IS~Ichika Strange~ あるいはこんな織斑一夏   作:Exnyas

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25.辰子、急成長にて

モモセンパイから滲み出る色香は留まるところを知らず、なんと千冬姉の口から『お前の女にしてやれ』と言わせるほどだった。

 

「いいのかよ」

 

「そういった方面に関心の薄い私ですら、下腹部が疼き、下着を汚してしまうような色香を放つ生徒を、このまま放置する事はできん。ましてや川神のクラスには四季という男がいるだろう? このまま川神をクラスに戻してみろ。アイツが性犯罪者になりかねん」

 

ちなみに千冬姉が言っているケースは、四季がモモセンパイを襲って性犯罪者になるのではなく、モモセンパイの色香に当てられて暴走した四季が、モモセンパイや辰姉以外の非力な……いわゆる一般女生徒を襲い、性犯罪者となるケースを示している。

 

「なるほど?」

 

「……だから早いとこお前の女にしてやれ。ああ、例のアレ(ナノマシン)を使うのを忘れるなよ?」

 

例のアレ……ナノマシンか。

エロスとサキュバスだな。

 

「あー、例のアレね。了解」

 

「にへへ。ちーちゃんならそう言ってくれると思ってね……もう用意してあるのだ」

 

言って束姉はその超双球の谷間に手を入れ、まるでそこから取り出したかのように、5本のナノマシン注入器を手にした。

 

「準備がいいな」

 

「備えあれば憂いなしってね」

 

「束博士、そのボールペン型の道具は何です?」

 

「これはねモモちゃん。ナノマシンが入ってる注入器だよ」

 

束姉は手にしたナノマシンの効能を、モモセンパイに説明する。

 

まず前提となるエロス。

俺の愚息は、臨戦態勢に入ると、極めて長大なサイズに変貌する。

そんな長大な俺の愚息は、基本的に処女には……否、一般人に突っ込むには長すぎるし、太すぎであり、相手には苦痛しか与えない。

最悪の場合、そういった行為を、トラウマにしてしまう可能性が高い。

 

「でもこのエロスを注入すればあら不思議。アソコの肉質が変化して、いっくんのいっくんを根元まで、受け入れられるようになるのだ。それがたとえ処女であってもね」

 

ちなみに束姉は最近、このエロスに改良を施し、従来のエロス……つまり、破瓜の痛みを無くすタイプに加え、破瓜の痛みを軽減するタイプと、破瓜の痛みは無くさないタイプを作り出した。

 

「束さんが右手に持ってるのが従来型で、痛みを完全に無くしちゃうタイプ。そして左手に持ってる4本が改良型。改良型は痛みの軽減率がそれぞれ75パーセント、50パーセント、25パーセント、軽減率0パーセントの4タイプがあるよ」

 

なるほど、だから注入器が5本あるのか。

 

「モモちゃんはどれを選ぶ?」

 

「軽減率75パーセントがいい。話を聞いている限り、一夏の一夏は相当デカいみたいだ。そんなサイズを受け入れて、わずかでも痛みが無いのは実感が得られない気がするし、逆に痛いだけはイヤだ」

 

「オッケー、じゃあこれだね」

 

言ってモモセンパイに手渡される注入器。

 

「それを注入していっくんと合体したら、一週間以内にこっちの、開発コード『サキュバス』を打ち込んでね」

 

俺はモモセンパイに、サキュバスは妊娠のコントロールを可能にし、俺との物理的距離をトリガーとした、肉体の性行為への準備完了時間を爆発的に高める効果と、セックス慣れを無効にする効能を持つと説明する。

 

「一夏との物理的距離をトリガーにした云々、とは?」

 

「んー……早い話が、いっくんとの距離が1メートル以内になると、体がいつでもいっくんと合体可能になるよって事。あと、一切の性行為に飽きる事がなくなるんだ」

 

「飽きる?」

 

「自家発電って男も、し過ぎると次にイくまでが長くなるって言うじゃん? それと同じで、性感帯も刺激し続ける事で感覚が鈍化して、最終的にはその性感帯じゃ性的快感を得られなくなるんだけど、サキュバスを打てば、性感帯の感覚鈍化が無くなる……鈍化しなくなるんだ」

 

「なるほど……」

 

言ってモモセンパイは1度頷くと、手にしたエロス入り注入器を、自らの首に突き立てた。

 

「……うわぁっ」

 

ややあって、モモセンパイが小さく呻いた。

 

「川神、どうした?」

 

「あ、アソコから大量の液体が出ている感覚がしまして……」

 

「あー、いっくんとの物理距離が近いからね。モモちゃんの体が反応してるんだよ。いっくんと密着すると、その反応がより強くなって、前戯ナシで本番に入れるようになるよ」

 

「……」

 

束姉の身も蓋もない説明に、千冬姉が天井を仰ぎ見て溜め息を吐いた。

 

「つまり、いま一夏にしがみついている束さんは、既にドロドロのグショグショであると?」

 

「そーだよー」

 

言って束姉は、その双球の谷間から、小さな袋を取り出した。

 

「だからモモちゃんにも、コレ、あげる」

 

「これは?」

 

「束さん謹製、超吸水超速乾性ぱんつ」

 

ナノマシンの影響でオツユが垂れ流しになった箒の『何とかならないか、姉さん』という言葉から作られた特製のパンティーで、股間部の布に吸水性と速乾性に優れた特殊な生地を採用し、このパンティー1枚であらゆる液体を、バケツ1杯分までなら、わずか1.5秒で吸収し、刹那1秒で乾くという驚異の代物。

 

生地に微細な調節が施されているため、ナノマシンの影響で漏れ出たオツユ以外は吸収しないため、長時間着用しても安心との事。

 

「いくら吸水性と速乾性に優れた釈迦堂縫製のISスーツと言えど、エロスやサキュバスを注入した後に出るオツユの量は、スーツの性能を凌駕しちゃうんだ」

 

「それほどまでに?」

 

「うん。経験談ってやつさ。だからこのぱんつをプレゼントするよ。このパッケージ1つに、色やデザインの異なる、性能は同じぱんつが50枚入ってる。スーツの下に穿いておくと、スーツとの相乗効果が見込めるよ」

 

「ありがとうございます」

 

そんな事をしている間にも、俺の股間の一夏ジュニアは、刻一刻とエネルギーをチャージしている。

多分、俺のISスーツも股間部はヌルヌルだろうな。

 

「束」

 

「ん?」

 

「川神と語らうのはそれぐらいにしておけ。一夏の股間がそろそろ限界だ」

 

「そうだね」

 

このままだと、ノーハンドで爆射出来る自信があるぞ。

 

そんな折、千冬姉が辰姉の肩を叩いた。

 

「板垣」

 

「なんでしょう?」

 

「自分では気付いていないかもしれないが、お前の育乳は確実に、それも爆発的な効果を発揮している」

 

言うと千冬姉は、辰姉のシャツの裾を捲り上げた。

それに伴い、紫のブラジャーに包まれた、シャツの上から見るよりは、はるかに巨大な辰姉の双球が露になった。

 

着痩せするタイプだったのか?

 

「……ちょっ、織斑先生!?」

 

「静かにしろ……ふむ」

 

千冬姉はポケットから巻き尺を取り出し、それを辰姉の双球に巻き付け、サイズを測る。

 

「板垣、前回ISスーツ用の測定をした時は……センチだったが、今は……センチある」

 

「……えっ? そんなに大きく……大台に乗ってるんですか!?」

 

「ああ、大台に乗るどころか、そのラインは過ぎ去っている」

 

「ほえぇ」

 

「これから川神は一夏に喰われるが……板垣、焦るな。ゴールは見えているし、何ならそんなに遠くない」

 

「狂戦士モードが使えたらな……私もモモちゃんみたいに、気餓状態になれるのに」

 

狂戦士モードとは、辰姉が全身のリミッターを解除し、全力で戦う時のスタイル。

 

普段でもメチャクチャ高い辰姉の膂力が、実に10数倍にも跳ね上がり、他にも戦うために必要な身体能力が何倍にも膨れ上がる。

 

この状態の辰姉の戦闘能力は、かつて俺に負ける前のモモセンパイに匹敵し、バス停の標識を、根元のコンクリートブロックごと片手で振り回し、相手に力一杯叩きつける、荒々しい戦闘スタンスが主になる。

 

これは辰姉曰く、気のほとんどを身体強化に回す事により得られる効果で、長持ちはせず、気の消耗が激しいそうだ。

 

そんな狂戦士モードは原則、亜巳さんの『本気でやっていいよ』というキーワードが無いと使えない。

 

「……いちくんの言葉でも使えたらなぁ」

 

「やってみようか? こう、亜巳さんを意識して……ンンッ、あ、あー……辰子、本気でやっていいよ

 

俺がふざけ半分でそう言った、次の瞬間だった。

 

──ドンッ!──

 

ッ! ォォォオオオオアアアアアッ!!

 

辰姉が獣の唸り声のような気迫を発し、その全身から、膨大な量の気を迸らせた。

 

「……出来る、使える! いちくんの言葉でも、狂戦士モードが使えるっ!」

 

いつもは細めている目をカッと見開き、普段よりハキハキとした口調でそう言う辰姉。

 

「でも、ちょっと不思議!」

 

「何が?」

 

「亜巳姉の言葉でこの状態になると、耐えがたい破壊衝動に駆られるんだけど、いちくんの言葉でこの状態になった今は、その破壊衝動が全然無い!」

 

「つまり……狂戦士モード、狂った戦士じゃなくて、強い戦士で強戦士モード?」

 

「かもしれない!」

 

言っている間にも、辰姉の体からは夥しい量の闘気が迸り、次々と霧散していく。

その闘気に手を翳した束姉が口を開いた。

 

「たーちゃんの気は、飛び散りやすい傾向にあるね」

 

「そうなんですか?」

 

「うん」

 

束姉曰く、人が十人十色でみんな違うように、闘気も十人十色でみんな異なり、それぞれ異なる性質や傾向があると言う。

 

例えば俺。

俺の闘気は流動性が高く、有機物に馴染みやすい傾向がある。

全身に作用させて身体能力を強化し、近接格闘で戦うのに適した闘気らしい。

もちろん、有機物に馴染みやすいと言うからには、他者の肉体にも馴染ませやすい。

その代わり、無機物には定着しづらいそうだ。

 

例えばモモセンパイ。

モモセンパイの闘気はまとまりやすく、飛び散りにくい傾向がある。

手足を砲に見立てて発射し、相手にぶつける事に適した闘気。

射程距離に応じた減衰率も低いため、やろうと思えば衛星軌道上の衛星もピンポイントで撃ち抜ける。

これをモモセンパイが技として確立させたのが、モモセンパイの最強飛び道具『かわかみ波』だ。

ちなみに似た技なら俺にもある。

モモセンパイの『かわかみ波』が『かめはめ波』なら、俺のは『ギャリック砲』をモチーフにした『モザイカ砲』だ。

 

そして辰姉。

辰姉の闘気は液体で言うところの揮発性が高く、自分の体に定着させる事は不向きだが、無機物に対しては抜群の定着率を持つ。

俺とは真逆の気質と言える。

バス停の標識を武器として振り回せるのは、偏にこの定着率の高さからくる物で、四肢に闘気を纏って相手を殴打するより、武器に闘気を纏わせて相手を攻撃したほうが、与えるダメージは高くなるらしい。

ちなみにバス停の標識をブン回してるのは、自前の膂力の高さにモノを言わせてるから。

 

「たーちゃん用に、完全近接格闘型のISを組んでも面白いかも。言えばISだって、コア周辺以外は無機物の塊だし」

 

「私のように武器を持たせる案は?」

 

「んー……たーちゃんの膂力に耐えられる武器ってなると、どう控えめに考えても、1発振るえばクレーター出来るよね」

 

「1発でクレーターか、見たいな……強戦士モード辰姉が全力全開で振るう、束さん合金製の……アレだ。親分刀の雲耀の太刀」

 

「うわぁ、とんでもない事を言うねいっくん。そりゃ束さんも見たいっちゃ見たいよ? でもそれをされるとIS学園が消し飛んで、IS島が真っ二つになるから、認可が降りないと思う。ドラゴン殺しでもアウトじゃないかな。まあ、ガントレットとグリーブ……脛から下を覆うブーツ状装甲を渡した方が安全だよ」

 

「なるほどな」

 

「……あっ」

 

程なくして辰姉から闘気の放出が止まり、辰姉が膝から崩れ落ちた。

おそらく、飢餓状態に陥ったのだろう。

 

「いっくん」

 

「ほいきた、任せろ」

 

俺は崩れ落ちた辰姉の背中、下丹田の裏側……子宮の裏側に手のひらを当て、ゆっくりと闘気を流し入れる。

 

「あっ、あったかいのが、じわじわって、入って、来る……」

 

妙に色気のある声色でそう言いながら、俺の気を受け、全身を震わせる辰姉。

やがて俺が飢餓状態に陥る寸前で束姉からストップが出て……

 

──ドンッ!──

──ミチッ……ミチミチミチッ……──

──ビリッ、ビビビビビ……──

──どたぷぅん──

 

……辰姉もモモセンパイと同様に、全身から気を迸らせ、かと思ったらその双球が爆発的な勢いで膨らみ、辰姉の身長と手足が長くなり、それに伴って着ている服の布地が、内側から破裂するようにしてビリビリにちぎれ、急成長を遂げた双球があらわになった。

 

「いやはや、人体改造の記録を早送りで観ている気分だな」

 

そんな千冬姉との言葉は右から左に聞き流し、俺は一夏ビームが暴発しないよう堪えるのに必死だった。

 

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