懐刀のコマタナさん   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今回からブルーベリー学園編が始まります。

※お詫び:前回の、しろすじ個体いる云々はキタカミの里でした。素で勘違いしてましたが、ブルーベリー学園でも研究目的でキタカミの里から輸入した個体が生息していることにします。それを捕獲して逃がしたやつはやべーやつ。そのうち出ます。

今回は、再会。楽しんでいただけたら幸いです。


ブルーベリー学園編
あにぃだよほら!コマタナさん!


 ブルーベリー学園リーグ部の部室。部員のほとんどがバトル三昧もしくは部活兼任でがらんとしているそこの大きな席に、雑誌を顔に被せて熟睡している少年がいた。白髪に薄紫色のメッシュが入った特徴的な髪型で、黒ベースに金のラインが入ったジャージを羽織り、金色のドラゴンの柄が入った紫色のマントをスカートのように腰に巻いている。そんな少年にとてとてと歩み寄る少女がいた。

 

 

「ぶちょー、ぶちょー。タロがかえってきたみたいだよぉ」

 

 

 黒髪を蜘蛛の脚を思わせるドレッドヘアーに纏めた赤い瞳で、黒色のジャージの上から蜘蛛の巣を模したストールを羽織っている少女に揺り起こされ、雑誌がずれ落ちて「ふがっ」といびきを立てる少年。少女は頬を膨らませると、ネットボールを取り出しスイッチを押すとでんきぐもポケモンのデンチュラが出てきた。

 

 

「デンチュラ、“でんきショック”」

 

「あいたっ!?」

 

 

 バチっと音を鳴らして少量の電流が浴びせられて痛みに少年は椅子からひっくり返り、頭を擦りながら起き上る。

 

 

「ぶちょー、めはさめた?」

 

「お陰様でねぃ……人が惰眠貪ってたのにひどいぜぃ……で、アトラさん。オイラになにか?」

 

「タロがかえってきたよ。おきゃくさんをつれてる」

 

「ああ、帰ってくるの今日だったねぃ。ネリネは生徒会で忙しいしシオリはポーラエリアで修行中、オイラに当たりが強いアトラと二人きりの状態から解放されるわけだ。……お客さん?」

 

 

 ぼやきながら机の上の菓子を摘まみサイコソーダを飲み、問いかけるぶちょーと呼ばれた少年。特に興味はないらしい。

 

 

「ちっちゃいコマタナをかかえたおんなのこだよぉ」

 

「ブーッ!?」

 

 

 陽光差し込む室内に虹がかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イダイトウ襲撃から数刻。ついにブルーベリー学園を構成している人工島にやってきたソハヤたち。近年新設された新進気鋭の学術機関であり、校舎は最先端の近未来的な作りになっておりソハヤは物珍しさで目を輝かせている。

 

 

「ここが、ブルーベリー学園……なんというか、未来…!」

 

「わかります!なんというか、未来ですよね!」

 

 

 和気あいあいと海の上の通路を歩くタロとソハヤ。海底で運営している資源プラントに併設しているという都合で大部分が海中に沈んでいる人工島であるそこの唯一海上に露出しているエントランスロビーに、一人の男が待っていた。

 

 

「あれー?タロちゃんの隣にいるのはもしかしてー?」

 

 

 タロの隣を歩いてきたソハヤを見て首を傾げる男。褐色肌でグレーの髪で三白眼、パツパツの黒のインナーにワイシャツ、黒のスーツベストに裏地が藍色の白ジャケット&白ズボン。蝶下げ結びの赤いネクタイと黒いストールが印象的だ。

 

 

「はい!リーグ部四天王である私とジムリーダー・アーティさんがブルーベリー学園への編入を推薦するソハヤさんです!あ、こちらはブルーベリー学園の校長シアノ先生です!」

 

「こ、こんにちは……」

 

「あー、君が!待っていたよー。いやー、模範生のタロちゃんからいきなり言われた時はびっくりしたけどねー。実際こうして会ってみたけど、うん。僕も、いいなーって思ったかな。特にそのコマタナさん」

 

「ナタッ」

 

 

 アーティ戦のビデオを見たからか最初からさん付けするシアノに反応を示すコマタナさん。なにやら警戒している。その視線は懐に向けられていた。その剣呑な視線を受け止めてなお、シアノは飄々と笑う。

 

 

「おやー?僕のポケモンたちが気になる?のかな?」

 

「あ、コマタナさんがごめんなさい!」

 

「コマタナさんがこんなに興味持つなんて……もしかしてシアノ校長って、実は強かったりします?」

 

「これは参ったなー。僕はしがないただの校長だよ。…それで、編入したいんだったね。まああんなもの見せられたらOKしないわけにはいかないよね。編入を認めるよ。ようこそ、僕のブルーベリー学園へ!」

 

「や、やった…!」

 

 

 思わずコマタナさんを天高く掲げて喜びを露にするソハヤ。タロもパチパチと笑顔で拍手して祝福する。

 

 

「これが学生証ね、エレベーターとか使えるよ。じゃあさっそく、部屋を用意したからまずはそこを確認してもらってー、明日から授業に……」

 

 

 そう、シアノが説明している時だった。真面目にそれを聞いていたソハヤの視界に、野次馬の人混みの中から覗くゾロアのしっぽみたいなものが入ったのは。

 

 

「っ、あにぃ!」

 

 

 コマタナさんを抱えたまま走り出すソハヤ。置いてかれたシアノとタロは顔を見合わせる。

 

 

「……一応、ちゃんとした手続きの話をするつもりだったんだけどなー?」

 

「あはは、気になって本人が出てきちゃいましたか。しょうがありません、あとから私がソハヤさんに伝えておきます。チャンスを逃すな恋せよ乙女!です!」

 

「恋、かー。青春だねー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、待って!」

 

 

 ゾロアの尻尾が逃げた方向にあったエレベーターが閉じていくのに対し、コマタナさんを左腕で抱えたまま右手を伸ばすソハヤ。すると、左腕からコマタナさんが飛び出し、“ロックカット”して突き進み、その堅い頭をエレベーターの扉に差し込もうと試みる。が、しかし。

 

 

「悪いねい、コマタナさん。でも、攻撃を決めた瞬間残心するその癖なおした方がいいって前に言ったぜぃ?キングドラ。“りゅうのいぶき”」

 

「ナタッ…!?」

 

 

 その瞬間に、エレベーターの中で繰り出されたキングドラが放った竜気を帯びた息吹を受けて体が痺れて吹き飛び、エレベーターが閉じて下に向かってしまう。コマタナさんを拾い上げたソハヤは、エレベーターが部室エリアで止まったのを確認すると間髪入れず学生証をタッチパネルにかざしてエレベーターを呼び出す。

 

 

「早く、早く……来た!」

 

 

 待ってる間にまひなおしで“りゅうのいぶき”によるまひを治し、戻ってきたエレベーターに乗り込むソハヤ。部室エリアを選んで、下降する。

 

 

「ついた!けど……広い!」

 

 

 部室エリアに辿り着いたはいいものの、ドーナツ状にたくさんの部室が並ぶ廊下に目を丸くするソハヤ。この中から逃げた場所を捜し出すのは骨である、が。

 

 

「たしか、タロさんがリーグ部って……」

 

 

 タロから聞いた話を思い出して、その部室を捜すソハヤ。そして辿り着いたのは、達筆でリーグ部とでかでかと木の板に描かれた看板が掲げられている部室だった。

 

 

「失礼します!」

 

「いらっしゃいませー」

 

 

 意を決して扉を開けると、アトラと呼ばれていた少女がにこやかに挨拶して。探し人の姿を捜してきょろきょろと見回すソハヤ。するとコマタナさんが、一番奥の机を刃で指さした。

 

 

「ナタッ」

 

「あそこ?」

 

「……コマタナさん、そこは黙っとくのが優しさってもんだぜぃ?」

 

 

 すると、観念した様に机にしゃがんで隠れていた少年が顔を出す。特徴的な髪型と、しょうがないなあとでも言いたげな気だるげな顔。ようやく会えたと、ソハヤはコマタナさんを手放して少年に飛びついた。

 

 

「まさか、ここまで来るとは思わなかったぜぃ。ソハヤ」

 

「あにぃ…!会いたかった!」

 

 

 しっかりとソハヤの飛びつきを受け止める少年、カキツバタ。その顔は喜びと後ろめたさが合わさった複雑な顔をしていたが、ソハヤの満面の笑みを見て優し気な笑みに変わる。ソハヤの旅の目標は、こうして果たされた。




遂に登場カキツバタ。そしてオリキャラ、アトラが登場。まだアカマツがいなくてカキツバタがチャンピオンだった頃のブルベリーグ四天王の一人です。シオリなるもう一人の存在も明かされました。元ネタは別の小説のキャラです。アトラはBIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】の「アトラナート」が由来。

どうでもいいけどシアノの口調難しいから多分出番減る。エアプシアノとかやってみたいですが。あの顔で黒幕じゃないって嘘でしょ。

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