懐刀のコマタナさん   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。仕事前に書いてたら出来上がってたので投稿。

新キャラと新たな特殊個体登場。楽しんでいただけたら幸いです。


ぶった切れデカハンマーってなに!?コマタナさん

 私のブルーベリー学園での生活が始まった。ポケモンバトル理論の授業は楽しかったけど難しい。急所に当たる確率はー、だとか、効果抜群の相性表はー、だとか。コマタナさんと一緒にいるとあんまり関係ないことばかりだったからだ。コマタナさんは急所を狙えるし、大概の技が強すぎて効果抜群判定になってしまう。そのことをポケモンバトル理論のセツナ先生に話したら、好戦的な笑みを浮かべた。

 

 

「なら実践してみようか。たしかに、洗練されたポケモンならそんなことはできてもおかしくない。みんな、よく見ているように!デカヌチャン!」

 

 

 そう言ってセツナ先生が繰り出したのは初めて見るポケモン。巨大な出刃包丁を握ったピンク色のぬいぐるみみたいなポケモンだ。知らないポケモンだけどイッシュ地方の外のポケモンかな?あれ、みんなざわついている。

 

 

「出た…!セツナ先生のデカヌチャン!」

 

「NNはイチゴ!可愛らしい名前だがとんでもない!」

 

「ハンマーではなく出刃包丁を選んだ殺意マシマシポケモン!」

 

「あの刃は厳選したアーマーガアの翼製!斬れぬものはあまりない!」

 

「しかも鈍足な種族なのに速い!常識破りのポケモン!」

 

「新入りに勝てるわけねえだろ……あの人裏番長を除けばこの学園最強だぞ……」

 

「……外野がうるさいが気にするな。お前のコマタナも同じ部類だろう」

 

「私のコマタナさんは誰にも負けません」

 

 

 そう言うとコマタナさんが前に出る。ドッと笑い声が響いた。どうやら小柄で進化もしてないコマタナさんを侮っているらしい。失礼な。コマタナさんの力、見せてあげて!

 

 

ポケモンバトル理論教師の セツナが 勝負を しかけてきた!

 

 

「行くぞ、イチゴ!」

 

「コマタナさん、お願い!」

 

「「“つるぎのまい”!」」

 

 

 瞬間、ジャキジャキジャキジャキン!と、刃同士がぶつかり合い、火花を散らす。手にした出刃包丁を軽々と振り回すイチゴと、体格なんて知らんとばかりに斬り弾くコマタナさん。達人同士のぶつかり合いにクラスメイトから悲鳴が上がる。このイチゴっていうデカヌチャン、コマタナさんと同じだ。“極めて”いる…!

 

 

「ほう?やるな新入生!ならこれはどうだ!“ぶった切れデカハンマー”!」

 

「ナタッ!?」

 

「ハンマーじゃないよねそれ!?」

 

 

 すると、巨大な出刃包丁を両手で握って頭上に掲げ、勢いよく振り下ろしてくるイチゴ。コマタナさんは両手の刃を交差させて受け止めようとするが、直前で刃同士で受け流すようにして横に回避。轟音と共にバトルコートに大きな切り傷が入った。コマタナさんが受け止めるのを諦めるなんて、すごい威力……なんかすっごく矛盾してたけど!ハンマーでぶった切れって何!?

 

 

「コマタナさん!“アイアンヘッド”!」

 

「回避して“せいなるつるぎ”だ!」

 

「その技は…!?」

 

 

 コマタナさんの砲弾の如き錐揉み回転しながらの頭突きを、素早い身のこなしで出刃包丁を右手で構え左手で地面を支えた体勢でイチゴはちょこまか回避。すぐさま両手で構えてブンッッ!と凄まじい勢いで出刃包丁を振るってきて。それは“飛ぶ斬撃”としてコマタナさんに襲い掛かった。あれは、たしかビリジオンと戦った時の…!

 

 

「ナタッ!?」

 

「コマタナさん、“つじぎり”!」

 

「得物の扱いで私のイチゴに敵う奴はいない!“いあいぎり”!」

 

 

イチゴの“いあいぎり”

 

 

こうかはばつぐんだ!!

 

 

 ズパァン!と鋼に鋼が激突したような轟音と共に、目にも止まらない凄まじい速度で出刃包丁を振るったイチゴに打ち上げられるコマタナさん。しかしその目から戦意は消えていなかった。

 

 

「今だ、“アイアンヘッド”!」

 

「“ぶった切れデカハンマー”!」

 

 

 コマタナさんは空中で“ボディプレス”を使ったのか加速。隕石のような速度で刃のついた頭部を下にして急降下し、それに対しイチゴは両手で振りかぶった出刃包丁を振り下ろし、激突。バチバチバチ!と黒い稲妻が迸り、両者はせめぎ合う。悔しいけど、パワーはあっちが圧倒的に上。だけど、コマタナさんは諦めていなかった。

 

 

コマタナさんの“つるぎのまい”

 

コマタナさんの“つるぎのまい”

 

コマタナさんの“つるぎのまい”

 

 

 ぐるり、ぐるりと。せめぎ合ったまま横に回転し始めるコマタナさん。ブレイクダンスの様に刃を振り回して踊ることで“つるぎのまい”を発動したらしい。そのまま爆破的に上がった攻撃力と回転により勢いを増し、イチゴは冷や汗を流してズズズッ…と足が押されていく。

 

 

「いっけええええ!コマタナさん!」

 

「ナタァアアアッ!!!」

 

 

 そして。文字通りコマタナさんは突き抜けた。イチゴの出刃包丁を打ち砕いて、バラバラに飛び散らせてイチゴ本体に“アイアンヘッド”が炸裂したのだ。

 

 

こうかはばつぐんだ!!

 

 

「デカヌ……!?」

 

「イチゴ!?」

 

「「「「うおおおおおおぉおおおっ!?」」」」

 

 

 倒れ伏すイチゴ。驚くセツナ先生。興奮の声を上げるクラスメイト達をよそに、私はコマタナさんに駆け寄り抱き上げた。

 

 

「やったね、コマタナさん!」

 

「ナタッ」

 

「完敗だ。まさかイチゴの“業物”が砕かれるとは……またガラルにアーマーガアを狩りにいかないとだな、イチゴ」

 

「カヌ……」

 

「気にするな、将来有望な若人が入って来たんだ。喜ぼうじゃないか」

 

 

 倒れたイチゴを抱え上げて抱きしめるセツナ先生。この二人も絆が結ばれてるんだなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってことがあったよ!あにぃ!」

 

 

 放課後のリーグ部で。部長のあにぃに私は今日あった出来事を説明していた。すっかりここの常連である。

 

 

「マジかぁ。先生方の中でも最強って呼ばれてるセツナ先生倒したんだなぁ。すごいねぇソハヤとコマタナさんは」

 

「えへへへへへ……」

 

 

 あにぃに撫でられて幸せな気分に浸る。ああ、あにぃがいる……褒めてくれる……。

 

 

「ソハヤさんを甘やかさないでくださいカキツバタ。コマタナさん以外でも勝てるようになるべきです」

 

「まぁまぁー。ソハヤちゃんを連れてきたから責任感じるのはわかるけどー。焦らない焦らないータロちゃん」

 

「違います!カキツバタにデレデレのソハヤさんが可愛すぎるのでおかしくなりそうなんです!」

 

「おおっとー。厄介オタクだったあ」

 

 

 そんな会話をするのはタロさんと、アトラさん。あにぃは留年してるのでアトラさんは唯一の三年生らしい。あにぃがブルベリーグのチャンピオンで、タロさんとアトラさん、あと二人で四天王と呼ばれてるんだとか。忙しいらしくてまだ会えてないけど。優しい人たちだといいなあ。

 

 

「あ、そうだあにぃ。今日こそリーグ部入れて!」

 

「ソハヤにはまだ早いねぇ」

 

「なんで!?」

 

「素直すぎるのもだめだぜい?」

 

 

 どういうことなんだろう。その言葉の意味を知るのは、数日後のことだった。




特殊個体のデカヌチャンのイチゴとオリキャラ、セツナが登場。原作だと全然出てこない教師の一人です。元ネタは別の小説のキャラです。セツナは「透き通る世界で私は今日も刀を振るう」の「御剣セツナ」が由来。イチゴは某オサレからです。

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