「りあむサンいるんですか・・・まぁ・・・その内会うでしょ。」
「ふふ。」
「お腹空きまシタね。」
「じゃあ食堂行こう。案内するよ。」
「お願いしマス。」
食堂へ行き、席を確保すると・・・
「あきらちゃん!」
「あかりちゃん。」
「久しぶりあかり。」
「凛さんも!お久しぶりんご!バーズアカリンゴです!」
「こっちでもその話方なんだ・・・」
「えへへ・・・人生1周したらまた出てきちゃって・・・」
「そっか。」
「あかりちゃん何食べマス?」
「私はねーエビフライ!」
「おーいいね。私はカツレツ定食。」
3人でご飯を食べ、トレーナーの話になった。
「2人はスカウトだからもうトレーナー付いてるんでしょ?」
「でスネ。新人って言ってましたケド・・・」
「私もです。勤続15年のベテランさんです。」
「ふーん。バラバラなんだね。」
「まー私に走る才能あるかって言われたら微妙なんデスけどね。」
「そうなの?」
「私、間違っておにぃの車に置いて行かれて、追いかけて走ってる時にスカウトされたンデスよ。レースしてたわけじゃないし、車には追いつけるスピードだったけどそれほど速くなかったと思うンデス。」
「私は実家のりんご農園で収穫したりんごを運んでる時に見つかってスカウトされました。走ってないんですよね。」
「まぁ・・・トレーナーってのは不思議な人種だから。何かが見えたんだと思うよ。」
「うーん・・・」
「デスカ・・・」
「あはは・・・」
トレーナーは謎すぎる。トモを触ればいろいろ把握したり、未来視みたいなのする時もあれば無人島で遭難してたりもする。行動力のある人がトレーナーになるようだが・・・謎だ。でも多分総じて変な人だ。
「まぁ走ってればいろいろ見えてくるよ。」
「んご・・・」
「ふむ・・・」
そしてご飯を食べ終えて、トレーニングへ。今日は何するんだろ。
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「ふぅ・・・」
「おーいブルー。」
「何?トレーナー。」
「ちょっと頼みがあるんだが。」
「頼み?」
トレーニング中トレーナーがやってきた。なんだろ頼みって。
「トレーニングを見学させてくれないか?新しく担当を迎えたトレーナーがどんなトレーニングしてるか見せたいらしくてな。」
「ふーん別にいいよ。」
「わかった。もう少しで来るから・・・と思ったら来たな。」
「どもっス、さっきぶりデス。」
「んご〜!」
「あきら、あかり。」
「なんだ知り合いだったか。同じ学年だもんな。」
「うん。見学は2人とトレーナー?」
「そうだ。いつも通りを見せてやってくれ。」
「わかった。」
今日は走り込みとタイヤ引きだ。特に変わった事はしてない。タイヤはでかいけど。
「おお・・・」
「すごいんご・・・」
「ふ・・・よ・・・」
ロープを体に巻き付けてタイヤを引く。ダートの足場がなかなかキツいんだなこれが。
「よ・・・・ふぅ。」
「すごいですね凛サン。」
「わ〜!」
「これくらい大したこと無いよ。」
2000メートルタイヤを引いて、あと3本。
「よい・・・しょ・・・」
どんどんやっていこう。2人は時折トレーナーに話を聞きつつ見学している。まぁ、悪くないかな。そしてタイヤ引き4本終了。今日のトレーニング終わり。
「ふぅーーー・・・」
「お疲れ様デス凛サン。」
「お疲れ様んご!」
「ありがと。」
2人は沖野トレーナーに挨拶した後、戻っていった。
「どうだブルー、見られながらやるのは。」
「ちょっと恥ずかしかったけど・・・悪くないかな。」
「そうか。デビューして、有名になれば公開トレーニングなんてやる機会も出てくる。慣れておくんだぞ。」
「わかった。」
そして今日のトレーニングの報告をして帰る事にした。
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「ジュース買いに行こ。」
寮の部屋でまったりしてたら急にコーヒー飲みたくなったので自販機コーナーに行くことにした。
「あら、ブルーどこ行くの?」
「ちょっとコーヒー買いに。」
「奢るから私の分も買ってきてくれない?にんじんコーラで。」
「わかりました。」
ラッキー。お小遣い浮いた。自販機コーナーに行くと・・・
「んしょ・・・んしょ・・・」
「?」
何やらジュースを両手いっぱい持ってる子が。大丈夫?
「うわっとと・・・」
「ちょっと大丈夫?」
「えへへ大丈夫・・・って凛ちゃん?」
「ん?」
見ると困ってたのは愛梨だった。
「愛梨。」
「えへへ。久しぶり凛ちゃん。」
「手伝うよ。」
「ありがとう!」
まず自分の分のコーラとコーヒーを買って愛梨の分を持つ。
「愛梨部屋どこ?」
「602だよ。」
「そっか。」
「ごめんね。」
「大丈夫だよ。」
ジュースを持ってエレベーターへ。しかしいっぱい買ったな。
「愛梨はさ、名前なに?」
「名前?キョウエイアイリだよ!高等部1年!」
「そっか。私ナリタブルーライト。」
「かっこいい名前〜」
「ふふ。」
6階着いた。愛梨の部屋は・・・この寮って不思議な事に部屋番号若いほど奥なんだよね。
「私ねー桜花賞勝ったんだけど残りのティアラは文香ちゃんに負けちゃって。」
「そうなんだ。文香・・・のんびりしてそうなのに。」
「文香ちゃんびっくりするほど強いよ。私驚いちゃった。」
「ふーん。桜花賞勝つだけでもすごいよ。」
「えへへ。」
部屋に着いた。すると中からすんごい甘い匂いする。なんだろう・・・
「あ!凛ちゃんちょっと待ってて。」
「?」
愛梨は部屋に入るとガタガタと慌ただしくなった。何してるの?
「はい!凛ちゃん!これお礼!」
「そんな。大丈夫だよ。」
「ううん!私の方こそ助かっちゃった!」
そう言って渡されたのは・・・アップルパイ。でかい。
「いっぱい作ったんだ〜!同室の子と一緒に食べてね!」
「いっぱい・・・?」
何個作ったの・・・?このアップルパイ、すんごい甘い匂いするよ・・・?大丈夫・・・?
「じゃーね!」
「うん・・・ありがと。」
部屋に戻ろう・・・このアップルパイ・・・カロリーどれくらいなんだろう・・・
「おかえりブルー・・・どうしたのそれ。すごい甘い匂い。」
「なんか知り合いを助けたらもらいました。」
「ふーん。せっかくだから食べましょ。」
「ご飯前なのに・・・?」
スカーレット先輩と貰ったアップルパイを食べた。匂い通りはちゃめちゃに甘いアップルパイで、満腹中枢を刺激されたのかご飯はいつもより2回おかわりが少なかった。