シンデレラダービー 〜にゅーじぇねれーしょん〜 作:電動ガン
6月後半。そろそろ1勝クラスのレースの出走届け出さなきゃならないんだけどトレーナー。大丈夫?
「ごくっごくっ。」
「・・・。」
「ぷはぁ。」
そんなトレーナールームのトレーナーの机の周りにはスタドリの瓶が多数。そんな飲まなきゃやってられない仕事量かな。
「ねぇ・・・トレーナー。」
「なんだブルー。」
「スタドリ何本飲んでるの?」
「あー・・・」
カシュ。またトレーナーがスタドリの瓶を開ける。そんなガブ飲みするもんじゃないよ!?いや前世でプロデューサーがガンガン飲んでたけど!!!体に悪いよ!!!
「ぐび。」
「話してる途中で飲まないでよ。」
「いやーすまんすまん・・・なんか止められなくてな。」
「ふーん。」
「1本230円!安い!つい400本ほど買っちゃったんだよな。」
「400。」
「うん。」
「はぁ・・・」
「というわけでみんなのトレーニングメニュー出来たぞ。持ってってくれるか?」
「わかった。」
「それじゃあとよろしくな。俺はランラン達の面倒見るから。」
「うん。」
今日の所はこれで許そう・・・あまりにも続くようだったら何か言おう。トレーナーはプロデューサーみたいな鍛え方してないから飲み過ぎは危険だ。内容物は同じじゃないにしても。糖尿病になっちゃうよ。
⏰
7月になった。私の次走が決まった。1勝クラスステークス。芝1800メートル。中山。よし。
「ごくっごくっごくっ。」
「・・・。」
「ぷはぁーエナドリ美味い。」
今度はエナドリ!!!ちひろさん財布を肥やす事に必死になってない!?
「こんにちはー」
「ちひろさん。」
「凛ちゃん。トレーナーさんは・・・あら。」
「見てよちひろさん。トレーナー、すごい事になってるよ。」
「もう!トレーナーさん!!!」
「は、はい!!」
「エナドリは1日2本までって言ったじゃないですか!!!何本飲んでるんですか!?」
「あはは・・・いやー・・・夜の作業にちょうど良くて・・・」
「それを常飲出来るのは特殊な鍛え方をした人だけなんですよ!?普通にガブ飲みしたら病気になっちゃいますよ!!!」
「すみません・・・」
「追加で持ってきたの!持って帰っちゃいますからね!!!」
「いやー!!いやいや!!ちひろさん!!!それは勘弁!!!」
「ダメです!!!スタドリの瓶もこんなに散らかして・・・どう見ても1日5本近く飲んでますよね!?」
「う・・・」
「トレーナーさんにはもうスタドリもエナドリも売りません!!!」
「そ、そんな〜」
「凛ちゃん、冷蔵庫の中のスタドリとエナドリ出してくれる?」
「うん。」
「え?!冷蔵庫の中のも持ってくの!?」
「これもトレーナーさんのためです!!!」
「がっくり・・・」
こうしてスタドリ、エナドリは没収されて事なきを得た・・・と思ったら。
・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「ごくっ・・・ぷはぁ。」
「エナドリ飲んでる!?」
「うお!?ブルー!」
トレーナールームに用があって行ったら隠れてエナドリを飲むトレーナーが。何やってるの!!!
「ちょっとトレーナー!!エナドリ没収されたでしょ!!それどうしたの!?」
「い、いや・・・同僚にちょっと・・・」
「糖尿病になっちゃうよ!!!」
「う・・・」
冷蔵庫を開けると3本のエナドリが。もう!!!
「もうすぐ夏合宿なんだからちゃんとしてよ!!」
「す、すまん・・・」
「これは没収!!!」
「ああ・・・!」
これそんな依存効果あるの?!ちひろさんに相談だ・・・
「もしもし!?ちひろさん!?」
隠れてトレーナーがエナドリを飲んでいたことを伝える。ちひろさんはため息を吐いてもう少し売り控えると言った。さて、没収したこれどうしよう。
「ちひろさんに回収してもらうか。」
ちひろさんは理事長室で仕事してるとのこと。行ってみよう。
⏰
「失礼します。」
「お!よく来てくれたナリタブルーライト君!」
「ちひろさんは・・・」
「ちょっと今書類を届けに行ってもらっている!!待っててくれたまえ!!!」
「ナリタブルーライトさん、お茶どうですか?」
「あ、いえ、たづなさん、それほど長居するつもりは・・・」
「遠慮なさらず。どうぞ?」
「じゃあ・・・いただきます。」
たづなさんのコーヒー美味しいんだよね。豆が良いのかな。
「あら・・・?それは・・・」
「あ、これ?トレーナーがこれに依存症で・・・」
「それそんな依存するものなんですか?ちひろさんから中身はウマビタンBとジュースだって聞いてるんですけど・・・」
「わかんないです・・・でも1日にたくさん飲んでて・・・」
「それは大変ですね。健康面が心配です。」
「ですよね。」
コーヒー出てきた。一口・・・美味い。
「むむッ!!それはちひろ君が販売を担っているエナドリだな!!それに何か問題が?」
「理事長・・・そうですね。うちのトレーナーがこれに依存気味で・・・」
「中身は問題無いものだと聞いているが・・・?」
「理由はわかりません・・・」
「ちひろ君に聞いてみよう。」
ちひろさん戻って来ないな。あ、お菓子も出て来た。美味しい。
「戻りましたー。」
「おかえりなさいちひろさん。」
「おかえりちひろ君。」
「はい!あら、凛ちゃん。」
「ちひろさん・・・トレーナーが・・・」
「エナドリ・・・まさか。」
「同僚からもらったって。」
「はぁ・・・沖野トレーナーは困ったものですね・・・」
「ちひろ君改めて聞くが中身は大丈夫なんだろうな?」
「大丈夫ですよ。メーカーに頼んでパッケージを変えてもらっただけの品です。」
「ふむ・・・何がそんなに刺激されるのだろうか・・・」
「でもそんなに依存してるの沖野トレーナーだけですよ?他からそんな話は出ていません。」
「ふむむ・・・」
「飲んでみます?」
「いただこう。」
「私も。」
「じゃあ私も。」
理事長、たづなさん、私でエナドリの缶を開ける。飲んで・・・普通のにんじんジュースだ。炭酸入りだけど。
「この通り普通のジュースですよ。カフェインやらも入ってません。」
「謎だ・・・何故沖野トレーナーはこれほど・・・?」
「美味しいですね。」
「ごくごく。」
「元はウマ娘用のジュースですけど・・・人間にしか感じない何かがあるとか・・・?」
「その可能性も無きにしも非ず・・・まぁ成分表とかあるか?」
「ありますよ。こっちがスタドリ、こっちがエナドリです。」
「うむ・・・保険省の確認付き。確かな成分表だ・・・」
「うーん・・・ちょっと制限した方がいいですか?」
「トレーナーを見張るだけでいいんじゃないですか?」
「そうね凛ちゃん。しばらく沖野トレーナーを見張ってもらえる?」
「うん。」
「はぁ・・・どうして・・・」
「ちなみにさ・・・ちひろさん。」
「ん?何?凛ちゃん。」
「前世の・・・本物のスタドリとエナドリって作れるの?」
「作れるか作れないかで言ったら・・・作れるわよ?でもあれは鍛え上げたプロデューサーさん専用だから、危なくて作れないの。」
「そっか・・・」
「ウマ娘が飲んでも大変だから・・・」
「そんなに。」
うーん本物はやばいな。そんなの常飲してたプロデューサーもやばいけど。怖いよ。
「もう個人に売り歩くの辞めて、購買の卸すだけにしようかしら。」
「そうしたら、トレーナーが好きなだけ買うようになるだけだよ。」
「うーん。」
難しいな・・・ちひろさんが全てを担っておいた方が良さそうだ。
「まぁ・・・聞いてくれ。」
「?」
「はい?」
理事長が何か語り始めた。
「一時期のはちみーの事もあるから依存については厳しく行く。ちひろ君、販売ルートを厳しくしてくれ。」
「わかりました。」
「たづな、裏取引等ないように見張ってくれ。」
「はい。」
「はちみー・・・?」
「ナリタブルーライト君は知らないか。一時期寮の前にキッチンカーが来ていてな。はちみーというはちみつが原料のドリンクを売っていたのだ。」
「へぇ。」
「だが生徒が大量に押しかけ、レースの賞金を使い込むはちみー破産なるものが出た。よってキッチンカーを別な場所に移さざるを得ない事件があったのだ。」
「うわぁ・・・」
「ウマ娘は甘い物に弱い。ナリタブルーライト君も気をつけるのだ!!!」
「はい。」
はちみーか・・・はちみつドリンク、ちょっと飲んでみたいかも。
「沖野トレーナーには警告しておく。一体何に使ってるのかわからないがいつも金欠らしいからな。スタドリ破産とか絶対笑えない。」
「お願いします。」
「では、仕事に戻ろう。ナリタブルーライト君もゆっくりしていきたまえ。」
「ありがとうございます。」
あまり長居しても迷惑だし、コーヒー1杯飲んだら戻ろう。とりあえず、スタドリエナドリはなんとかしてくれそうだし、トレーナーが糖尿病になるのは防げそうだし。大丈夫かな。