月のプププランド   作:AmanatuTaruTaru

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いつしか、新たな生を うける日が おとずれるのだろうか


約束のテレサちゃん

 

 

 

お仕事

それは人が人として生きる上でとても大事なことです

人前に出るためのお洋服を買うにも、毎日のお腹を満たすためにご飯を食べるにも、雨風から身を守るためにお家に入るためにも

人間社会で生きるためにも何かとお金が必要となり、そのお金を稼ぐための手段として仕事があります

 

もちろんそれだけじゃありません!

中には自分がこうしたいから、やってみたいからという意思を持ってお仕事に励む人もいるでしょう!

 

困っている人を助けたいから警察官を志す人もいます

お料理を作ってお腹を満たして「美味しい」という言葉を聞きたいために料理人になる人もいます

お洋服を作るために仕立屋に、災害から人を救うために消防士に、歌って踊るアイドルに……

このように、お仕事とは多種多様にあるものなのです

 

さてはてここはそんな災害救助からアイドル活動の支援まで行うスーパー組織こと天命

そこには実働を担う戦乙女から彼女らを支援するための事務員や整備士まで多くの人が働いています

 

お仕事は苦しくとも生きるためのお金を得るためにもへこたれる暇なんてございません

今日もあちらこちらに助けを呼ぶ声に戦乙女たちはキリッとした顔で出撃していきます

 

もはや地球には戦乙女でなければ対抗できない怪物は存在していません

いるのはわにゃわにゃとした小さな生きものぐらいで今のお仕事は災害の復興支援がほとんどです

いくら天命が世界各地に支部を残す世界規模のハイパー組織と言えども人手不足には常に悩まされてるご様子

そんな不足がちな手数の中でキチンとした采配を行えるかどうか

それこそが組織としての長、天命教主の最大のお仕事と言えるでしょう!

 

小さい身体でも背負った期待は地球規模

新しく天命の教主の座に就いたテレサちゃんは美少女ながらも目に隈を残しながら次々と書類を片付けながらモニターとの会話を続けているようです

 

「それで、今度のオーディションにはスーサナを審査員にしてみたいと思うの」

 

『それでよろしいかと。人を見る目は確かですから期待通りの働きをしてくれるはずです』

 

現在のお仕事はどうやら次のアイドルちゃんを探し出すのための審査員決めのようですね

片付けている書類も履歴書のようで、様々な可愛い女の子たちの顔写真と経歴が描かれています

モニターにいるスーパーメイドであるリタさんも離れた場所で事務作業を続けているようです

どっちも忙しそう!

 

「えぇと…神州出身のアートラ……かしら…こっちの文字は読み慣れないわねぇ」

 

「アストラ、ですよ教主様。元々は歌手志望のようですが天命のアイドルオーディション再開を聞きつけて応募したようです」

 

『加えてテレサ様のアイドル時代のファンなのもあるようですね。あの時の活動が今に繋がる事を考えれば感慨深いものもあります。私はその時に産まれてもいないのが遺憾の意を示させずにいられません』

 

「示さなくてもいいわよ……この子もよく30年近く前の活動記録なんて知ってたわね!?」

 

「前教主様が教主様のCD売上に貢献をし続けて長らくトップランキングの座は不動の地位そのものでしたからね。もちろん教主様の愛らしさも今でも不動の地位であるとこの琥珀が保証します」

 

『無論このリタもテレサ様の愛らしさは世界一であると言わせていただきます』

 

「はぁ……今となっては黒歴史だわ……」

 

テレサちゃんそっくりな顔立ちだけどちょっとだけ大人っぽい秘書の人とリタさんが全方位からテレサちゃんを褒め称えています

そう、テレサちゃんは元S級戦乙女、現天命教主、現聖フレイア学園校長という華々しい経歴を持ちますが、実はアイドルも経験しているスーパー戦乙女だったのです!

しかし若さ故の過ちと言わんばかりのテレサちゃんは過去をほじくられるのが嫌なご様子

 

崩壊という災害が無くなったと言えども世界中のインフラも担う天命のお仕事は普通のお仕事とは比較にならないほどにいっぱいです

人員を配置する、お仕事の内容を許可するだけでもその量はデデデ大王も思わず膝をつくほどの圧として感じるでしょう!

慣れた手付きで次から次へと書類を見ては許可を出して捌いての繰り返し

山のように積まれた紙はいつしか消えていますがこれが一日の量と知ればデデデ大王は膝を付くどころかそのまま何も見ずにベッドに直行することに違いありません

 

「はぁ……琥珀!」

 

「こちらに」

 

ひと段落が付いたと見るや否や、テレサちゃんは指を鳴らすと同時に琥珀さんもすでに用意していますとデキた秘書スタイルでおぼんをお持ちのご様子

おぼんの上にはまるで星型の黄色い何かが鎮座しています

マントを羽織った生きものらしきものは「とうっ」と言わんばかりに飛びあがるとふよふよとテレサちゃんの周りを浮遊するではありませんか

 

ふよふよふわふわぐるぐるとテレサちゃんの浮遊する黄色いモチモチの正体はスターマン

地球ではもはや知るものなどいない不思議な生きもの

そんなふよふよとした生きものをテレサちゃんをぐっと手を伸ばせば簡単に捕まってしまいます!

そして手に伝わるぐにぐにもちもちとした感触を堪能しながらぎゅーとしたりとスターマンも成されるまま!マントを羽織ったヒーローはこのまま良いようにされてしまうのでしょうか!

 

「はぁぁぁあ!!仕事多すぎ眠たい休みたいホムの続き読みたい癒されたいゴーヤジュース飲みたいぃぃぃぃ!!」

 

ああ!テレサちゃんがお仕事の限界で天命教主にあるまじきお言葉です!

しかしご安心を。良いようにされてるスターマンは一方的にぐにぐにされてますがちゃーんと優し気なマッサージ程度に抑えていますからテレサちゃんは至って冷静です

むしろそのモチモチの身体は確かに癒しを与えてるようでスターマンはテレサちゃんの精神をお助けするヒーローだったようですね

 

「……琥珀は相変わらずその子を愛でてるのね」

 

「はい。ドゥちゃんは今日もキュートなまつ毛をしています」

 

幾分かの冷静さを取り戻すとテレサちゃんは秘書の琥珀さんが抱えて撫でている不思議な生きものが目に入ったようです

まんまるでオレンジの身体はワドルディにそっくりですが、大きな一つ目にちょこんと生えたまつ毛が大きな特徴のワドルドゥ

同じ顔をしても趣向がこうも違うと別人だと認識せざるを得ない、そんなことをテレサちゃんはふわふわと考えいます

 

「このままだとわたくし、仕事の物量に追いやられて立ち上がれなくなるわ……お爺様がなんか良い感じに復帰してこの仕事だけでも全部やってくれないかしら…」

 

休憩が終われば次のお仕事があると思い出してせっかくの美少女顔がししわしわ顔になってしまうテレサちゃん

うら若き乙女と言えるようなお年頃でもないし、次の若者のために道を作り続けるのも自分の使命だと思ってもこうも月月火水木金金のような日常を送っているとおかしくなってしまいます!

いくら実りのあるお仕事でも人はお仕事だけに生きてるわけではないのです

 

『……大変だろう?教主』

 

「……ええ。大変、本当に大変よ……これもそれも引継ぎを一切無しに纏めて教主の座から天命組織を纏めてわたくしに放り投げたお人のせいなのかしらね?」

 

『ふむ?確かに引継ぎに関しては急ではあると僕も反省するのもやぶさかではないよ。とはいえ、だ。どのみち僕の後に継ぐとしたら孫であるテレサ以外にいないし、表から裏までの仕事の内容を把握しているのもテレサぐらいだろう。琥珀は内容こそ把握しても上に立つ者としての経験はないわけだしね』

 

「ぐぅ…は、腹立たしい事にわたくし以外に継ぐ選択肢がないのが余計に来るわ…!」

 

『なにより僕の後継者がテレサに相応しいと僕自身が思っている事だからこれに関しては覆しようはないよ。さて、僕の記憶が正しければテレサはこう言っただろう?「助けてほしいなら助けてと言え」と……まさかと思うがあれを反故するのかい?』

 

なんということでしょう

何処からともなく響く声によってテレサちゃんは誰かのせいにしたいけどこの状況を招いたのは他ならぬわたくし自身の顔しか浮かばなかったとしか言いようのない顔をしています

 

「い、言ったわよ…言いました…!!だけどこれは違うんじゃなくて!?お爺様は疲れ知らずの鋼の肉体があるから問題はないにしてもわたくしは普通に疲れるし眠くなるし疲れるんですけど!?」

 

『おや?同じ言葉を続けて言うあたりに本当に疲労困憊のようだね。ただ一つ訂正させてもらうなら魂鋼であっても疲れるしキチンと眠らないと思考にも差が出るからそこは普通の人間と変わりはないよ。何なら今の僕の身体はもう普通の人間だしね』

 

「ぐうぅぅぅう!!!!ああ言えばこう言うお爺様ののらりくらり口調は今の環境だと毒だわ!!琥珀!今すぐこの害悪悪戯通信を切って!」

 

「申し訳ありません教主様。前教主様の通信は妨害対策が完璧で切れないのです」

 

「あああああああああ!!!」

 

画面に映る金髪の男性はテレサちゃんのお爺ちゃん

なんと実年齢500歳という超お爺ちゃんでありながら天命の前教主オットー・アポカリプスその人でした

しかしながらせっかくのお爺ちゃんとの通信会話にテレサちゃんも怒りのボルテージが上がってしまいます

このままでは継続してモチモチされてるスターマンも危ないかもしれません!

 

『こら、オットー。あまりテレサをからかっちゃダメだと言ったでしょう』

 

しかしそのような祖父からの暴虐に耐え忍ぶ孫に救いの手が差し伸べられます

ポスンとオットーさんにチョップをするのはこれまたテレサちゃんによく似た女性の姿が映ります

 

『カレン、僕はテレサにあまり仕事にのめり込みすぎるなとだね』

 

『はいはい。だからと言ってお仕事の最中にお節介を焼くと誤解されちゃうわよ?テレサ、聞こえる?』

 

「カレン、お婆様…」

 

『……何度も言われても慣れないわねぇ。まだそんな歳でもないのに…』

 

「…戸籍上仕方ないでしょう。何よりそう言わないと隣のお爺様は分かりやすく拗ねて面倒くさいのよ」

 

似ているのも当然です

なぜならオットーさんに隣にいるのはカレンお婆ちゃんはテレサちゃんの祖母

お婆ちゃんであると同時に、テレサちゃん自身の出生の大元の存在なのです

 

テレサちゃんは普通の人間ではありません

オットーさんの手によって生み出されたカレンさんの細胞から作られたクローン体であり、更に崩壊獣の遺伝子まで混ぜられて産まれたスーパー超人類だったのです!

なるほど、強くて可愛くてお仕事もできるのも納得な秘密ですね

 

しかしながらカレンさんはちょっと前までは亡くなっていました

それこそがオットーさんがテレサちゃんを生み出した理由でもあり、そしてオットーさんが一つの我儘を通すために戦い続けた理由でもあったのです

 

『オットーはね、今の世を天命だけで動かす必要もないと言いたいのよ。…500年前なら信じられない事だけど、崩壊の脅威も失って世界は着実に人類の手で復興が成されてこれからも文明は発展していくのを私の目で見たわ。戦うための牙を養い続けるだけならかつての天命のやり方で良かったでしょうけど今はそうでないでしょう?』

 

「そうだけど…だからと言ってあらゆる分野に関わってた組織があっさり主権を手放したら混乱も必至だわ」

 

『とはいえ、そうならない分野だって確実にあるだろう?例えば…少し前のアイドルオーディションだってわざわざ天命の教主がサインをする必要のない民衆向けの娯楽であり、広く見れば些事でもある。そういった小さい分野を見定めてテレサも働きやすい環境を整えるべきなのさ』

 

「だから!そういう!必要な引継ぎをしなかったのがお爺様の落ち度でしょうが!!」

 

「教主様、前教主様の通信を遮断する準備を整いましたが如何しますか?」

 

今すぐ切ってディスコネクト!!」

 

『おや、テレサまだ話は』

 

所変わって天命の本組織より遥か遠くの片田舎

崩壊による災害とは無縁と言わんばかりののどかな風景に癒されちゃいそうです

そんな田舎の更に片隅にぽつんと建っているお家にオットーさんとカレンさんが住んでいます

 

「やれやれ…話の途中だったのに随分とせっかちな子になってしまったものだ」

 

「それはあなたがいちいち話の腰を折ろうとするからでしょう?まったく…いったいいつからこんな遠回りに話す男の子になったのかしら…」

 

「それは元からだよカレン…」

 

いったいこれだけ穏やかな日々を過ごせるのはいつぶりだろうとオットーさんは考えない日がありません

今でこそ天命という組織は高潔な戦乙女たちが世界の平和のために戦う組織となりましたが、オットーさんが産まれた500年前の天命はカービィでも食べれない腐ったパンのような腐敗に満ちた、とても誰かのために戦うような意思がある組織ではなかったのです

 

何せ崩壊獣という分かりやすい脅威はまだ少なく、人間同士の争いも多かった時代です

本来は崩壊に対して扱われるはずの人類の英知が人間同士の争いに使われる。なんという悲劇なのでしょうか

そしてそれが当たり前のように蔓延っていた時代だったのです

 

当時の時代で研究者であったオットーさん

当時の時代で最強の戦乙女であったカレンさん

二人は幼い頃からの親友で、天命の改革を立ち上げようと日々頑張っていたのです

 

しかし、大のためなら小を犠牲する事を構わないオットーさんの考えと、目の前の小を救うためなら自分が犠牲になっても構わないカレンさんに決定的に価値観がズレてしまいました

目的が一緒であったのに離別した後に、二人は最悪の形で終わりを迎えてしまいます

 

オットーさんが良かれと思った策略が、自らの手でカレンさんを失うという結末に誰が想像できたでしょうか?

 

オットーさんにとってカレンさんは救いでした

今では500年も生きるお爺さんとは思えないほどに体が弱く、せめて頭の良さを生かして発明家になろうとも周囲からの理解を得られない日々

そんな中で幼い頃に出会ったカレンさんだけが、発明家としての才能を褒められた事がオットーさんにとって一生分の救いとなったのです

 

自らの救いを自らの手で手放す事はいったいどれほどの後悔と過ちを宿すかは当人にしか知り得ません

失意の中であっても命を落としたカレンさんに周囲は聖女として讃える声でいっぱいで、それこそが二度と償えない罪に何百年の涙を流し続ける事になるのです

 

オットーさんは自らの半生を振り返ります

天命を立て直し、崩壊との戦いに備え、その過程にとても非道なことを行いました

聖女の復活

ただそれだけの我儘を通すためだけに、多くの人間を不幸に追いやってしまいました

 

あと少し

あと少しのところまで来ました

聖女の復活のためにカレンさんが生きていたと世界を再構築する瞬間が手に届くところまで来ました

 

しかし多くの罪を重ねた愚者がただ一つの願望を叶えるという都合の良い夢が、どうして叶うと言えるのでしょうか?

 

目論見は成功したはずでした

世界は確かにオットーさんの思惑通りにカレンさんが生きた世界に分岐するはずでした

しかしその世界の枝ごとが文明の破壊者に成り果てる悪夢をオットーさんでさえ予測はできなかったのです

世界の枝と少年と聖女の三位一体の律者はいずれ世界の全てを壊そうとすることが、我儘な少年への罰であったのでしょう

 

失意の底から超える絶望の中であっても、一人だけ諦めていない女の子がいました

オットーさんの孫娘、お爺ちゃんがバカなことをしでかす前に叱ってやろうと急いで駆け付けたテレサちゃん

もちろん一人では駆け付けられません。その隣にはピンク色の旅人であるカービィもワープスターでご同行です

 

悪人として恨まれて、打ち倒されることで全てを終わりにしてほしいと願うオットーさん

自ら望んだ聖女の復活であっても、その聖女に世界を壊すという悪夢を成されるぐらいならとテレサちゃんに伝えます

 

『ふざけないで……いい加減にしなさいよ!いつも自分だけ背負って!自分だけしかいないと思い込んで!そうやっておしまいにして満足なの!?言いなさいよ!助けてって…!みっともなくても、情けなくても、素直に信じて助けを求めてみなさいよ!!…言え!!オットー・アポカリプス!!』

 

痛かっただろう

辛かっただろう

立っていられなかっただろう

 

世界の枝とオットーさん、そして復活を果たしながらも律者となったカレンさん

その三位一体の攻撃はいくらカービィがいても防ぎきれるものではなかったのです

 

それでもテレサちゃんは諦めません

自分には価値がないからこそ助けてほしいという行為に意味を見出せないオットーさんにテレサちゃんはそれでもと叫びます

 

いいのだろうか?

こんな僕が、聖女を死に追いやった僕が、多くの人を不幸にしてきた僕が、惨めに、情けなく、恥を晒してでも助けを請うのは許されるのだろうか?

 

『…けて……たす、けて……僕と、…僕のカレンを!』

 

ただ一度の助けを求めたことのない少年は、たった一つの救いを穢させないための声は───

 

『『助けるッッ!!』』

 

───散々踏み躙ったはずの誇り高き戦乙女たちに届けられたのです

 

かつて目的のために虐げたはずのキアナちゃんと教え子であるビアンカちゃんの二人が助けに来るというその時の記憶は今も色濃く残っています

その時にようやくオットーさんは真の意味で肩の荷を下ろせたのです

 

なんだ…聖女の意思は…カレンの魂は…もうとっくに、みんなに継がれていたんじゃないか……

 

しかしそこは思い切りと判断の速さに定評のある元天命教主様!

物事が終わればなんと自分の組織と権限の全てを孫娘のテレサちゃんに無断で継がせたばかりかそのまま片田舎に転居するというスピード隠居!

そのあまりの速さにテレサちゃんが現在進行形でお仕事に苦しめられてる事から明らかです

 

「あら?リリアちゃんから連絡だけどカービィが遊びに来るそうよ?」

 

「おや。それなら出迎えの準備をしておかないとね。さて、前回はリンゴパフェだったから今度はカボチャのパイでも焼いておこうか」

 

「ふふ、発明家さんも今じゃちょっとした料理人ね。テレサのためだったかしら?」

 

「ああ…とはいえ、味覚も正常になってるだろうに未だにゴーヤばかりで栄養の偏りが今でも心配だよ……カービィたちもそのままテレサのところに行くだろうし多めに焼いておこうか。カレン、少し手伝ってくれないかい?」

 

500年の長い長いお別れ

一人の少年がそれだけの長い時間をかけた一つの我儘

自らの過ちで失った女の子を取り戻すという物語

 

物語はバッドエンドで終わらず、少年の孫娘たちの頑張りとちょっとした我儘が少年と女の子に後日談という日を送る事を許されたのです

お家の窓から見えるのはまぶしいぐらいに青い空、空を駆ける流星に桃色の旅人が来ることにオットーさんは少年のような笑みを浮かべます

星を跨いでやってくるお友達に失礼のないようにお出迎えの料理を心を込めて作りましょう

 

助けてという声に、君たちは答えてくれたんだ

だから、ありがとうという感謝の気持ちを伝えよう

 

 

 

 

 




スターマン
星型の黄色いモチモチボディに背中でなびくマントはヒーローの証
しかし、ご存じ主人公はカービィとキアナちゃんなので残念ながら主役ではございません
それでも堂々としてマイペースに歩いて、時々ジャンプをしたり浮いたりもする不思議な生きもの

ワドルドゥ
知っていた?最初に手に入る不思議な力…コピー能力の原点です!
その原点に光る大きな目玉には無限の可能性が……!
どうやらちょこんと生えた眉毛に愛らしさを感じられて思わぬ所でファンを獲得しているようだ
よかったね!

テレサちゃん
我らが天命の教主にして聖フレイア学園の校長にして更には元S級戦乙女でアイドルもやってた設定てんこ盛り美少女!
戸籍上はキアナちゃんの叔母になるからおばさん呼ばわりされてるようだけどさすがに嫌みたい
多忙に多忙な毎日に目の隈は黒くなる一方…どうやらお爺ちゃんを量産してお仕事を肩代わりさせる計画を遂行中という噂があるとかないとか…

琥珀さん
テレサちゃんと同じクローンボディだけどちょっぴり改造されて大人っぽくなってる
教主が変わっても秘書としてのお仕事はこなす一方で平和になった世界には日々目新しさを感じている
最近のお気に入りはワドルドゥのお世話に密かに天命で結成中のメイドワドルディ隊のプロマイド作りである

オットーさん
天命の前教主ですっごく悪い人だったけど今は肩の荷がぜーんぶ落ちてゆっくりしているようだ
教主の座も表舞台も孫のテレサちゃんに譲った形で後を引いたけどテレサちゃんの悪戦苦闘具合にちょっと甘やかしすぎたかな?と反省気味なご様子
たまに家に来るカービィに価値観も星も人種もまったく違うお友達として自慢の料理を振る舞ってるそうだ

カレンさん
500年前の聖女はたった一人の人間の我儘と救いを求めた声を元に復活した
世に謳われるような聖女と違って彼女は普通の人のように笑って、怒って、悲しんで、楽しむ事ができる人
戸籍上はテレサちゃんの祖母になるけどお婆ちゃん呼びは少し抵抗があるみたい






少年は少女の言葉に一生分の救いを得た
少女は世界に裏切られ聖女となった

少年は一人の人間の我儘として望んだ
聖女の復活を
それが聖女の望まない行いがあったとしても

それは最悪の形として成されようとしている
少年の救いは穢され、少女は自身を裏切った世界を壊そうとしている
そんな『約束』は誰も望まない

孫娘としてではない
聖女の代わりでもない
一人の人間としてテレサ・アポカリプスはカービィと共に理不尽なバッドエンドを否定する

さぁ こんなかなしい おはなしはおわらせて みんなとゴハンを食べて お昼ねタイムだ!
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