シンデレラダービー 〜にゅーじぇねれーしょん〜 作:電動ガン
4月後半。私はトレーナーに天皇賞を見に行きたいと言ってみた。そしたら二つ返事でOKをもらった。やったね。京都までちょっと遠いけど良かった。
「ほら。行くぞブルー。」
「うん。」
土曜日に出発。そして次の日天皇賞を見て。ウイニングライブを見ずに帰ってくる。弾丸日程だがなんとかなりそう。よくホテル取れたな・・・と思ったら取れたのはホテルじゃなくて民泊。まぁそうだよね。
「さて。天皇賞はニシノアイバフラワが勝つか・・・」
「うーん私としてはカフェさんに勝って欲しいけど。」
「厳しいだろうな・・・もしかするとライスシャワーなんて事もあるかもしれないし。」
「そっか。」
府中駅から京王線に乗り出発。カフェさん、勝つと良いな。
・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
京都着いた。民泊だが、隠れていたのか京都レース場までそれほど離れていない。車で10分ほど。トレーナーはレンタカーを借りていた。
「ブルー、晩飯何が食べたい?」
「うーん・・・」
何が良いだろう・・・カツ丼?
「カツ丼・・・かなぁ・・・」
「ブルーが走るわけじゃ無いんだぞ?」
「もう!いいでしょ!」
「はははは。そうだな。じゃあ蕎麦屋入るか。俺蕎麦食べたい。」
車でちょっと行って。蕎麦屋へ。カツ丼あるかな。
「いらっしゃいませー。」
「2人です。」
「こちらのお席にどうぞー」
蕎麦屋は運良く混んで無かった。そして・・・うん。カツ丼ある。
「どれ・・・俺はかけの大盛り・・・」
「あ。」
「うん?」
隣をつい見たら・・・
「凛ちゃん!」
「夕美。」
夕美がいた。カツ丼食べてる。
「凛ちゃん天皇賞見にきてくれたの?」
「うん。だけど見に来たのは夕美じゃないよ。」
「えー!?」
「おう。」
「どうも沖野さん。」
トレーナーはトレーナー同士でなんか挨拶してる。夕美はカツ丼のおかわりを頼んでいた。
「じゃあ誰を見に来たの?」
「マンハッタンカフェさん。」
「あーカフェちゃんかー仲良しなの?」
「そうだよ。天皇賞で絶対ぶっちぎるって言ってた。」
「ふふっ!そう簡単にはやらせないよっ!」
「どうかな?夕美もここらで油断とかあるんじゃない?」
「無いよ!!」
ほんとでござるか?夕美はここまで連勝だ。ちょっとは悦に浸る事があるんじゃない?
「私弱点だらけだってトレーナーに言われてるからちっとも油断出来ないよ〜!」
「へぇ・・・?例えば?」
「えっとね・・・」
「アイバ。」
夕美のトレーナーさんが声を掛けて来て首を振る。ちっ。惜しかったな。
「あわわ・・・もう凛ちゃん!口が上手いんだから!」
「ちっ・・・カフェさんに手土産が出来ると思ったのに・・・」
「もー!!」
そうこうしているうちに私のカツ丼来た。美味しそう。
「まぁ夕美。夕美は期待してるから。応援するのはカフェさんだけど。頑張って。」
「うん!ありがとっ!凛ちゃん!」
夕美はガツガツとカツ丼を頬張り始めた。そうか・・・まぁ弱点の詳細はわからなかったけど。弱点があるってわかったのはいいかな。カフェさんに伝えておこう。シュポ。
「もぐもぐ・・・美味っ。」
「蕎麦も美味いぞ。くー!熱燗が欲しい!」
「トレーナー車でしょ。」
「そうなんだよな・・・」
『ブルーさん、ありがとうございます。ニシノアイバフラワさんにお会いしたんですね。』
『いえ別に。ちょっと世間話をしたくらいで。』
『詳細はわからなかったけど弱点がある・・・良い情報です。明日いろいろやってみます。』
『うん。頑張って。』
『はい。では私もゆうげに向かいますので。』
『うん。』
「誰とLANEしてるんだ?」
「え?カフェさん。」
「あんまり集中を乱すような事はするなよ。」
「うん。だから少しだけ。」
「まぁ少しだけなら緊張を紛らわすものにはなるか。」
ウマホをカバンにしまい、カツ丼へ集中。
「もぐもぐ。」
「ずぞぞ。」
天皇賞・・・私もステイヤーだから、目標のひとつにしたいな。
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
翌日。京都レース場。
『ニシノアイバフラワ先頭!!!しかし後ろからマンハッタンカフェが!!!マンハッタンカフェが迫っている!!!間に合うのか!!!ニシノアイバフラワ差を詰められて行くーーー!!!』
「すごい・・・」
「ああ・・・マンハッタンカフェがひとつ抜け出そうとしてる。これはどうなるか・・・ッッッ!?」
『おおおっと!?!?!マンハッタンカフェの後ろに!?いつの間にかライスシャワーが!?!?ライスシャワーがいる!!!ずっと隠れていたのか!?物凄い脚で追いついているぅ!!!』
「ライスシャワー・・・!いつの間に・・・いや、ずっとか!!!」
「ライスシャワー先輩・・・」
『ライスシャワーが!!!漆黒の刺客が!!!マンハッタンカフェを抜いて!!!ニシノアイバフラワを抜いて!!!先頭に立った!!!残り100メートル!!!』
「いやーこれは・・・」
「勝った・・・?」
『ライスシャワー先頭のまま!!!ゴールイン!!!2着は僅かな隙を突いたマンハッタンカフェ!!!3着はクビ差でニシノアイバフラワ!!!連勝記録はここでストップーーーー!!!』
「ふぅ・・・」
「マンハッタンカフェは残念だったな。」
「うん・・・でも。」
「ああ・・・ライスシャワー、6番人気でここまでやるとは。」
「うん・・・」
「パドックでは・・・それほど気迫を見せなかったが・・・ずっと隠していたんだな。」
「すごかった。」
「そうだな。よし!ブルー!帰るぞ!」
「うん。」
天皇賞は終わった。ライスシャワー先輩の勝利で。すごかった。いつか、私も。
・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
翌日。理科準備室。
「くっ・・・負けました・・・」
「えへへ・・・ぶい!ライスの勝ち!」
「すごかったです。」
G1、同僚が勝つ以外の結果があるんだな。まぁそう言うこともあるか。
「でも・・・ライスさん・・・すごかった・・・です・・・全然後ろにいたの・・・気づきません・・・でした・・・」
「うん・・・カフェさんがフラワさんに迫るってわかってたから・・・抜いた瞬間差し切ろうと思ってずっと着いてったの。でもなかなか差しきれないから。フラワさんごと差しちゃった。」
「そんな強引な・・・パワープレイ・・・だったとは・・・」
「えへへ・・・良かった・・・差せて・・・」
「くっ・・・私・・・パワーが不足してましたね・・・」
「なかなかパワー付けるのって大変だよね・・・」
「ですね・・・2人とも・・・コーヒーのおかわり如何ですか・・・?」
「いただきます!」
「私も。」
そうしてコーヒーをしばいているとコンコンと小さく3回理科準備室のドアがノックされた。
「?」
「誰だろう。」
「はっはっは。私が出るよ。」
タキオンがドアを開けると小さい金毛の耳が見えた。
「やぁやぁやぁ。こんな所に来るなんてモルモットになりに来たのかな?」
「あ・・・えと・・・あの子が・・・」
「あの子?あの子とは誰だい?」
あの子と聞いた瞬間。カフェさんがバッと立ち上がりドアにすっ飛んで行った。
「タキオンさん・・・!!その子から・・・!!離れて・・・!!!」
「え?」
次の瞬間タキオンが思いっきり吹っ飛んでいった。何事!?!?
「タキにゃん!?」
「タキにゃん大丈夫!?」
レイジー・レイジーの2人が駆け寄っていったのでとりあえずは良い。それよりも。何が起きたかだ。
「あわわわ・・・」
「貴方・・・どうやら・・・強いおともだちを・・・連れているようですね・・・」
「あ、はい・・・」
「名前は・・・?」
「トウカイコウメ・・・です・・・」
「私は・・・マンハッタンカフェ・・・です・・・貴方と同じく・・・おともだちが・・・一緒にいます・・・」
「ん?」
「あ・・・」
コウメ・・・小梅?
「小梅!」
「凛さん。」
「どうしてここへ?」
「あの子が・・・ね・・・ここに、お友達がいるって・・・」
「あの子・・・」
「なるほど・・・私の・・・おともだちに・・・惹かれて・・・」
「いたたた・・・なんだい今のは〜」
「タキオンさん・・・大丈夫ですか?」
「派手に吹っ飛ばされたが・・・大丈夫。どこも怪我してない。それより・・・!」
タキオンがうようよと揺めきながら小梅に近づいていく。
「やぁやぁ!私はアグネスタキオン!!!まさかカフェの同類がいるとは思わなかったよ!!!ちょっと調べさせtグボハァ!!!!」
また吹っ飛んで行くタキオン。懲りないなぁ。
「タキにゃーん!!!」
「あーあタキにゃん・・・」
「小梅ちゃーんもうちょっと手加減してよー」
「あう・・・ごめん・・・なさい・・・あの子、なんだか・・・こっちに来てから元気で・・・」
「ふむ・・・コウメさん・・・ちょっと・・・」
「?」
小梅がカフェさんに手を取られて椅子に座らされる。そして・・・
「おともだちが・・・元気な時は・・・これです・・・」
「あ・・・」
そう言って渡されたのは・・・コーヒー?
「いただき・・・ます・・・」
ぐいっとコーヒー?を飲んだ瞬間。タキオンのフラスコが割れ、窓が震え。椅子がひっくり返った。
「うう・・・!!!」
「小梅!?大丈夫!?」
「苦甘しょっぱ辛い・・・」
「ええ・・・」
何飲ませたんだろう・・・
「これは・・・おともだちにも効果がある・・・スイープさんにもらった・・・霊薬を混ぜた・・・コーヒーです・・・これで私もおともだちが荒ぶる時・・・落ち着かせてます・・・」
「うう・・・口の中が・・・大変・・・!」
「まぁ・・・それは・・・仕方がないですね・・・」
「うみゅみゅ・・・」
小梅は顔をうみゃうみゃさせている。ひえ〜私は飲みたくない。
「コウメさん・・・また荒ぶった時は・・・ここにきてください・・・」
「ええ・・・またこれ飲むの・・・?」
「必要・・・ですから・・・」
「うみゅ・・・」
こうして新たな出会いを果たすのであった。小梅は新入生だそうな。。輝子がいるって言ったら喜んでいた。すると多分、幸子もいるだろう。まだ見たことないけど。