魔術王ソロモンと羊飼いの僕が魂を融合したら、チートすぎるマスターになってしまった件〜最強の力を共有した僕の聖杯戦争〜   作:bpro

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幕間
34話 ダビデとソロモンの絵画デート


中間試験が終了して数日後ーー

 

 

 

試験に無事合格したダビデ陣営はいつもの日常に戻っていた。

 

だが明らかにカルデア内のマスター達の数は減ってどこか寂しげな空気が漂っている。それは当然といえば当然のことだった。

 

しかし脱落してしまったものの彼らは命を落としたわけではないので、まだ未来が残されているとも言えるのだ。

だから悲観する必要は無いのだが、それでも寂しいものは寂しいのだろう。

 

 

 

しかしこれからはーーさらに競争や戦いが激化し、命を落とすマスターも増えるのかもしれない。

 

自分自身、幸いにもソロモンに救われたが一度命を落とす体験をしているので、気持ちは痛いほどわかるつもりだ。

 

 

(確かソロモンは……聖杯戦争とは7人の魔術師が最後の1人になるまで殺し合うと言っていた。僕は……手にかけないといけないのか?それとも……?)

 

確かに生前は戦士として血を流すことも多かった。だからいざとなればその覚悟もすることはできるはずだ。

しかし短い間だがカルデアで過ごし、現代の時代を生きてみると、もう自分が生きていた時代とは違うのだと実感させられる。

 

 

(この時代の人たちは……なんて優しいんだろう……)

 

そんな人たちを手にかけることができるのだろうか?そんなことを思い感傷に浸るダビデだった。

 

 

***

 

「今日は休みだね。試験も終わったことだしたまには息抜きに外にでも出かけないか?」

 

唐突にソロモンがそう切り出した。ダビデの複雑な心中を察してかどうやら彼なりに気を遣ってくれているらしい。

 

「悪くないね。このところバタバタしてたから自然の中でゆっくりしたいと思ってたんだ」

「じゃあ決まりだね」

 

 

というわけで二人は出かけることになった。

 

 

二人で他愛もない会話をしているとあっという間に目的地へと到着した。

 

そこは小さな池のほとりにある広場であり周囲には美しい花々が咲き誇っている場所でもあったためとても幻想的な光景となっていた。

 

その光景はまるで絵画のようでもあり一枚の絵を見ているような感覚に陥る程であった。

その風景を眺めながら2人はシートを広げてそこに腰を下ろした。

 

 

「うわぁ〜すごいな!絵に描きたくなるくらい綺麗だよ!」

 

興奮気味にはしゃぐダビデに微笑みかけながらソロモンも頷く。

 

 

「そうだね、本当に綺麗だ。君の感性には感心するよ」

 

水筒に入れたお茶を差し出すダビデにお礼を言って受け取ると早速飲み始めるソロモン。

 

 

「ねえ、せっかくだから絵を描いてみないかい?」

 

唐突なソロモンの提案にダビデはきょとんとした顔をする。

 

「だけど、道具がないんじゃないか?」

「簡単な道具なら持って来てるから大丈夫だ」

 

そう言って鞄の中から取り出されたのは鉛筆やパレット、スケッチブックといった画材の数々だった。

 

いつの間に用意したのだろうか?全く気付かなかったぞと思いつつダビデは素直に感心してしまったようだ。

 

さすが魔術王と言われるだけのことはある。手先の器用さも相まってなんでもそつなくこなすことができるらしい。

 

 

「絵か…描いたことはないが僕にできるだろうか?」

 

 

不安そうに言うダビデだったがそれに対してソロモンは笑顔で答えた。

 

「心配いらないさ、私が教えてあげるし、上手く描く必要なんてないんだよ。描きたいものをそのまま描いていけばいいんだ」

 

 

そう言われると不思議と不安感が消えていき自信が出てくるような気がするダビデである。

 

そんな彼の様子を見てソロモンは小さく微笑むと言った。

 

「さあ始めようか」

 

 

二人が並んで座り描き始めた頃はまだ少しぎこちなかったが時間が経つにつれて段々と慣れてきたようだ。

 

気づいたら自分の世界に没入するような勢いで筆を走らせていた。

 

 

(うーん、ここはこんな色合いにしたらいいか?グラデーションを表現するには…薄い色から塗っていけばいいのかな……?)

 

そんなことを考えながら夢中でキャンバスに向かっているうちにどんどん楽しくなってくる自分がいることに気付いて驚いた。

 

 

(これが絵を描くということか……悪くないものだな)

 

 

夢中になって描いているといつの間にか時間が経過していた。

 

遅い昼ご飯を食べるために一旦休憩することにして再びレジャーシートの上に座り直す。

 

 

 

「絵を描くのも面白いんだな!もっと早くから知っていれば良かったよ」

 

心底嬉しそうに笑うダビデの姿にソロモンもまた嬉しくなって微笑み返すのだった。

 

その後もしばらくの間おしゃべりをしたりお菓子を食べたりしながらまったりとした時間を過ごしていたが、突然ソロモンの表情が険しくなったのを見てダビデが声をかけた。

 

 

「どうしたんだい?」

するとソロモンは深刻な表情で話し始めた。どうやら何か良くない気配を感じたらしいのだ。

 

 

 

「この気配は間違いなく英霊だ……」

 

それを聞いてダビデの表情も一気に険しいものへと変わる。そして真剣な表情で尋ねた。

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