IS~Ichika Strange~ あるいはこんな織斑一夏   作:Exnyas

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すまない。
拙いバトル描写ですまない。


15.激闘、クラス代表選出戦にて

『Bピット織斑、聞こえているか?』

 

アリーナに備え付けられたピットの片側、Bピットに織斑先生の声が響く。

 

「こちら織斑、良好です」

 

ピットのコンソールマイクに返事をする。

 

『Aピットのオルコットは既にアリーナにいる。お前も専用機を起動し、カタパルトに乗れ』

 

「了解です」

 

織斑先生に言われたとおり、俺はクッキーを起動し、システムチェックを走らせ、オールグリーンである事を確認したのち、右手にディバイデッド・ライフルを、左手にオクスタンランチャーを、それぞれ展開(オープン)して、カタパルトに足を乗せる。

 

「管制室織斑先生、どうぞ」

 

『織斑だ』

 

「Bピット織斑、カタパルトに乗りました」

 

『……確認した。ではこれよりアリーナへ射出する。準備は良いか?』

 

「準備オーケーです」

 

『善戦を期待する。5カウント後に発射だ。カウントスタート……5……4……』

 

クッキーのハイパーセンサーをアクティブ。

……ISを検知。

イギリス製第三世代型IS【ブルー・ティアーズ】

パイロット:セシリア・オルコット

 

『3……2……』

 

特殊武装を検知。

思念操作式浮遊砲台……通称【BT兵器】

合計6基。

内訳はレーザー砲タイプ4基、ミサイル砲タイプ2基。

 

『1……射出っ!』

 

織斑先生のカウントがゼロを数えた瞬間、体に一瞬だけ重力がかかるが、クッキーのPIC(ピック)がそれを打ち消し、カタパルトで射出される。

 

トンネルを抜けるとそこは、アリーナの上空だった。

 

IS学園第3アリーナ。

IS学園に7つあるアリーナの中で最大の規模を持ち、その収容人数は大規模なスタジアムに匹敵する。

 

その膨大な収容人数を誇る観客席は、全校生徒はもちろん、全教師のみならず、いつの間に招かれたのか、外部の人間も交え、全席埋まっていた。

 

「……管制室」

 

『こちら管制室の織斑だ、どうした?』

 

「第3アリーナの観客席に、見知らぬ外部の人間が山ほどいるんですが?」

 

『言い忘れていた。お前たちが今日ISバトルを行うという情報が、どこかから漏れていたようでな……連中の目的は、お前だ。織斑』

 

「はい?」

 

『拡散してしまった情報の中に、男性IS適合者による初ISバトルという物があってな』

 

「察しました……つまり、観客席にいる学外の人間の大多数は、俺のデータを取るために、どこかから集まったんですね?」

 

『有り体に言えばそうなる。しかも正規ルートでの入場だ。人数が人数だし、今さら追い出せない』

 

「防諜は何をやってんだ」

 

いっそ……束姉の【保管庫(ストレージ)】から発煙手榴弾(スモーク・グレネード)を50個ぐらい持ち出して、随時使いながら、煙まみれで戦ってやろうか。

 

「見せ物になる気は無いんだけどなぁ」

 

言いながら飛翔し、オルコットの前で止まる。

 

「やっと来ましたわね?」

 

「悪いな、待たせた」

 

「レディを待たせておいて、管制室とお喋りですの?」

 

「……IS学園の防諜が杜撰だとクレームを入れてたんだ。見ろよこの部外者人数」

 

言って俺はアリーナの観客席を見渡すように、その場で水平にゆっくり一回転する。

すると観客席から拍手が上がった。

 

「手でも振って差し上げれば?」

 

「お断りだ。見せ物になる気は無い」

 

俺がそう言うと、オルコットは『そうですか』と言い、右手を横に突きだし、その手に銃身の長いライフルを展開(オープン)した。

 

「ではミスタ・織斑。一曲、踊ってくださいますか?」

 

『ではこれより、1年1組のクラス代表選出ISバトルを開始する。制限時間は30分。その間に相手のSE(シールド・エネルギー)を枯渇させたら勝ちだ。時間切れになった場合は、その時点で残存SE(シールド・エネルギー)が多い方を勝者とする』

 

オルコットのライフル展開(オープン)を準備良しと取ったのか、織斑先生が管制室から試合形式を告げる。

 

『……試合開始!』

 

「このセシリアとブルー・ティアーズが奏でる円舞曲(ワルツ)で!」

 

「あいにく、円舞曲(ワルツ)は不得手でな!」

 

オルコットは手にしたライフルの銃口を、俺は左手のオクスタンランチャーの銃口を、それぞれ互いに向けて、引き金を引いた。

 

瞬間、互いに身を捩り、飛射体を躱す。

 

「やりますわね、アレを躱すとは……」

 

オルコット……俺が初撃を躱せた事を誉めてくれるのはありがたいが、1つ忠告だ。

 

「俺のオクスタンランチャーは、実弾モード時はアサルトライフルだ!」

 

──ドガガガガガガガ!──

 

「なあっ!?」

 

オクスタンランチャーの銃口から迸るマズルフラッシュと共に、凄まじい量の弾丸がオルコットに襲いかかる。

 

「まさかアサルトライフルでしたの!?」

 

「行くぜぇ!」

 

オクスタンランチャーの一斉射を躱させ(・・・)、狙いどおりの位置に移動したオルコットに詰め寄り、ガラ空きの胸元に、ディバイデッド・ライフルを突き込む。

 

「喰らえっ!」

 

「ぐうっ!」

 

ブルー・ティアーズのチェストアーマーに、ディバイデッド・ライフルの銃剣(バヨネット)が刺さり、ガンッと音を立てる。

 

「まだまだぁ!」

 

そのままディバイデッド・ライフルの銃剣(バヨネット)をスライド変形させ、中から出てきた砲門から銃撃!

 

──ドンッドンッドンッドンッ!──

 

「キャアアッ!」

 

「オオラァッ!」

 

ディバイデッド・ライフルのゼロ距離射撃をまともに受け、怯んだオルコット。

その隙を突いてディバイデッド・ライフルの銃剣(バヨネット)をスライド変形させ、一閃、さらに蹴り飛ばす。

 

ハイパーセンサーが観客の『何と野蛮な』とか『品の欠片もない』といった、苦情にも似た声を拾うが、知った事か。

 

「く……侮っておりましたわ。まさか、ミスタ・織斑がここまでの遣い手でしたとは」

 

蹴り飛ばされたオルコットは、スラスターを炊いて姿勢を立て直すと、手にしたライフルをこちらに向け直す。

それを見た俺は、オルコットの次の手がライフルによる射撃だと判断……背中にマウントしていたグラビティー・テリトリーを可動させ、体の側面でシールドモードにする。

 

「本気で参りますわ……舞いなさい! ティアーズ!」

 

オルコットがそう言うと、ブルー・ティアーズのショルダーアーマーと、スカートアーマーに付いていた羽根のような部分が外れて浮き、変形……先端に銃口が現れた。

 

「お行きなさい!」

 

そんな言葉と共に、4つの羽根飾りがこちらへ飛来し、銃口からレーザーを発射してきた。

 

「なるほどな! これが特殊装備、BT兵器ってやつか!」

 

俺は飛んでくる無数のレーザーを躱し、あるいはディバイデッド・ライフルの銃剣(バヨネット)で弾き、避けも弾きも出来ないモノは、グラビティー・テリトリーで防ぐ。

 

「な!? レーザーを剣で!?」

 

「オオオオオオッ!」

 

「ならばっ!」

 

オルコットがライフルからレーザーを発射。

俺はそれをグラビティー・テリトリーで防ぎ、エネルギーモードに変えたオクスタンランチャーで反撃。

 

「くっ! さっきはアサルトライフルでしたのに!」

 

オクスタンランチャーのレーザー弾を必死に躱すオルコットだが、俺はその姿に違和感を覚えた。

 

「(……何だ? この感じ……何かを企んでるのか?)」

 

俺がオクスタンランチャーで反撃を始めた瞬間から、BT兵器のレーザーが止まっているのだ。

 

それどころか、場所すら変わっていない。

完全に止まっている。

 

「(これは……もしかして?)」

 

瞬間、俺の頭の中に1つ、仮説が思い浮かんだ。

 

もしかして……もしかしてオルコットは。

本体の操縦とBT兵器の操縦が、同時には出来ない……?

 

「(……弱点か?)」

 

俺は気付かれないよう、オルコットをオクスタンランチャーで撃ちながら、ゆっくりゆっくり位置を変え、浮遊・停滞しているBT兵器の1基に近付くと、ディバイデッド・ライフルの銃剣(バヨネット)BT兵器(それ)を斬り付ける。

 

直後、ボンと爆発し、黒煙を上げ、斬り付けたBT兵器が、アリーナの地面へ落ちていった。

 

「!? わたくしのティアーズが!」

 

「(やっぱりな!)」

 

「もしかしてとは思ったが……オルコット、お前……本体の操縦とBT兵器の操縦、同時に出来ないんだな?」

 

「悟られましたわね……ええ、まだ練習中でして」

 

「ならこの勝負、いただきだ!」

 

俺はフォース・レイを放ち、オルコットにレーザーを浴びせる。

 

同時に無数のホーミングレーザーを放つフォース・レイの直撃を避けようと、空中をジグザグに飛ぶオルコットだが、回避に脳のリソースを割いたせいで、BT兵器の操縦が疎かになる。

 

その少ないチャンスを見逃さず、オクスタンランチャーレーザーで1基ずつ丁寧に、オルコットのBT兵器を落としていく。

 

ついでに、スカートアーマーにマウントされたままだった、おそらくはミサイル砲タイプのBT兵器も破壊する。

 

「キャアッ!」

 

残ったのはオルコット……ブルー・ティアーズ本体のみ。

 

「さあオルコット……ここから俺に勝てる手段はあるか?」

 

俺がそう言うと、オルコットは『インターセプター』と言って、右手にライフル、左手にナイフのスタイルになった。

 

どうやらまだ戦う(やる)つもりらしい。

 

「……わたくしは、まだ諦めてはおりませんわ!」

 

「そう来なくちゃな!」

 

俺は肩のターミナス・キャノンのバレルを展開し、エネルギーバイパスを接続、発射のためのエネルギーチャージを開始する。

 

「……レーザーキャノン!? 撃たせませんわ!」

 

俺が肩に展開したターミナス・キャノンを見たオルコットが、発射を阻止しようと、手にしたライフルを乱射してくる。

 

俺はそれを見て、ターミナス・キャノンにオルコットのレーザーが当たらないよう、身を捩ったり、グラビティー・テリトリーで防ぎながら、オルコットに向け、瞬時加速(イグニッション・ブースト)を吹かす。

 

ドンッという音と共に吹き飛ぶ景色。

 

「なっ!? 専用機を受領して1週間足らずで、もう瞬時加速(イグニッション・ブースト)を!?」

 

「でぇいやぁっ!」

 

「がはっ!」

 

トップスピードに乗ったまま、膝をオルコットの腹に叩き込む。

オルコットは体をくの字に曲げ、肺の中の空気を吐き出した。

 

そのままオルコットに、オクスタンランチャーを実弾モードで一斉射を浴びせ、肩のターミナス・キャノンの砲門をオルコットに向ける。

 

「コイツで終わりにしてやる! ターミナス・キャノン、発……」

 

『そこまで! オルコット、シールド・エネルギーエンプティ。この勝負、織斑の勝利とする』

 

「……ありゃ?」

 

どうやらオクスタンランチャーの実弾モード一斉射で、ブルー・ティアーズのSE(シールド・エネルギー)が尽きたらしい。

 

「おっと」

 

絶対防御が発動し、ブルー・ティアーズが装備解除されたオルコット。

 

俺はオクスタンランチャーとディバイデッド・ライフルを収納(クローズ)し、降ってくるオルコットを、両手で抱き止める。

ターミナス・キャノンのエネルギーチャージを解除する事も忘れない。

 

「み、ミスタ……織斑……」

 

「オルコット」

 

「荒々し、い……人、ですわね。レディの、お腹に……あんな、膝蹴りなど……」

 

「悪いな」

 

「おかげ、で……新しい、扉を……開きそうに、なった、ではありませんか……」

 

息も絶え絶えにそんな事を言うオルコット。

 

……新しい、扉?

 

「男性に、荒々しく、組み……伏せ、られて……」

 

「……おい」

 

「わたくしを、力……尽くで、無理やり……」

 

コイツ……どこがとは言わんが、ビショビショじゃねぇか!

ISスーツを貫通するほど濡らしてやがる!

 

「おい」

 

「嫌がる、わたくしを……何度も、何度も……」

 

「それ以上喋るな」

 

「そんなぁ……扉のカギを外したのは、ミスタ・織斑……ですのにぃ……殺生、ですわぁ……」

 

俺はオルコットを地表に降ろし、駆け寄ってきた織斑先生に引き渡す。

 

「オルコット、大丈夫か? えげつない速度と威力の膝蹴りを受けたようだが」

 

「な、何とか……んうっ!」

 

「……おい織斑。オルコットの様子、おかしくないか?」

 

「……新しい扉を開きかかったらしいです」

 

「は? 新しい扉……?」

 

オルコットを抱き上げたまま首を傾げる織斑先生に、個人間秘匿通信(プライベート・チャネル)を飛ばす。

 

《俺から膝蹴りを受けて、マゾヒストの扉が開きかかったらしい》

 

《はあ?》

 

《オルコットの局部を見てくれ。ISスーツを貫通するほど濡らしてる》

 

言われて織斑先生はコソッとオルコットの局部に手を当てる。

 

「っひぃん」

 

局部を触られた事で喘ぐオルコット。

そんな彼女を無視し、手に付いた液体を見た織斑先生の眉間に、深い皺が寄る。

 

《こんなに……なるほど、重傷だな》

 

《後は任せました》

 

《引き受けよう……非常に面倒だが》

 

織斑先生は、スーツのジャケットを脱ぐと、それをオルコットの体にかけ、まるで労るようにしながら、アリーナを立ち去る。

 

その背中を見送って、Bピットに戻る俺。

 

「……確かに被弾はゼロに出来たけど、心には被弾したなぁ……疲れた」

 

Bピットでクッキーを装備解除しながら、そんな事を口走る俺だった。

 

 

 




セシリアの下腹部に膝蹴りを入れる一夏。
これにより外道一夏概念誕生か?
そして下腹部に膝蹴りを入れられた事により、Mの扉に手をかけてしまったセシリアが爆誕。
腹パン絶頂セシリアが手招きをしているぞ?

……どうする一夏?
自分で自分の首を絞めているぞ?
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