魔術王ソロモンと羊飼いの僕が魂を融合したら、チートすぎるマスターになってしまった件〜最強の力を共有した僕の聖杯戦争〜 作:bpro
「はぁ……はぁ……」
ついに息切れを始めるソロモン。無理もないだろう。数十分以上にも渡る戦いだったのだから。李書文の打撃や獅子咆哮拳という連続技などにより、防御魔法での防御をもってしても徐々に体力を削られていく。
しかも相手は全く体力が衰えた様子がない。
ダビデはこの戦況に焦りを感じ始め、あることを思案していた。
(ここで僕が・・・令呪を使い命令するか。『本当の力を出せ』と……)
マスターは令呪を使うことで、サーヴァントに対して強制的に命令することが可能だ。
そうすれば、悪魔召喚をしたりして彼の真価を発揮できるだろう。しかしそれは同時にソロモンの正体を明かすことになってしまうかもしれないという危険を孕んでいた。
「どうした?もう終わりか?」
李書文は挑発的な言葉を投げかける。彼はまだ余裕がありそうだ。それに対しソロモンは少し焦っているように見えた。
《ソロモン!大丈夫かい?もう無理はしなくていい……》
ダビデは意思疎通を使い声に出さずソロモンに語りかけるように言った。だがソロモンはそれを聞き一瞬笑ったように見えたーー
《心配しなくていいよ、マスター》
《え………?》
一体どういうことだろう?
だが、彼と魂の融合を行い、マスターとサーヴァントという絆以上の関係となった自分だからこそわかることもあるのかもしれないと思ったダビデはそのまま様子を見ることにしたのだった。
「魔術師にしてはなかなか屈強だな。この私の打撃をここまで受けて立っていられるとは」
李書文は挑発するように言い放つ。それだけ彼には余裕があるということなのだろう。一方ーーソロモンは余裕がないように見受けられる。
《良い頃合いだ。さあアサシン、そろそろ宝具を使ってもらえるかな?》
ウィリアムは李書文に指示を与える。
その言葉を聞いた彼は一瞬驚いたような表情を見せた後、ニヤリと笑みを浮かべた。
次の瞬間ーーー
「我が拳、見せてもらおう。無影拳!!」
李書文の宝具が発動するーーー!!
それは目にも止まらぬ速さでありながら的確な連続攻撃で食らえば確実に戦闘不能になるであろう恐ろしい技だった。
彼の拳が次々と繰り出される……! ドゴッ!!ボコッ!!グシャッ!!バキッ!!メキャッ!!ズドンッッ!!!ブシャアッ!!ゴスゥウウーーンン……!!!! 凄まじい轟音と共に李書文の攻撃が炸裂する……!!あまりの凄まじさに周囲に衝撃波が発生し天井が崩れ落ちそうなほどだった。
(ソロモン………!!!!)
ダビデは絶望に打ちひしがれていた。