魔術王ソロモンと羊飼いの僕が魂を融合したら、チートすぎるマスターになってしまった件〜最強の力を共有した僕の聖杯戦争〜 作:bpro
その日、ダビデ一行はポイント稼ぎのため戦いに出る日だった。
そして今現在敵の居城に乗り込んだ彼らは敵を殲滅している真っ最中であった。あれから英霊召喚を行い、アーチャーが新たに加わり戦力増強に成功したためでもあるのだがーー
圧倒的な力で蹴散らしていく様子に感嘆の声が上がるほどである。
ダビデはソロモンと「魂の融合」という秘術中の秘術を使っていた。それもソロモンの命を救うためではあったがーー
魔術王と呼ばれ魔術界の頂点であるソロモンはダビデの魔術の師匠でもあり、その魔力はまさに無尽蔵と言って差し支えないものであった。
そんな彼は新米マスターであるダビデに合わせて力を抑えて弱体化していたが、本来は計り知れない力を持っている存在だった。
そんな彼と、魂の融合の儀により魂を分け合い共有することになったが、彼の魂の資質ーーつまり魔力も共有できるというチートじみた能力を身につけたおかげで魔術師としての戦闘力が爆上がりしたと言って過言ではないだろう。
とは言ってもまだ新人なので制御しながら戦っている状態だが、それでも十分な威力を発揮していると言っていいはずだ。
おかげで契約している英霊も大幅に魔力の供給ができ、今では他のサーヴァントにも引けを取らない戦闘能力を持つに至っているのだった。
ちなみに、ソロモンの方もダビデの人間としての性質を共有できるので、英霊でありながら人間のように生きることが可能になったというわけである。
これはダビデ側も人間でありながら英霊のように生きること、つまり自身を霊体化させたり不老でいられるなどの特性になっている。
他にも片方が亡くなったとしてももう片方が生きていれば魂を共有しているので蘇生できるという反則級の効果もあるそうだ。
もっとも、ソロモンの場合は英霊なので霊核が残っていれば死んでも復活できるのだが、それはそれである。
そんな理由からお互いを守り合う最強のタッグが完成してしまったのだ!
(ふふ、我ながらすごいな……)
ソロモンは改めて自分の力を認識していた。生前には到底到達できないであろう領域まで来てしまったなと感慨深く思っている彼なのだった……。
だがこの秘密を他の陣営に知られると非常に厄介なことになるのは間違いないだろうと思い警戒を怠ることはない。
もはやチートとしか言いようがないレベルのパワーアップを遂げているため戦力的にはこちらが圧倒しているのは明白だった。しかしだからと言って慢心していてはいけないと気を引き締め直す。
(いやー、私の目論見通り、ダビデちゃん陣営は優勝候補と言って過言でないほど成り上がりそうだ。ふふ…何と言っても彼女にはあのソロモン王がいるのだから当然かな)
そんなことを思い不敵な笑みを浮かべるのは彼らの仲間になった英霊サンジェルマンだった。彼は普段は気さくで紳士的だが、策略家な一面もあり計算高い人物であるようだ。
一時はダビデが不慮の事故で命を落としてしまいどうなることかとハラハラしたものの、何があったかは知らないが今や誰もが羨む理想の組み合わせになっていることに喜びを感じている様子だ。
(ふふふ…私もせっかくこうして現界できたのであればただ戦って英霊の座に帰るだけではもったいないと思っていたんだ。彼らについていればこの世界に留まることが可能になりそうだしな。ならばとことん彼らをサポートしてやるだけだ……!)
彼らを友人として見守りたい気持ちに嘘はないが自身の望みのために利用させてもらおうとも考えているらしい。
なかなか強かな人物のようだった。
そして今日も仲間たちと共に談笑しながら情報収集に勤しんでいる様子だった……。
そんなある日のこと思わぬ知らせが彼らに舞い込んでくるのだった。