シンデレラダービー 〜にゅーじぇねれーしょん〜   作:電動ガン

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受験なんて昔の事で忘れちゃったよ

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第34話 受験の日

12月になった。12月頭は何があるって受験である。トレセン学園の受験は筆記、実技、面接と3種ありなかなかのハードルだ。それを潜り抜けて入ってくるウマ娘は間違いなくエリート。でもそのエリートでもトレセンの中では凡才になることがあるんだけどね。

 

「ブルー、紅茶淹れたわよ。」

 

「ありがとうございますスカーレット先輩。」

 

なので今日はトレセン立ち入り禁止になった。寮でのんびり過ごしている。ぶっちゃけ暇。

 

「美味しい・・・」

 

「良かったわ。」

 

部屋ではウオッカ先輩に借りたボードゲームをやっている。なかなか面白い。

 

「はい私の勝ち。」

 

「うぇ。」

 

「ふふんブルーへっぽこ過ぎるわよ。」

 

「ぐぬぬ・・・」

 

スカーレット先輩強すぎ、何とか一泡吹かせたい。

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

ボードゲームも飽きたので寮の共有リビングへ。テレビ見よう。

 

「あーちょっと待ってブルー。自販機寄って行きましょう。」

 

「はい。」

 

自販機でコーヒーを買った。コーヒーはいつも売れなくて残っていると聞いたから少しは貢献したい。じゃないとコーヒー撤去されちゃうから。

 

「行きましょ。」

 

「はい。」

 

共有リビングに行くとテレビはゲームをやっていて占領されている。遅かったか。

 

「ほりゃ!」

 

「あー!スカイ!赤甲羅だめ!」

 

「勝負に卑怯も何もないのだー!」

 

ゲームは8人でレースゲームをしている。スカイ先輩が強いみたいだ。他にもネイチャ先輩、スペ先輩などが参加している。

 

「うあああ!負けたー!」

 

「はいはい交代交代。」

 

「むむむ・・・」

 

「スカイ強くない?」

 

「スカイちゃんゲームでも小手先使うから。」

 

わらわらと交代してレースゲームスタート。楽しそうだな。

 

「お、ブルーちゃんとスカーレット。ゲームやる?」

 

「あ、いえ、見てます。」

 

「あたしはやるわ。次代わって。」

 

「いいよーん。」

 

「あー!ダイヤちゃん!ずるい!」

 

「えへへ引っかかる方が悪いんですよー」

 

「キタちゃんぶつからないで!」

 

「ぱわー!」

 

「うわああああ」

 

阿鼻叫喚だ。ゲームは。

 

「あはは・・・みんな熱くなってるねぇ・・・」

 

「スカイ先輩誰がゲーム持ってきたんですか?」

 

「んートラン先輩が持ってきたよ。たまにはみんなで遊ぼーって。」

 

「トラン先輩・・・」

 

知らない先輩だ。まぁいいか。

 

「ウチを呼んだー?」

 

「うわ。」

 

「おートラン先輩どこ行ってたの。」

 

「部屋から連写パッド持って来た。」

 

「うわーずるだ。」

 

「のんのん。知恵を使ったのだよ。」

 

赤いメガネをかけた先輩が話しかけてきた。このウマ娘がトラン先輩か。

 

「君が噂のブルーちゃんだねー、ウチ、トランセンド。」

 

「あ、よろしくお願いします・・・噂?」

 

「おっと口が滑った。」

 

「え?噂・・・?」

 

「ぷ〜ひゅ〜」

 

「口笛吹けてないし・・・」

 

「気にしない気にしない。」

 

噂ってなんだ・・・?

 

「おい。」

 

「え?」

 

声を掛けられて振り向くとそこにはちょっと強面のウマ娘。だれ?

 

「オレはエアシャカール。お前が噂のブルーってやつだな。」

 

「え、あ、はぁ。」

 

「ちょっとこれ見ろ。」

 

「は、はい。」

 

ソファに座って見せられたのはパソコン。そこには音楽制作ソフトの画面。え?

 

「・・・。」

 

「これはTrancingPulseをとりあえず作ったやつだ。」

 

「え?TrancingPulse?」

 

「なんだ?知らねぇのか?」

 

「えと・・・」

 

「発端はお前だって聞いてたんだが・・・」

 

何それ知らない。なに?

 

「ミカから曲作ってくれって言われてカレンからヒアリングしたんだが・・・」

 

「ええ・・・?」

 

「その様子だと本当に知らねぇみてぇだな・・・」

 

「うん、はい。」

 

「これはお前達がユニット組んで歌うやつなんだろ?」

 

「え、うん、そう・・・かな?」

 

「はっきりしねぇやつだな。ロジカルじゃねぇ。」

 

「すみません・・・」

 

「まぁいい。自分で曲作るのも悪かねぇが。誰かの曲作るのも割と楽しかった。聞いてみろ。」

 

「はい。」

 

イヤホンでこの世界で作られたTrancingPulseを聞く・・・うん、まんまだ。細かいところに差異はあるがまんまTrancingPulse。まさかもう一度聞くことになるとは。

 

「他にも注文が結構来てる。オレとヘリオスはてんてこまいだ。」

 

「すみません・・・」

 

「謝るな。悪く無い経験だった。」

 

「そ、そうですか・・・」

 

「完成したらカレンに渡す。後は好きにしろ。」

 

「はい・・・」

 

「むふふーシャカールちゃんもなかなか面倒見がいいねぇ。」

 

「チッ・・・誰かさんのおかげでな。」

 

この世界ではこのシャカールさんとヘリオス先輩が私達の曲を作ってるのか。なんか元の作詞作曲家さんに悪い事したな・・・まぁ別世界だしいいか。

 

「ありがとうございます・・・」

 

「良い。言ったろ。悪くなかったって。」

 

「はい。」

 

「オレはまだ作るから戻る。詳しいこと知りたかったらヘリオスかミカに聞けよ。」

 

「はい。」

 

「じゃあな。」

 

そう言ってシャカールさんは戻っていった。ふむ。

 

「あーーーー!!!」

 

「うわスカーレット声でか。」

 

「へへーん負けてやんの。」

 

「きーー!!」

 

「暴れないでよ。」

 

ふとテレビの方を見るとスカーレット先輩が負けていた。こりゃ勝つまでやるな。コーヒーを一口飲んで1人ごちた。

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

翌日。受験は3日間掛けて行われる為まだトレセンは立ち入り禁止だ。だが朝練は許可されているため走りに行った。そしてシャワーを浴びて朝食へ。

 

「ふぅ。」

 

「あ、ブルー。」

 

「なんですか?」

 

「私ちょっとノートに纏めてから朝ごはん行くから先行ってて。」

 

「わかりました。」

 

急に1人になったな・・・まぁいいか。スマイルかミツボシがいるだろう。

 

「・・・。」

 

食堂に行ったが2人は見当たらない。お腹空いたし食べちゃうか。

 

「ふぅ。」

 

朝食プレートを受け取り適当に席へ。今日はベーグルとスクランブルエッグか・・・胡椒たっぷりかけちゃお。

 

「もぐ・・・」

 

美味い・・・朝練で疲れた体に染み渡る・・・

 

「・・・凛ちゃん?」

 

「んぇ?」

 

声を掛けられてつい変な声が出てしまった。凛ちゃんと呼ぶのは同僚だろう。誰だ?

 

「千鶴。」

 

「ふふ。久しぶり凛ちゃん。」

 

目の前にいたのは千鶴だった。もう驚かないよ。

 

「久しぶり千鶴。」

 

「凛ちゃん・・・シャンプーの匂い・・・シャワー浴びたのかな・・・」

 

「そうだよ?」

 

「ハッ・・・声に出てた?」

 

「出てたよ。」

 

千鶴は頭を抱えた。独り言癖・・・直ってないのか・・・

 

「うう・・・人生1周したのに・・・独り言が直らない・・・」

 

「あはは・・・」

 

「同僚もいっぱいいるし・・・事務所にいた時みたいで・・・つい油断しちゃう・・・」

 

「まぁそこは私も感じてるよ。」

 

「はぁ・・・卵おいし・・・」

 

「千鶴も走ってきたの?」

 

「うん。やっぱりウマ娘になってから走るの気持ちよくて。」

 

「ふーん。私も。」

 

「そっか。」

 

千鶴はベーグルを7個プレートに乗っけてる・・・千鶴も健啖族かな・・・?

 

「そうだ。千鶴は名前なんていうの?」

 

「私?ケイエスチヅルだよ。凛ちゃんは?」

 

「私はナリタブルーライト。」

 

「かっこいい・・・いいな・・・」

 

「ふふ・・・いいでしょ。」

 

「うん。私もかっこいいのが良かったな。」

 

「まぁ仕方ないよケイエスチヅルも良いと思うよ。」

 

「うん。」

 

千鶴はベーグルをちぎる事なく丸ごと口に頬張った・・・?!

 

「もふもふ・・・」

 

「ええ・・・」

 

「?」

 

口大きいな・・・前世のお行儀の良い千鶴を知ってると考えられない・・・

 

「ごくん・・・ウマ娘になってから・・・食欲が止まらなくて・・・すごくいっぱい食べちゃうの。」

 

「そうなんだ・・・まぁかな子もそうだし、ウマ娘だから大丈夫じゃない?」

 

「かな子ちゃんもびっくりだよ・・・山盛り持って来たと思ったら同じ量おかわりに行くんだもん・・・」

 

「あはは・・・」

 

私もにんじんを頬張った。美味い。

 

「はぁ・・・」

 

「どうしたの?」

 

「いや・・・」

 

「?」

 

「泰葉ちゃんはいたのはいいんだけど・・・裕美ちゃんやほたるちゃんがいないのが寂しいなって・・・」

 

「ふーん。」

 

「ハッ!」

 

「ふーん。」

 

「うう・・・」

 

「ふーん。」

 

千鶴はバクバクと朝食を掻き込むと立ち上がった。

 

「ううう!ご馳走様!」

 

「ふーん。」

 

「凛ちゃん私もう行くから!」

 

「じゃあね。」

 

「・・・またね。」

 

ぴゅーんと千鶴は去っていった。多分裕美とほたるも来年度か再来年度入ってくるよ。楽しみだね千鶴。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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