魔術王ソロモンと羊飼いの僕が魂を融合したら、チートすぎるマスターになってしまった件〜最強の力を共有した僕の聖杯戦争〜 作:bpro
その後、いくつかの注意事項を伝えられて解散となった。
後日、対戦相手が知らされるらしい。成績に無関係に完全にランダムで決まるので運次第といったところだろうか?
「どうしよう…1回戦で負けたら即脱落だなんて」
同じくメダル1のクランは泣きそうな顔でダビデにすがってくるのだった。そんな様子を見てダビデも励ましてやることにしたようだ。
「どうすれば勝てるか考えよう。嘆いても何も変わらないよ?」
そう言って笑顔を見せるとクランは少し安心したようだった。
(帰ってみんなに報告しないといけないな。ソロモンは何て言うだろう)
ダビデはまだ見ぬ強敵達に思いを馳せつつ、家路につくのだったーー
「おやおや。運営は候補者を一気に落とすつもりみたいだね。メダル1の奴と当たらないかなあ」
「でもさ。ここで脱落者が多数出るってことは…そいつらが契約してたサーヴァントをもらえるかもしれないのか」
「いやぁ…成績下位の奴らが契約してるサーヴァントなんてろくなもんじゃなさそうだぜ?クラス毎に1騎しか契約できないんだから自分で召喚する方がいいだろう」
「ま、そりゃそうだな。だが掘り出し物もあるかもしれないし一応注意しとくか」
2人の魔術師らしき男達が会話していた。どうやら成績上位者のマスターらしい。その1人はダビデ達が噂していたウィリアムだった。
今回の中間試験も、いかに自分に得があるように立ち回るかを考えているようだったーー
***
その頃ダビデは、自陣営のサーヴァントであるソロモン、サンジェルマン、そして新たに仲間になったアーチャーのロビンフッドを召集して今回の中間試験について報告していた。
「へえ〜それは過酷なルールだねぇ〜」
話を聞いていたサンジェルマンの第一声はそれだった。彼は普段は飄々としているが策士的な一面もあり、抜け目なく物事を観察するタイプだ。そして彼の持つ『神の知恵』と呼ばれる魔杖は様々な効果を持つ強力な武器であり、戦闘時にはその真価を発揮することになるのだ。
「確かに厳しいルールだな……」
そう答えるロビンフッドは無表情に見えるがその瞳には強い意志を感じさせるものがあった。弓の名手として知られる彼ではあるが実は他にも様々なスキルを持っているため侮れない人物だと言えた。
そんな彼らとは対照的にさほど興味なさげな様子を見せているのがソロモンだ。魔術王と呼ばれた存在でありながら英霊でもあるこの青年は、普段あまり感情を表に出さないタイプなのだ。そんな彼だからこそ冷静に判断できることも多いのだろうと思われた。
「対戦相手はランダムで決まる、ねえ。他にルールはあるのかい?」
「マスターは1回戦につき1人のサーヴァントを使用できる。だが同じサーヴァントを続けて使用できないという制限があったりするみたいだね」
「なるほど。では誰を使うかの采配も考えないといけないのか。まあうちの陣営はまだ3人しかいないけどねぇ」
サンジェルマンは苦笑しながら言ったのだがその表情からは余裕すら感じられるものだった。やはりそれだけ自信があるということなのだろうと推察できた。
「ああ。だが問題はそれだけじゃない。合格条件はメダルを5つ保持すること。つまり僕たちは4回以上勝たなくてはならないんだ」
「おいおいマジかよ……。こりゃかなりキツいぞ」
ロビンフッドの言葉に頷くダビデとソロモン。成績下位者ほど不利なルールだといえる。ここで一気にふるいにかけ、候補者を減らす目的なのは明白だった。かなりのプレッシャーがかかることは間違いないだろう。しかし彼らはまだ知らなかったのである……これから起こる出来事を……。
(さあどうなることか……)
(面白くなりそうだなぁ……)
4人がそれぞれの思いを抱きながら静かに闘志を燃やしていた。
***
数日後、ダビデの元に事務局から対戦相手の知らせが届いた。
ダビデ陣営の初戦の相手ーーーそれは成績上位の先輩魔術師、ウィリアムだった!
(おやおや、いきなり成績上位者か…)
果たしてダビデはどう戦うのだろうか……?