【死神の子】    作:ランハナカマキリ

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SAKAMOTODAYSの戦闘描写って凄いよね(現実逃避)
今のところはアニメを参考に書いてます。

ゼンゼロとモンハンたのちい


7

 

 

博物館の関係者以外立入禁止区域にて•••

 

館内を清掃する初老のスタッフの前に、烏有は現れた。

 

「君〜、ダメだよ入っちゃ〜もう閉館だよ〜?」

「すみません。地下行きのエレベーターってどこですか?」

「エレベーターは故障中だよ〜階段使いな〜」

「ありがとうございます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃地上3階にある制御室にて•••

 

「特別展示室の新型ロケット見たか?アレってドクターが設計したらしいぜ?」

「本物?」

「本物だってさ」

 

雇われた傭兵たちが駄弁っていた。

 

「てか、交代の班遅くね?」

「階段だからじゃ ビリリリリリッ!!! ねねんねねねねね!!?」

「え、誰ーービリリリリッ!!!あべべべべ!!?」

 

「え〜と、地下の見取り図は•••」

 

大樹が制御室を制圧し、地下室全体の見取り図を手に入れ、朧がどこに囚われているかを監視カメラで捜索する。

烏有は捜索する時間を稼ぐために、敵陣に単身で乗り込んだ。

 

 

 

 

 

そして烏有は医療用の拘束具をつけられ、ガラスの向こう側にいる男と会話していた。

 

『まさか、飛んで火に入る夏の虫•••いや、"死神の子"が来るとはね』

「•••その"死神の子"って何だよ。名乗ったつもりはないんだが•••」

『おや?二つ名だよ•••最近、懸賞金狩りをしているORDERの1人がつけ始めたのが殺し屋界に広まったのが始まりかな?』

 

とりあえず、この厨二臭い名前を考えたやつを殴ることにした。

 

『改めて自己紹介を、大和田和夫だ。人工知能やロボットの開発を仕事にしているが、新型ロケット開発で賞を取ったこともある。上の特別展示室に本物があるが、よければ見てほしいね。何か質問は?』

「朧は無事なのか?」

『うん?会って1週間も経っていない子供を心配している余裕があると思っているのかい?』

 

ウィィィンとロボットアームが天井から伸び、アームの中央からぶっとい針が現れた。

 

『例の薬はどこだ。答えないなら脳漿を吸い取る』

「あの薬は飲んだ人間を生き返らす代物だろ?そんなオカルトを信じるのか?アホらしい」

『ふふっ•••だが、何かが成し遂げられるときには、かならずその使命のほかには何も考えられない偏執狂的な人間がいるものなのだよ?』

「•••その台詞、ピーター・ドラッカーの言葉か?」

 

ピーター・ファーディナンド・ドラッカーは、オーストリア・ウィーン生まれのユダヤ系オーストリア人経営学者で「現代経営学」あるいは「マネジメント」の発明者。

他人からは未来学者と呼ばれたこともあったが、自分では「社会生態学者」を名乗った。

 

1931年にフランクフルト大学にて法学博士号を取得。この頃、国家社会主義ドイツ労働者党•••つまりナチ党のアドルフ・ヒトラーから度々インタビューが許可されていたことがある。

 

WW1の敗戦と世界恐慌によって失業者が増加していたドイツで、ユダヤ人でありながら、ユダヤ人を迫害したナチ党のインタビューをする。

なんと奇妙な運命なのだろうか。

 

『ほう•••博識だね。経営学の父と呼ばれた彼の思想には共感できるものが多くてね•••例えば、人が成果を出すのは強みによってのみであるとかね』

 

烏有の脳天を目掛け、針が向けられる。

 

『君とは少ししか話していないが•••早めに黙らせたほうがいいかもしれないな。しょうがない•••薬は君の周りをしらみ潰しに探して見つけるよ。最期の言葉は?』

「•••The stage goes dark」

 

針が射出されーー

 

 

 

 

 

フッ、と照明が消えた。

 

『っ!?停電か!?』

「ナイスタイミングだ•••ふっ!」

 

制御室にいる大樹が研究所の発電機を停止させたのだ。

この好きに烏有は敵を捕え、大樹は朧を救出しに向かう。

 

突き出された針が額に突き刺さる寸前で、ギリギリで回避した。

この針に腕の拘束ベルトを引っ掛け、力任せに無理やり千切ると、そのままガラスの向こう側にいる大和田のところへ向かう。

 

ウィィィン!!!

 

すると、無数のロボットアームが烏有を襲う。

 

烏有はその内の一本を捕まえるとーー 手首を掴み、そのまま捻った。

ボキッと音をたててアームが千切れる。

 

さらに別のアームに狙いを定めると、今度はそのアームの関節部分を掴んで曲げた。

バキバキと鈍い音ともにアームが折れた。

 

そして烏有はガラスに向け直って•••

 

「ーーふんっ」

バリィィィン!!!

 

千切りとり、折ったアームをガラスに向かって投げた。だがガラスはヒビ一つ入っただけで割れてはいなかった。大和田が額の汗を拭いながら呟く。

 

『馬鹿め•••コレはロケットランチャーでも破れない特注ガラスだ。君の力ではどうにもーー」

 

烏有はそのまま大和田が向こう側にいるガラス張りの壁まで走る。

そして、そのガラスを思いっきり殴った。

 

ガシャーン!!と大きな音を立ててガラスが割れた。

 

「なっ!!?」

 

烏有は割れたガラスの隙間から手を入れ、大和田の首を掴む。

そのまま持ち上げると、そのまま床に叩きつけた。

 

「うぐっ!!?」

 

「動くーー「動かないのは貴方です」

 

烏有の背後に、喪服のドレスを着たーー朧を連れ去ったリサが銃を突きつけていた。

 

 

一方その頃、烏有のいる地下5階より上の地下2階に大樹はいた。

監視カメラによると、捕まえた捕虜を軟禁する牢屋はこのフロアにあり、重要な情報を持つ捕虜を入れる部屋はこの部屋であると知ったからだ。

 

「この部屋だなーー「おりゃぁぁぁ!!!」ぶふぅ!?」

 

ドアノブに手をかけた瞬間、中から蹴り飛ばされた警備兵と蹴った朧に激突した。

 

「ーーあ、何でここにあんたが!?」

「いてて•••無事で何より」

 

どうやら、この少年を甘く見ていたようだ。

烏有から体術の手解きを受けていたが、どうやらその前から対人格闘術の基本は体に染み付いているようだ。それに彼が持つ金属製のメリケンサックーー忍者道具の鉄甲鉤で拘束していたロープと警棒を切り裂いたようだ。一体どこに持っていたんだろうか?

 

「あ〜烏有と合流しないとな。急ぐぞ!!」

「•••その、勝手にいなくなって、ごめんなさい」

「いいって、いいって。ガキってのはそうやって間違えながら学ぶもんだぜ?」

 

廊下で立ちはだかる敵を倒しながら、2人は進み続ける。

 

「捕まえろ!!」

「ちっ•••!!追っ手か!?」

 

殴りかかってくる警備兵2人を、朧は空中で跳躍することで躱し、躱しざまにクナイを相手のアキレス腱に投げ刺す。

 

「ぐおっ!?」「あぎゃ!?」

 

背後から拳銃を撃ってくる警備兵の動脈を的確に射抜く大樹。

 

 

 

2人が通った後には、痛さに悶絶し麻酔にやられ沈黙する警備兵たちが、まさに屍累々な状態になって転がっていた。

 

「そうだ!!烏有は•••?」

「あー•••多分ここのリーダーをぶちのめしに?」

「あ、あのリサって女、かなり強いぞ•••!?いくら烏有でもーー」

「•••俺は、前にあいつを殺そうとして返り討ちにあってな。それからかなぁ•••あいつが死ぬところは全然想像できないんだよ」

 

大樹は心の中で思った。

初めて会った時からアイツには全てを見透かされた。

そして止まっていた俺の人生を進ませるキッカケをくれた。

 

烏有の過去に何があったかなんて野暮な詮索は失礼だ。

だが、アイツは他人の人生をいい方向に変えられる力を持ってる。

 

朧の止まった人生を動かしてくれる。

 

(頼むぞ•••烏有!!)

 

 

「ドクターから離れてください」

「••••」

 

烏有の判断ミスは、"感情の炎"を頼りにしたことだ。

 

彼は、自身の虹彩が紅くなる現象を『炎眼(えんがん)』と呼んでいる。

人間や動物、果てには人が握った銃から放たれた弾丸にまで、炎が見える。

 

この炎の色、大きさ、形が表すものは、感情

 

生き物や生き物の使う道具には必ず感情の炎が籠り、移る。

 

その炎の状態から当人の精神状態を見ることができる。この能力は生まれた時から不定期に発動していたが、あの雪の日以降、烏有は自分の意思によって炎眼が発現できるようになった。

 

星野ユキはこの目について聞いた時、こう言った。

 

『多分だけど•••その目は対価だ。この対価はворонаの弱点にも利点にもなる』

 

もちろん、この炎眼に頼りきりというわけではない。

 

星野ユキとの訓練ではミドリンM点眼液*1をさされ、その状態で3日の間、ユキに何度も命を狙われ、烏有は解毒剤を手に入れるために何度も命を狙った。そのおかげで彼は暗闇の中で殺気や視線を敏感に感じ取る感覚と、衣擦れや息づかいなどの微かな音を感じるまでに聴力を発達させていた。

 

だから背後を取られても、彼は冷静だった。

 

(後ろの奴•••声からしておそらく女。殺気も視線も感じなかった・・・かなりの手だれか?)

 

烏有は冷静に、自分の置かれた状況を把握し、この状況からどのように勝つのかを思考していた。

 

(相手は背後の約1メートル以内に立っている・・・後頭部の感触、固さと大きさから推測するにM1911ハンドガンか?そして、かなり遠くから複数人•••5人分の足音、階段で登ってきている。素早く事を済ませたいな)

 

(暗闇だと装備がわからない。だが声を知れたのは良かった•••平滑化関数の定義域の広さから声道長比を算出すると、人間の平均身長に当てはめれば身長はおよそ176センチメートル、体型は痩せ型•••体重はーーいや、あの声の不気味な谷は合成音声(ボーカロイド)か?だったら身長は不明、体重も不明•••そんな相手に肉弾戦は不利•••距離をとってブルー・ブラッドで手足を撃ち抜くか)

 

※この間、時間にして僅か0.01秒。

 

リサが引き金を引くよりも早く、後頭部の銃を両手で掴み、一瞬で分解する。

そして女の背後に回り込み、ブルー・ブラッドの引き金を引いた。

 

カァン!!!

 

と、大きな金属音が響いた。

(義足か?)

 

右腕武装(ヴァッフェ・レヒテ)奏鳴曲(ソナタ)

 

ガジャコンッ!!!!

 

彼女の右手が機械音を立てて変形し、前腕部の中から灰色の銃砲が飛び出した。赤と青のコードに繋がれたそれは、コードを伝って電力を充填させ、熱により赤く染まった銃砲と先端の銃口から、帯電した銃弾を射出した。

 

「ーーは?」

 

射出される銃弾•••に向かって烏有はブルー・ブラッドを放つ。

銃弾で相手が撃った弾の軌道を変え、脚に力を入れて宙に飛び、頭に向かってナイフを投げる。

 

キンッと金属音が鳴る。ナイフを防いだ服の袖から、皮膚色の塗装が剥げた金属パーツが見えていた。

 

「・・・避けますか。驚きです」

「驚いてるようには見えないが?」

「では、こちらは避けれますか?」

 

左腕武装(ヴァッフェ・リンカ)円舞曲(ワルツ)

 

ギリリリリリリリリィィィ!!!

 

今度は左手が大きな音を立て、前腕部が二つに裂けるように変形し、中からチェーンソーの刃が飛び出してきた。ブゥゥンと振動音を立てながら烏有の首を狙う。

 

「うぉ•••危な」

「逃げないでください。上手く殺せません」

 

床や壁を切り付けるたびに、火花が散る。

 

左腕が目の前を通過するタイミングで、右手で彼女の左手首を取り引き、左腕を一直線にするようにして右腋で左上腕を挟む。

そして肩に触れた左手を、腕に沿うように素早く移動。

最終的には両手で相手の左手首をとり、力点として、自分の右腋を支点として相手の左上腕に全体重をかける。

 

バキキキッ!!!

 

金属のボディがひしゃげ、内側の管や配線が剥き出しになりーー

 

「ーーーっ」

 

背中の方に関節を逆曲げにした右手の銃口が目の前にあった。

人間の腕の可動域を優に超えている。

 

ズドォォォォン!!!

 

銃弾を紙一重で躱すも、その隙にちぎれかけていた左腕がチェーンソーから普通の手に戻り、人間離れした握力で烏有の足を握っていた。

 

「っ!!?」

 

キチチチチチチィィ•••

 

そしてちぎれかけていた部位から配線が伸び、配線同士が再接続してガクンッと元の状態に戻る。

 

「めんどくせぇ•••」

 

本気出すか•••と思ったその時ーー

 

カチャ!!

 

駆けつけた警備兵たちに銃を突きつけられる。

 

「甘く見ていたよ•••だが最狂の殺し屋の弟子も、私の最高傑作には敵わないようだね?」

「博士〜捕虜が逃げました」

 

白衣を着た男が気だるげに報告する。

 

「•••君にしては珍しい失態だね?小林くん」

「いや〜でも居場所はわかりますよ。地下フロアから出るためのエレベーターと階段は防火扉を閉じてるんで逃げられませんよ」

「相変わらず痒い所に手が届くね•••」

 

小林は、てなわけで捕虜を奪還してきます、といい部屋を出る。

 

「個人的な質問だが•••君に()()はどう見える?」

 

そう言われて彼女を見る。

 

「何も•••まるで何も無いみたいだ」

 

 

大和田の心が、青かった小さな火が緑色の炎に包まれるのが見えた。

 

「•••そうか、ふふっ!!ふはははははっ!!!その答えが聞けて良かったよ!!これで後腐れなく計画を進められる!!!」

「•••」

 

烏有の額に、拳銃が突きつけれる。

先ほどリサが持っていたものだ。

 

「今度こそ最後だ。何か言い残す言葉を考えとくんだね?」

「あぁ•••

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1897年に発表されたハーバート・ジョージ・ウェルズの作品を知ってるか?」

「ん?•••確かーーぐっ!?」

 

()()()()()が、大和田を背後から羽交い締めにして拳銃を取り上げる。

その隙に、烏有は自分を囲んでいた警備兵たちを、目にも止まらぬ速さで気絶させていく。

 

大和田の背後、何もないはずの空間から黒いスーツを着た勢馬が現れた。

 

「『透明人間』だろ?•••因みにこの透明マントの着想は○らえもんの映画から貰ったんだぜ」

「いいタイミングだ•••形成逆転だな?マッドサイエンティスト」

「ーーぐぅっ!!!」

 

*1
一時的に目が見えなくなる薬




・烏有の炎眼の例
もしこのキャラを見たら

南雲与一、色の濃い炎の量がランダムに変化(掴みどころのない性格とサイコロの目でどの武器を使うか決めるため。色が濃いのは嘘つきだから)
坂本太郎、揺れない小さな蝋燭の火(普段から冷静沈着な性格ゆえ)
星野アイ、ドス黒いの炎が綺麗な炎を覆っている(嘘で本心を隠しているから。南雲よりも大勢の人を騙しているので汚く見える)
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