魔術王ソロモンと羊飼いの僕が魂を融合したら、チートすぎるマスターになってしまった件〜最強の力を共有した僕の聖杯戦争〜   作:bpro

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29話 友との対決

いよいよあと1勝で試験合格というところまで漕ぎつけたダビデ陣営。

運営から次の対戦相手の知らせを受けることになったのだがーー

 

(次の対戦相手は……クラン!?嘘だろ…)

 

そこにはなんと友人の名が記されていたのだ。

 

 

カルデアに来て最初に友達になった大切な友人であるクラン。だがたとえ友であってもメダルを奪われる訳にはいかない。

 

聖杯戦争は、最終的には1人のマスターしか勝者になれないのだ。仲良く手を繋いでゴールインなどという、甘い考えでは生き残れない戦いだという残酷な現実を突きつけられたかのようだった。

 

 

 

(済まないね、クラン。手は抜かないよ)

 

ダビデは複雑な気持ちを押し殺すように心の中で謝罪するのであった。

 

 

 

そして試合当日。

これまでと同じように、対戦者しか入れない空間へと移動する2人。そこは競技場のような場所であり、周りを白い壁に囲まれている円形のフィールドだった。

 

2人は向かい合う。

 

 

「クラン…まさか君と戦う日が来るとはね」

 

感慨深げに呟くダビデ。それに対しクランも悲しげな表情で返す。

 

 

「そうだね……僕はずっと君と友人としてやっていきたいと思っていたんだけどね……」

「ああ、僕もだよ。だからこそ本気でやらせてもらうよ」

 

 

2人はしばらく見つめ合った後、それぞれのサーヴァントを呼び出す準備をする。

 

 

「こちらはプリテンダーに来てもらおう」

 

まずダビデ陣営から呼び出すことにする。今回呼ばれたのはサンジェルマンだ。

 

「ふふ…マスター。やっと始まったのか。待ちくたびれたよ」

 

不敵な笑みを浮かべるサンジェルマンに対し、ダビデも負けじと言い返す。

 

 

「そういう君も随分と自信満々じゃないか」

「いやー、そうでもないよ?」

 

いつものように飄々と冗談混じりに軽口を叩く彼に、内心呆れながらも頼もしく思うダビデだった。

 

2人がやり取りをしている間、クラン陣営も呼び出したようだ。

 

 

「出てこい!アーチャー!」

 

クランの召喚に応じて現れたのは可愛い顔立ちをした金髪の男の子であった。まさに「美少年」という形容がぴったり当てはまるその少年は弓矢を携えていて、どうやらそれが武器のようだ。

アーチャーらしく弓兵と言ったところか。

 

 

「悪いんだけど、今日は本気を出して欲しいんだよね〜」

 

その言葉にピクリと反応するアーチャーと呼ばれた美少年。

 

「あ、あのぉ…。よろしくお願いします!」

 

 

おずおずと挨拶してくるアーチャーに、サンジェルマンが言う。

 

「おや、君のような可愛い美少年が相手とは。だが手加減はしないぞ?」

 

その言葉を聞き、アーチャーは照れ臭そうに頬を掻くが笑って答えるのだった。

 

「あ、ありがとうございます!頑張ります!」

 

 

 

そんな一見微笑ましい光景を見ながらダビデは思うのだった。

 

(クランとこの子には申し訳ないけど勝たせてもらう……!)

 

そうして試合が開始されるのだった。

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