魔術王ソロモンと羊飼いの僕が魂を融合したら、チートすぎるマスターになってしまった件〜最強の力を共有した僕の聖杯戦争〜 作:bpro
「やあ、ダビデさん。調子はどうだい?」
ダビデに声をかけてきたのは友人クランだった。彼も成績下位でメダル1からのスタートとなり、苦境に立たされているかと思いきや明るい表情をしていた。
「やぁ、クランじゃないか。うん、絶好調だよ。あとメダル1つで合格ってとこかな」
「そう。さすがだね!実は僕もそうなんだ」
「おお!それはめでたいね!じゃあ一緒に受かってお祝いしようよ!」
「そうだね!ありがとう!ところでダビデさん…」
急に真剣な表情になったかと思うと、小声で囁くように問いかけるクラン。
「……君のキャスターってどんな人なんだい?」
「ん?どうしたんだい?藪から棒に」
唐突な質問に戸惑いつつも尋ねるダビデだったが、クランはなおも食い下がるようにして質問をしてくるのだった。
「いや、ちょっと気になってね。だって僕達ってサーヴァントを秘密にしてるだろ?だからどういう人なのかなって」
「?」
なぜそんなことを聞くのか不思議そうな表情を浮かべるダビデであったが、いくらクランが友人でもソロモンの情報を明かすわけにはいかない。なので適当に誤魔化すことにする。
「うーん、別にこれと言った特徴はないよ。ただ頼りになるってことくらいかな」
「……それだけかい?もっと何かないのかなぁ〜例えば可愛いとかさぁ〜」
なぜそんなにこちらのキャスターのことを知りたがるのだろう?一見軽い雑談のようで、油断させて情報を聞き出そうとしているのではないか?
クランは裏表がなく気の良い少年だ。なのでそんな姑息な手段を取るようなタイプではないと思っているが……。
だが、仮にそうだったとしてもソロモンのことを教えるわけにはいかないのでとぼけ続けるしかないだろう。
「さあ?どうかな?僕のサーヴァントのことなんだから君に言う必要はないと思うんだけど?」
「まあそうだけどさ……やっぱり気になるじゃん?ねえ、教えてよー」
しつこく聞いてくるクランに対して若干苛立ちを覚えるものの、何とか我慢しながら平静を装って対応するのだった。
「悪いけど本当に何もないんだ。それじゃ失礼するよ」
そう言うとダビデはそのまま立ち去ろうとするが、それを引き留めるように腕を掴まれてしまう。
「待ってよ〜!教えてくれてもいいでしょー!?」
「しつこいな……いい加減にしてくれないか?」
普段の陽気な調子と違うシリアスなトーンで答えると、さすがに気圧されたようで黙り込むクラン。
ダビデはそのまま背中を向けて立ち去るのだった。
***
(あんなにうざい奴だったか?何かおかしいな…)
明らかに普段のクランとは違う異様さをダビデは感じ取っていた。それもなぜこちらのキャスターをそんなに知りたがるのだろうか……?
(まあいいか。とにかく今はメダル1つで合格できるかどうかだね)
今は中間試験に集中しようと気合いを入れ直すダビデだがーーー次の対戦相手を見て愕然とすることになるのだった。