懐刀のコマタナさん   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。感想でみなさん、ケッキングとペンドラーのコンビに度肝を抜いたようで何より。

今回はデスバーンの初陣。楽しんでいただけたら幸いです。


コンビにはコンビだよコマタナさん

「デスッバァアアンン……」

 

 

 無理やりボールをこじ開けて出てきたデスバーンはソハヤを守る様に包み込みながら、なぜ、忌々しい小娘を守ってしまったのかを考える。開放されたアーティと、自身に守られているソハヤが驚愕の視線を向けてくるがどうでもいい。

 

 

 彼女を気に入ったから?違う。むしろ自分の八つ当たりを止められてイライラしているし、今にも呪ってやりたい。

 

 彼女の過去の話に感銘を受けたから?違う。自分は怨念の塊だ、お涙頂戴話なんて反吐が出る。

 

 なら自分を倒して見せた者たちを圧倒した目の前のバケモノを圧倒して見せつけるためか?それは、ある。あるが、それがメインではない。

 

 

 すなわち、目の前の勝ち誇っている奴らが気に入らない。ただそれだけのシンプルな理由で、殴る。

 

 

「ケッキンッッッグ!!」

 

「デスッバァアアンン……」

 

 

 押し退けられたケッキングは怒りのままにペンドラーを波打たせながら振り上げ、右手のみで勢いよく振り下ろし、その威力は大気を割り、風圧だけで木々を押しのける程。さらに“てっぺき”を使用したペンドラーはまさしく鋼の鞭。そしてそれを、デスバーンは難なく両腕で受け止めて見せる。瞬間、送り込まれる石碑に刻まれた呪いの絵の恐ろしい記憶。ペンドラーは錯乱し、“てっぺき”を解除してしまう。

 

 

「ケッキン…ッ!?」

 

「デスッバァアアンンッッッ!!」

 

 

 慌ててペンドラーを引き戻したケッキングに、“ポルターガイスト”で浮かんで持ち上げられた丸太が大量に押し寄せ、押しつぶす。しかしケッキングは咄嗟にペンドラーを自らの胴体に巻き付かせて地面目掛けて両の腕で“アームハンマー”を発動、衝撃波を起こして丸太を全て吹き飛ばす。

 

 

「ケッキンッッッグ!!」

 

 

 ケッキングにも触れようとしたデスバーンの手を、掴んで引っ張り蹴り飛ばすケッキング。正気を取り戻したペンドラーを振り回して投げつけ、ペンドラーは縦に丸まり“ハードローラー”を発動。大車輪の様に回転して木々を押し倒しゴロゴロと転がりながらデスバーンと、守られているソハヤに迫る。

 

 

「ハハコモリ!“くさぶえ”だ!」

 

 

 すると横から心安らぐ音色が放たれ、ペンドラーの意識が一瞬飛んで軌道が逸れ、デスバーンの真横の木に激突。アーティが繰り出したハハコモリの援護だった。好機とばかりにデスバーンが“シャドーボール”を握った右手を叩きつけ、バチンッ!!という破裂音と共に転倒するペンドラー。するとケッキングがナックルウォークしながら突進してきてペンドラーを回収。頭上で回転して渦を巻かせて、“ポイズンテール”で毒の鞭として叩き込んできた。

 

 

「ナタッ!」

 

 

 しかしそれは、どくタイプを無効にできるはがねタイプであるコマタナさんが間に割り込んで受け止めるが、膂力のままに跳ね飛ばされる。体格差はどうしようもなかった。

 

 

「コマタナさん!?」

 

「デスッバァアアンンッッッ!!」

 

 

 コマタナさんの安否を心配するソハヤに、俺を見ろと言わんばかりに咆哮を上げたデスバーンは右手で大地を触れて、“じしん”を発動。ケッキングの足を取り、ふら付かせダメージを与える。しかし、それ以上の追撃はしない。というか、できない。デスバーンの持ち得る技でケッキングにダメージを与えられる技は“じしん”のみ。他のゴーストタイプの技はのノーマルタイプのケッキングには無効だった。だがそれはケッキングも同じこと。覚えてる技がかくとうタイプやノーマルタイプばかりなため、こちらもデスバーンには無効。故にケッキングは、相棒の力を持って目の前の障害を打倒せんとした。

 

 

「デスッバァアアンン……!」

 

「ナタッ」

 

 

 呼びかけるデスバーンに、頷くコマタナさん。コンビにはコンビでだ。そして、ケッキングに振り回され投擲されたペンドラーが、“ハードローラー”を発動した上で“てっぺき”。鋼の大車輪と化したペンドラーが迫り、デスバーンとコマタナさんは弾き飛ばされる。ソハヤは咄嗟に“いとをはく”でアーティが回収したため難を逃れた。

 

 

「大丈夫かい?ソハヤさん」

 

「は、はい。だけど二人が……でもモノズやバルチャイじゃどうしようも……そうだ!そのメラルバ、貸してください!」

 

「え?いいけど……なにを?」

 

「隙を作ります!メラルバ、私の指さす方向に“ひのこ”!」

 

「ルバッ!」

 

 

 アーティの頭の上にずっと乗ってたメラルバにソハヤは指示、ひのこを飛ばす。しかしペンドラーは止まらず、さらにそれに合わせて突進してきたケッキングが“アームハンマー”や“たたきつける”でコマタナさんを攻撃、デスバーンが“ポルターガイスト”で浮かばせた丸太で妨害しようとするも、それもケッキングの“おさきにどうぞ”で先制攻撃してきたペンドラーに阻まれる。

 

 

「くらいなさい!…“ひのこのあめ”!」

 

「おお…ファンタスティック!」

 

 

 そこに、空に向けて放たれていた“ひのこ”がまとめて雨となって降り注ぐ。それに驚いたのはケッキングとペンドラーだ。ずっとヤグルマの森で暮らしてきた二体にとって火は、埒外の脅威。例え威力が低く湿った森ではすぐ消えてしまう“ひのこ”でも、パニックに陥るのは道理だ。

 

 

「ナタッ!」

 

「デスッバァアアンンッッッ!!」

 

 

 主人が生み出した好機に、動いたのはコマタナさんとデスバーン。コマタナさんはデスバーンを踏み台にして跳躍し、デスバーンはケッキング目掛けて手を伸ばして顔を両手で鷲掴みにする。

 

 

 

コマタナさんの“ローキック”

デスバーンの“じしん”

 

 

こうかはばつぐんだ!!

 

 

 

 そして、コマタナさんがふら付いていたペンドラーを力強く蹴り飛ばし、デスバーンは手に触れて悍ましい記憶に苛まれてノーガードのケッキングの頭部に直接“じしん”の衝撃波を送り込んでシェイク。そこに蹴り飛ばされたペンドラーが激突し、二体纏めてノックアウトされてその場に転がった。

 

 

「デスッバァアアンン……」

 

「ナタッ、ナタッ」

 

「ルバッ!」

 

 

 やるじゃないかと言わんばかりにふんぞり返るデスバーンと、当然だと言わんばかりに胸を張るコマタナさん。自分も頑張ったぞと言わんばかりにソハヤの頭の上で跳ねるメラルバ。こうして、ヤグルマの森での死闘は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これ以上破壊活動させないようにと保護のためにアーティがケッキングとペンドラーを捕獲し、ヤグルマの森を抜けてスカイアローブリッジを渡るソハヤとアーティ。そんなソハヤの腕には相変らずコマタナさんが抱えられていたが、その頭の上には何故かメラルバが乗っていた。

 

 

「懐かれちゃった……」

 

「卵から孵ったばかりの子だからね。気性が荒くてどうしたものかと困ってたんだ。君が良ければもらってくれないかな?キミ、すっごくよかったよ!蟲ポケモンを使えばもっと強くなれると思うよ?」

 

「いいんですか?」

 

「うん。これ、この子のボールね。譲るよ」

 

「ルバッ、ルバッ!」

 

 

 ソハヤにボールが手渡され、頭の上でひのこを散らしながら跳んで喜ぶメラルバ。結構重いので首にずしっと重みが乗っかったソハヤは苦笑いを浮かべるしかない。

 

 

「ま、まあいっか……これからよろしくね、メラルバ!それにデスバーンも!」

「デスッバァアアンン……」

 

 

 ソハヤの声に、ボールが小刻みに揺れた。青空のもと、進んだ先は。イッシュ地方最大にして世界でも類を見ない大都市。ヒウンシティだ。




メラルバ仲間入り。何気に僕の書いてるポケモンだと皆勤賞だったりします。どっかの外道みたいな手持ちだけど関係ないです。ちゃんと法則性はあります。

・ペンドラー♀
とくせい:かそく
わざ:てっぺき
   ポイズンテール
   ハードローラ―
   とぐろをまく(ケッキングに巻き付いている状態)
もちもの:オボンのみ
備考:ゆうかんな性格。ちのけがおおい。ケッキングとは性格が合いナマケロ、フシデの頃からの幼馴染。進化を果たし、二人で天下を取ろうとコンビを組んだ。ケッキングの武器や盾として戦う。驚異の柔軟性を有していてとぐろをまくを覚える特殊個体であるバケモノ。

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