【祝・追放100回記念】 自分を追放した奴らのスキルを全部使えるようになりました! ~竜のぬいぐるみ~   作:高見南純平

8 / 10
第3話

 ララクは現在、かつての仲間のスキルを全て得た状態になっている。

 

 以下が現在ララクのスキル画面である。

 

 名前  ララク・ストリーン

 種族  人間

 レベル 52

 

 アクションスキル 一覧

【ヒーリング(Ⅰ)】【エアスラッシュ(Ⅶ)】【フィジカルアップ(Ⅸ)】【スピードアップ(Ⅶ)】【スラッシュムーブ(Ⅱ)】【クイックカウンター(Ⅱ)】【挑発(Ⅴ)】【ディフェンスアップ(Ⅶ)】【カウンターブレイク(Ⅳ)】【ギガクエイク(Ⅳ)】【シールドアタック(Ⅳ)】【ウェイトアップ(Ⅳ)】【サーチング(Ⅵ)】【ウィンドブレイク(Ⅴ)】【スピントルネード(Ⅳ)】【空中浮遊(Ⅳ)】【嗅覚強化(Ⅱ)】【ウィンドカッター(Ⅵ)】【ウィンドスラッシュ(Ⅸ)】……NEXT

 

 パッシブスキル 一覧

【追放エナジー】【剣適性(Ⅹ)】【盾適性(Ⅸ)】【魔力上昇(Ⅹ)】【身体能力上昇(Ⅹ)】【防御力上昇(Ⅹ)】【俊敏性上昇(Ⅹ)】【体力上昇(Ⅶ)】……NEXT

 

 

 パッシブスキルというのは、常時発動型のスキルで、これによりララクの身体能力は依然とは比べ物にならないほど卓越したものとなっている。

 

 ロバウトたちはしばらくの間、大混乱を起こしていた。しかし、次第に彼らの目に怒りの光が宿り始める。

 

「フフィーッ!」「ギィーギィー!」

 

 声を揃えて怒鳴り合うように鳴き声を上げるロバウトたちは、ララクを睨みつけた。しかし、襲いかかる様子はない。ただ、その怒りのエネルギーを別の方向に注ぐように、散らばった楽器を拾い上げ始めた。

 

 太鼓を力強く叩く音が響き渡る。次に、木の板や骨で作られた打楽器がリズミカルに打ち鳴らされる。ロバウトたちはそれぞれの楽器を手に取り、一斉に演奏を始めたのだ。

 

ドン、ドドドン! ギンギン! ギィィーッ! 

 

 その音楽は怒りそのものを体現していた。どこからか炎が吹きあがっているかのように情熱的だった。

 荒々しくも力強いリズムがジャングルに轟き、木々を揺るがすほどの熱量を帯びている。ロバウトたちは全身を使い、頭を振り、耳を揺らしながら情熱的に演奏を続けた。

 

 ララクはその場に立ち尽くしながら、思わず苦笑いを浮かべた。

 

「……これに近いものを夜に演奏しているとなると、眠れるわけないな」

 

 今は強制的に起こされた恨みによる大音量とも考えられるが、おそらく近しいボリュームで夜に騒いでいることは想像できる。

 

「……ララク、言っておくけど、私は踊りなんてできないからね」

 

 ゼマはモンスターの演奏という中々見れない状況に圧倒されていた。音が波動となり、体の表面を直接叩いてくる。

 

「ええ、任せてください。っと言っても、見様見真似ですけど」

 

 ララクはロバウトたちの激しい演奏を見つめながら、一歩前に出た。彼の目は興味と挑戦心に輝いている。

 

「きっとノッてきます。そういう生き物、だと思いますから」

 

 彼は軽く笑いながら、足を大きく開いて構えた。その瞬間、体がしなやかに動き出す。

 

 まずは腰を落とし、両手を広げてバランスを取る。そこからリズムに乗るように、ゆったりとした横揺れを始めた。その動作はカポエラ特有のジンガ、流れるようなステップだ。

 

 ロバウトたちは楽器を叩く手を止めないまま、その奇妙な動きに目を丸くした。

 

 ララクはさらに動きを深める。足を後ろに引いてから、鋭く回し蹴りを繰り出し、そのまま柔らかく地面に両手をつけて回転する。流れるような動きで、倒立からの軽いジャンプまで繋げると、体はまるで風に揺れる葉のように滑らかだった。

 

 彼がこのような動きをできるのには、パッシブスキルが影響している。

 

【格闘適性・カポエイラ】

 効果……格闘術・カポエイラを使用する事ができるようになる。それに合わせて、身体能力も向上する。

 

 これはカポエラ娘のシバライアが持つスキル。もともと砂漠の国で使用されていた武術が、スキルとして確立されて、回りまわってララクの元へとやってきたのだ。

 

「どうだ?」

 

 動きを止め、軽く息を整えたララクがロバウトたちを振り返る。

 

 ロバウトたちはしばらく演奏を続けていたが、徐々にリズムが変わり始めた。ララクの動きに影響されたのか、怒りのリズムが次第に軽快で跳ねるような調子に変わりつつあった。

 

 ララクが動きを止めた瞬間、1匹のロバウトが群れの中から飛び出してきた。他のロバウトよりも一回り大きく、筋肉質な体が際立つ。明らかにリーダー格らしいその姿が、ララクの前に立ちはだかった。

 

 リーダー格のロバウトは、しっぽを勢いよく振り、胸を張ってララクを睨みつける。そして、地面を力強く踏み鳴らした後、誇らしげに「フフフィ──ンッ!」といななきを上げた。

 

 その声は周囲に響き渡り、他のロバウトたちがそれに応えるように激しく音を鳴らす。

 

 ララクはその姿を冷静に見つめる。これがララクが待ち望んだ状況だった。

 

「さぁ、ダンスと行こう」と口元に微笑みを浮かべる。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。