あれから数か月が過ぎた・・・
天空山には、あのゲネル・セルタスがいた。前より一回り大きくなったとはいえ、まだ成体のゲネル・セルタスの三分の二ほどのサイズである。そして、その体の色は、綺麗な「白」であった。どうやって身にまとったのかは後で述べるが、この色はフルクライト鉱石やレビデライト鉱石の影響である。対してアルセルタスの体は深い「黒」であった。また、ゲネル・セルタスの四肢はより発達し、尾が通常種より長くなり、アルセルタスはより角と翅が発達していた。そして、その体に流れている体液は、以前は酸性の水気の多い体液だったものが、今では油分の多い油のような体液となっている。ゲネル・セルタスはこれを潤滑油のように使うことで俊敏な動きを可能にしている。険しい谷や山で暮らしていたため、筋力も増しているようだ。
さて、鉱石の甲殻を手に入れた方法とは・・・・・おっと、これからゲネル・セルタスが自らの甲殻を強化するため鉱石が結晶化した発掘ポイントにやってきた。そして、その結晶に何かの液体を吐きかけた。この液体は、ゲネル・セルタスの体内で作られた特殊な酵素で出来ており、温度に関わらず金属や岩石を溶かして液体状にするという性質がある。そうして溶かした鉱石を自分の身にまとい、自らの甲殻とするのだ。まとった鉱石はやがて甲殻と一体化する。ちなみにこの酵素は他の生物には有毒である・・・・後で天空山に鉱石をとりにきたハンターが、発掘ポイントが見つからず、手ぶらで帰ることになるのは、彼女の知らぬことである。
さて、やることを終えたゲネル・セルタスは餌を探すべく場所を移動すべく地面に潜った。掘り進んだのではな
い、酵素ガスで地面を溶かして潜り、地中を泳いでいったのだ。
そうしてエリア移動をしたゲネル・セルタスは、ケルビを見つけ、地中から襲いかかった。
「ザシュッ!」
哀れケルビは、地中から襲いかかってきた尻尾に両断されてしまった。ケルビを仕留めたゲネルは、喜んで(いるように見える)はいでてきた。そしていざ食事にとりかからんとしたとき、
「バサッ!バサッ!」
大きな羽音が聞こえてきた。それはゲネルと同じく、餌を求めてやってきたモノの羽音。赤き火竜の羽音。目の前のモノを打ち滅ぼさんとする羽音。
「グギャアアアアアアアアアアア!!」
その咆哮に応ずるように、ゲネルも機械音のような音をたてる。
「ギシュウーーーーーーーーーー!!」
陸の女帝と空の王者が、今、相対する。
今日を生き残るのは、どちらだろうか。
はいどうも。
ゲネルが速くて下から攻撃してきたら結構面倒な気がします。
次回、「陸の女帝と空の王者」
お楽しみに~