シンデレラダービー 〜にゅーじぇねれーしょん〜 作:電動ガン
8月。夏合宿中のある日。
「はぁ・・・ふぅ・・・よし。」
メニューを熟し、休憩。スポーツドリンクを一気飲みしていると遠くから私を呼ぶ声がする。
「・・・?」
「おーい。」
「トレーナー。」
声をかけてきたのはトレーナーだった。どうしたんだろう。
「ブルー、次のレース、出走登録したぞ。」
「そっか。わかった。」
「恐らく福島・・・抽選で外れたら京都になりそうだ。」
「ふーん。」
「今日のメニューどこまでやった?」
「あと三分の一ってとこかな。」
「そうか。まぁ次こそ勝とうな。」
「うん。」
そう言ってトレーナーは冷感タオルと追加の飲み物を置いて戻っていった。多分1年生達を見るんだろう。
「・・・。」
「おうブルー。」
「ん。ゴルシ。」
「メニュー終わったか?」
「後少し。」
「そうか。じゃあそれ終わったらアイスの売り歩き行くぞ。仕入れて来たから。」
「ええ・・・」
「あ、ブルーちゃん。」
「はい?」
後ろから声をかけられたので振り向く。するとスズカ先輩と・・・見知らぬウマ娘が4人。
「ブルーちゃん、残りの走り込みやるメンバーを連れてきたわ。」
「え?」
「こんにちはブルーさん!マチカネフクキタルです!!!」
「こんにちはメジロドーベルよ。」
「アドマイヤベガよ。」
「カレンチャンでーす!」
「みんなドリームトロフィーバだから。気を抜かないようにね。」
「え!?」
スズカ先輩の知り合ってなったらそうなるか・・・だけどヤバいな・・・
「じゃ、みんな行きましょう。」
「はい!!!」
「よろしくね。」
「ブルー、呆けてる場合じゃないわよ。」
「頑張ろうね!」
「は、はい!」
こうして走り込みを始めた。距離適性はバラバラなんだろうがものすごく早いペースの走り込みだった。やばい。
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「ふぅ・・・」
今日のトレーニング終了。解散して、ホテルに戻り、お風呂に向かった。
「うわ・・・砂まみれ・・・」
脱衣所で体操服を脱いだらパラパラ砂が落ちてくる。こりゃ髪にもたくさん付いてるな。よく洗わないと。
「〜♪」
まずは髪を梳かして砂を落とす、しっかりやらないと。
「こんなもんか。」
さっくり髪を洗い、体も洗う。ちょっとスポンジを持ってくるの忘れたのでホテルの売店で買ったやつなんだけど・・・ちょっと荒いな・・・
「むぅ・・・」
「およ!凛ちゃん!」
「え?りあむ。」
「そうだぞりあむちゃんだぞ!」
現れたのはりあむ。頭にタオルを巻いている。
「およ?凛ちゃんなんか肌赤いよ?ダメだなー日焼け止め塗っとかないと。」
「いや・・・日焼けじゃなくて・・・スポンジが合わなくて・・・」
「そうなの?じゃあボクの使う?ボクもさー肌弱くてかなり柔いのじゃないとダメなんだー。」
「貸してくれるとありがたいな・・・」
「いーよ!返すのは後で声かけてね!」
「うん。」
渡りに船だ。りあむから借りたスポンジは・・・なんだこれ。
「ふわっふわ。」
まるで膨らましたマシュマロ。こんなのどこで売ってるんだ。
「まぁこれなら助かる。」
早速ボディソープをつけて洗う。あ、これ気持ちいい。
「〜♪」
しっかり洗って、湯槽に入る。りあむは・・・いた。
「ふぃ〜〜〜」
「りあむ、ありがと。」
「いいよいいよ。」
「あのさ、これどこで買ったの?私も欲しい。」
「これ?確か通販。後でURL教えるね。」
「ありがと。」
温まって、お風呂を出る。さぁ正念場だ。湯冷めする前に尻尾ケアしてスキンケアして髪乾かして、いろいろ。
「・・・。」
ここのドライヤー、強くてちょっと怖い。大丈夫か・・・?
「・・・。」
よし髪乾かした。次尻尾。
「あ、凛ちゃん尻尾やってあげるよ。」
「りあむ、ありがと。」
「いいっていいって。」
りあむに尻尾を乾かしてもらう。尻尾って乾かしづらいんだよね。まぁ背中に付いてるし。
「はいおっけー。」
「ありがと。りあむは?」
「ボク?ボクはもう出来てる。」
「ふーん。」
そう言ってりあむは尻尾をフリフリ・・・髪と同じ、インナーブルーの入ったピンクの尻尾。それ地毛・・・?
「どうした?」
「それって地毛?」
「あーこれ地毛。前世では染めてたじゃん?なんでかこっちでは最初から染まってたんだよね。」
「へー・・・」
「他にはさ、恵磨ちゃんとか美嘉ちゃんとか周子ちゃんとか染めてたって言ってたじゃん?こっちではみんな染めてた色が地毛なんだって。」
「ふーん。不思議だなぁ。」
「だよねぇ。」
まぁいいか。自分のパーソナルカラーみたいなもんだし。
「あ、凛ちゃんマシュマロのURL送っといたよ。」
「そう?ありがと。」
「じゃ、じゃーね。腹減ったなー」
「またね。」
さてスキンケアして、ご飯に行こう。
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夜。私と蘭子の部屋でスペ先輩、スズカ先輩、晶葉、ナターリアで集まってトランプしてる。
「アキハちゃん!それダウトです!」
「ふふふふスペ先輩違うんだなーこれが。」
「ええええーーー!?」
「じゃあ次、ナターリアだナ!7!」
「常夏の申し子よ!それは虚言である!」
「ぶぶー蘭子の負けだゾ。」
「えっ。」
みんなでダウト。これがなかなか終わんないんだわ。
「ふわーちょっとジュース買いにいきませんか?」
「あ、私行きたい。」
「我も。」
「ナターリア、お茶欲しい。」
「じゃあ私は残ってるわ。ブルーちゃん行く?」
「私はコーヒーあるので。」
いってきまーすとスペ先輩達が出ていく。ちょっと休憩。
「・・・スズカ先輩。」
「なぁに?」
「スズカ先輩はアメリカ行ってのレースの目標って出来てるんですか?」
「そうね・・・アメリカ芝三冠に間に合わせたかったのだけれど・・・間に合わなかったから・・・」
「そうですか。」
「流石にダートは走れないし・・・」
「まぁ・・・」
「だからとりあえず。10ハロンのレース総なめにしようと思ってるわ。」
「凄すぎる・・・」
10ハロンのレース総なめはやりすぎではないだろうか。詳しくどんなレースがあるのか知らないのでわからないが。
「アメリカの三冠路線を荒らすの避ける為の秋参戦なんだけど・・・」
「まぁスズカ先輩なら。」
「そうは言っても外国だし・・・ね?」
「はぁ・・・」
「ふふふ。」
「ただいま〜」
「おかえりスペちゃん。」
みんなが戻ってきたのでダウト再開。まぁ・・・スズカ先輩ならアメリカでも活躍するでしょ。
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数日後。
「ブルー。」
「何?トレーナー。」
「抽選通った。福島で三戦目だ。」
どうやら私の三戦目が決まったらしい。今度は誰とレースするんだろう。
「出走表は?」
「これだ。」
出走表を見る・・・うわ。
「・・・。」
「どうした?」
珠美がいる・・・そして・・・
「テクスチャカナ・・・アズキピーチロン・・・マイスギホノカ・・・ファントムホナミ・・・ファームドシズク・・・」
「その子達がどうした?」
わかる。まだ会った事ないし確証は無いけど・・・この子達同僚だ。加奈と・・・あずき、穂乃果、保奈美、雫だ。珠美と合わせて6人。かなり同僚の気配が濃いレースだ。また勝てるかわからないな・・・
「くっ・・・」
「・・・ブルー。」
「なに?」
「そう心配するな。」
「でも・・・この子達・・・強いよ。間違いなく。」
「そうだな・・・でも、その方がブルーは盛り上がるんじゃないか?」
「・・・。」
そうだ・・・そうだな。確かに。相手は強い方が良い。ふふふそうだね怯えてられない。確かに勝てないかもしれない・・・でも、勝てなくても面白いレースが出来ればそれでいいか。
「ふふ・・・トレーナー、距離は?」
「1800だ。」
「そっか。」
「残り2週間だが・・・俺が見るから。ガッチリやるぞ。」
「うん。」
「じゃあ今日も頑張ろうな。」
「わかった。」
よし。今日も頑張るか。月一ペースのレースだが疲労は溜まってないし。こんどこそ勝ちたい。同僚とのレースもどんと来いだ。