魔術王ソロモンと羊飼いの僕が魂を融合したら、チートすぎるマスターになってしまった件〜最強の力を共有した僕の聖杯戦争〜 作:bpro
「お呼びですかな?ダビデ殿」
そう言いながら姿を現したのは序列34番フルフルだ。鹿の姿に大きな羽、鋭い爪を持ち炎の尾をもつ悪魔である。
能力は風を操ることで暴風や嵐を起こしてしまうこともあるらしい。また、雷を起こす力も持っている。
「私を呼んだということは……力を貸してほしいということですかな?」
そう言った彼の目は鋭く細められており、やる気に満ち溢れているようだ。恐らく召喚されたことそのものが嬉しくて仕方がないのだろう。あまり水を差すようなことは言わないでおくことにするダビデであった。
なぜダビデが悪魔召喚スキルを身につけたのかーー?それはこんな一幕から始まったのだった。
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(なるほど。ダビデは我が配下を懐柔できたということは・・・悪魔召喚術を使うことができそうだ)
ソロモンはその可能性について冷静に分析する。
ダビデはソロモンと魂の融合を行い、魂の資質を共有することができる。とは言ってもどこまで使えるかはダビデのレベルにもよるのだが。
そしてソロモンは悪魔召喚や天使召喚などの召喚士としての顔も併せ持つ。
ならばダビデにもその資質はある程度共有されていると考えられるからだ。
だが大きな問題もある。
それはソロモンは悪魔を配下にしているが「ソロモンの指輪」というチートアイテムを保有しているからだ。どんな悪魔も指輪の強制力に逆らうことはできないため、命令を下せば即座に従うことになるわけだ。これによりソロモンの意に反するような行為は封じられることになるわけなのだが・・・。
だがダビデにはソロモンの指輪はない。
つまり強制力はなく悪魔は逆らう権利を持っているということだ。
悪魔というのは本来自由で気まぐれな者が多い。召喚しても好き勝手に動くだろうし、裏切ることだってあるかもしれないのである。それゆえに召喚主を選ぶことも多いのだ。
となると必要なのは「契約関係」といったところだろうか。悪魔との契約は互いの思惑があって成立するものなのである。
だが、気難しい悪魔の力を確実に借りるためにはーーそれに加えて信頼関係を築くことが重要であると言えるだろう。信頼関係さえ構築されていれば余程のことがなければ言うことを聞いてくれるだろうし、命令に従うだろうことは間違いない。
「え?僕が悪魔召喚?」
思わず聞き返すダビデにソロモンは頷く。
「私が魔術王であることは他陣営に隠さなくてはならない。ソロモン72柱の悪魔は強力だが、私が彼らを使役することは有名だからね。そうなると私の正体に気づかれてしまう危険がある」
確かにそうだろうなと思うダビデ。
「だが、代わりにマスターである君が召喚すればそれは『マスターの魔術』と認識されるから問題ないということなんだよ」
マスターも魔術を使って応戦することは認められている。魔術師の中には召喚術を習得してる者もいるので違和感はないというわけだ。
「なるほど。つまり君の代わりに僕が悪魔召喚をすれば他陣営に君の正体を隠しつつ、悪魔の力を借りることができるということかい?」
「そうだ。だが、そのためには君が地道に、契約に応じてくれる悪魔を増やしていなかければならないだろうね」
まずは、ダビデが信頼を得ることができたフルフルとフォルカスと契約を結ぶことにしてみたようだ。
彼らはダビデに心を掴まれていたので快諾してくれたのだった。そしてサブナックも協力してくれることになった。
こうしてまず3柱の悪魔を味方にすることができたのだった。
等価交換として、働きと同等の魔力を与えるという契約になっているようだ。
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「あれはーーー魔物?あのマスター、召喚術を持っていたっていうの?」
魔術師の女は驚いていた。あんな少女が何の媒介もなく悪魔を喚んでいるのだから無理もないことだった。いや、それどころかとんでもない才能の持ち主だと言わざるを得ないだろう。
「今度はこっちのターンだね」
ダビデは不敵に笑いながらそう言い放つのだった。