シンデレラダービー 〜にゅーじぇねれーしょん〜 作:電動ガン
翌日。翌日も合同トレーニングを抜け出し、見学に行くことになる・・・のかと思ったらそんなことは無かった。普通に4時くらいまで合同トレーニングに出て、カノープスの見学へ。小寺トレーナーと沖野トレーナーと合流して向かった。
「ブルー、準備は良いか?」
「はい。」
「まぁカノープスの南坂は穏やかなヒトだから大丈夫だ。事前に俺が話しておいた。さ、行くぞ。」
そう言って向かったのは第10レース場。向かうと10人ほどのウマ娘が集まっている所を見つけた。
「よう南坂。」
「よっす。」
「ああ、小寺さん。沖野さん。見学の件ですね。」
「ああ。」
「頼むよ。」
「はい。貴方がナリタブルーライトさんですね。南坂です。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。」
「では・・・見学なんですが選抜テストの様子を見てもらいましょう。」
「はい。」
そうして集まった面子を見・・・・!?未央!?未央がいる!!!
「じゃあまず君から。自己紹介と目標を言ってくれる?」
「はぁい!メジロミツボシです!中等部1年!目標は天皇賞秋でーす!!」
「はい。次。」
「リボンカロルです!中等部1年!目標はダービーです!」
「はい次・・・」
「未央・・・。」
「え?」
「どうした?」
「あ、いや・・・何でもありません。」
まさか・・・いや・・・後で話しかけてみるか・・・
〜メジロミツボシside〜
あれ!!!しぶりん!?しぶりんだよね!?どういうこと!?
「それでは選抜テストを始めます。まずは中等部1年の頃から。1200メートルで走ってください。」
この前しぶりんみたいな子を見たけど・・・ほんとにしぶりん!?どうして!?いや・・・いやいや。まずは選抜テストに集中しないと!
「はいでは君から4人。位置に着いてください。」
「あ、はーい!」
まずは選抜テストだ!受からないと・・・!!おばあちゃんの為にも!!
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「はい。以上で選抜テストを終了します。合格者を発表しますね。」
はぁ・・・はぁ・・・ドキドキだ。緊張していつもみたいな走り出来たかわかんない・・・大丈夫かな。
「合格者は・・・メジロミツボシさんです。他の子達は解散です。」
「わ・・・!」
他の子達が悔しそうに去っていく。やった!やったやった!これでチーム入りだ!おばあちゃんに報告しないと!あ、それよりも・・・
「しぶりん!」
「・・・。」
推定しぶりんに声を掛けた。推定しぶりんは口をあんぐり開けてパクパクしてる。おもしろ。
「・・・未央!?」
「やっぱりしぶりんだ!」
「・・・あの・・・この子とちょっと話をしたいんですが・・・」
「ええいいですよ。クールダウンも必要ですしね。」
「すみません南坂トレーナー。沖野トレーナーと小寺トレーナーもすみません。」
「いいんだ。知り合いなんだね。」
「時間はあるからゆっくり話しな。」
「はい。・・・み〜お〜!!!」
「ええ!?なんで怒ってるの!?」
「怒ってない・・・怒ってないけど!!!」
「怒ってるじゃん!!」
「みお〜〜〜〜!!!!」
「うわああああああ!!!」
もみくちゃにされて・・・間違いなくこの感じはしぶりんだなって確信した。
⏰
「へぇ〜じゃあナリタブルーライトって名前なんだ。」
「そうだよ。未央はメジロミツボシ・・・」
「ミッちゃんって呼んでね⭐︎」
「やだ。」
「え〜?」
このやり取り懐かしいな。前世と同じだ。いいな・・・
「そういえば卯月には会った?」
「え!?しまむーもいるの!?」
「いるよ。もしかしたら他の子達もいるかもね・・・」
「みくにゃんとかいたら・・・どうしようね。」
「ウマ耳の他に猫耳付けてたら笑っちゃうよ。」
「ふふ・・・未央・・・やめて・・・ふふふ・・・」
「きらりんとかあんずちゃんいたらもっと面白いよ。」
「ふふふふ・・・そうだね。」
「あ!そうだ!しぶりんはしぶりんじゃなくてブルりんだね!」
「ええ・・・なんかやだその呼び方。」
「いいじゃんブルりん!」
「ええ・・・」
「メジロミツボシさん。そろそろ行きますよ。契約書類書きますから。」
「はーい!じゃブルりん。LANE交換しよ。」
「いいよ。」
ブルりんと連絡先交換して南坂トレーナーに着いて行く。そっか〜しまむーもいるのかートレセン、前世みたいに楽しくなりそう。
〜ナリタブルーライトside〜
ふぅ・・・びっくりした。メジロミツボシ・・・未央もいるなんて。まぁいいかな。
「どうだったブルー。」
「そうですね・・・普通は、ああやってチームに入るんだなって思いました。」
「ああ。俺のチームも普通は選抜テストするんだけどな・・・うちは特殊だから・・・」
「特殊・・・?」
「ああ。まぁそのうちわかるよ。」
「・・・。」
特殊・・・なんか急に不安になったなぁ・・・
「ブルー、次はどうする。もっと見学行くか?」
「そう・・・ですね。あともう一件くらいは見ときたいかな。」
「わかった。じゃあどうするかな・・・」
「黒沼のところなんかどうだ?あそこも良い感じの指標になるんじゃないか?」
「黒沼か・・・わかった連絡しておく。」
小寺トレーナーが電話をかけ始める。沖野トレーナーはいつの間にかにんじんジュースを持ってきてくれていた。
「ほら。ブルー。」
「ありがとうございます。」
ぐいっとにんじんジュースを飲む。前世ではにんじんって可もなく不可もなしだったけど、ウマ娘になってからは甘くて美味くて大好きになった。
「ふぅ・・・」
「ああ。わかった。沖野。」
「ん?なんだおやっさん。」
「黒沼は今すぐなら都合付くって。」
「今すぐか・・・じゃあ行くか。ブルー。」
「はい。」
黒沼・・・トレーナーか。どんなトレーナーなんだろ。
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「よぉ。俺が黒沼だ。」
現れたのは上半身裸にパーカーを着ただけっていうトレーナー。いかついサングラスと帽子・・・ヤの付くヒト?
「まぁ黒沼は衝撃だろうなぁ・・・」
「おい黒沼。せめてTシャツくらい着ろ。」
「今度な。」
沖野トレーナーと小寺トレーナーが2人してため息を付いた。
「さてブルー、この黒沼ってトレーナーはな。ハードトレーニングで適性を延ばす事に長けたトレーナーなんだ。」
「代表的なのは今の担当のミホノブルボンってウマ娘でな。スプリンターながらクラシック三冠に足を伸ばす事が出来るようになっている。」
「こんにちはミホノブルボンです。」
「うおっ!?」
「おわ!」
「え?」
「はじめましてナリタブルーライトさん。」
突然現れたのはミホノブルボン・・・先輩。
「マスター。まだ今日のメニューが残っています。坂路をあと5本。合計今日は12本です。」
「おう。じゃあ見学っていうからそれ全部見てもらうか。」
「はい。目標値を算出。坂路に戻ります。」
そう言ってミホノブルボン先輩は走り出す。黒沼トレーナーも合わせて向かった。
「あの・・・小寺トレーナー。」
「ん。なんだブルー。」
「坂路って・・・どれくらいやるのが普通なんですか?」
「そうだな・・・状況にもよるが、4本から5本が普通だ。特別キツいからな。」
「それを・・・12本?」
「ああ・・・ミホノブルボンは特別頑丈で、それを行えるメンタルもある。彼女にしかこなせないメニューで、彼女にしか施さないメニューを黒沼はするんだ。」
「なんか・・・特別な絆を感じますね。」
「ああ。絆の強さで言えばトレセン1だろう。」
「ブルボン!!!タイムが乱れてるぞ!!!」
「了解・・・タイム修正。回転速度減。ストライド増。」
「はわぁ・・・」
目を見張るほどのハードトレーニング。私では・・・ダメだ。とても着いていけない。
そうして坂路を熟しているのを見た・・・いやはやすごいな。トレセンにはこんなやり方で強くなってるヒトもいるのか。ほんとすごい。
・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「どうだったナリタブルーライト。」
「すごい・・・こんなハードトレーニングしてるなんて・・・」
坂路が終わった後、ミホノブルボン先輩は筋トレまで始めていた。とんでもないの一言。
「まぁあれはブルボンだからやれていることだ。他のウマ娘の担当だったらやらんだろうな。」
「そうなんですか。」
「ああ。普通は体を壊すだけじゃなくてメンタルもぶっ壊す。ハードトレーニングっていうのは諸刃の剣なんだよ。」
「へぇ・・・」
「よし。ブルー、戻るか。」
「黒沼、ありがとうな。」
「いいんだ。また見学したくなったらいつでも言え。」
「ああ。わかった。」
こうして見学は終わった・・・そして小寺トレーナーと別れ、チーム・スピカの部室に戻ってきた、んだけど・・・
「ん。どこ行ってたんだよトレぴっぴ〜」
「ゴルシ、お前何してんだ。トレーニングは。」
「トレーニングはもう終わらせたからよ。ゴルシちゃんが本気になればちょちょいのちょいよ。」
「はぁやってるならいいんだけどよ・・・で、なにしてんだ。」
「ルービックキューブ。」
「はぁ・・・?」
なんかデカい葦毛のウマ娘・・・誰・・・?チームのウマ娘なのかな。
「ん。誰だそいつ。」
「んこいつはチームの新メンバー予定の子だ。」
「ども・・・」
「ふ〜〜〜ん?」
葦毛のウマ娘が立ち上がると・・・デカい・・・
「アタシはゴールドシップだ。ゴルシ様と呼べ。」
「えっ・・・やだ。」
「おいトレぴっぴ。こいつ生意気だぞ。」
「お前そんな態度だとそうなるに決まってんだろ。」
「仕方ねーなーおい新入り。名前は。」
「え、もう新入りになってる。」
「なんだよちげーのか?」
「いや・・・ちがわ・・・ない・・・のかな?」
「シャキッとしろシャキッと!」
「は、はい。」
「スピカに入んのか!?入んねーのか!?」
「は、入り、ます。」
「よし!トレぴっぴ!」
「え?ブルーいいのか?」
「まぁ・・・良いかな。」
「わかった・・・ようこそ。チーム・スピカに!」
「それでオメー名前は。」
「あ、ナリタブルーライトです。」
「ちっ・・・ナリタか・・・あそこはちょっかいかけすぎるとブライアンが出てくるな・・・」
「ええ・・・」
ナリタブルーライト。チーム・スピカ、入部決定。まぁスマイルもミツボシもチーム入ってるし。ちょうどいいのかな。
「じゃあ契約書書くか。その後にトレーニングのミーティングするな。」
「あ、はい。」
「じゃーアタシは焼きそば売りに行ってくる。」
「はぁ・・・お前は・・・」
「え・・・焼きそば・・・?」
「なんだ食いてーのか?残念だが今はこれで我慢してくれ。」
そう言ってころころと謎の黄金色の何かを渡された。なにこれ。
「ん?これは黄金糖だ。うめーぞ。」
「はぁ・・・」
「あった。ブルー!」
「はい。」
「これにサインしてくれ。」
担当契約の書類。ペラ紙一枚だが・・・よく読んでおこう。よく読んで・・・大した事書いてないな。というかかなりウマ娘有利な内容。これなら大丈夫か。サインしよ。こうしてスピカに入部した。