超次元ゲイムネプテューヌ~全てを背負う少年~   作:変態仮面

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第6話

アイエフとの初修行から3週間が経過した。現在の俺はというと.....

 

 

「きゅうひゃく.....きゅうじゅう......きゅうひゃく.....きゅうじゅういち.....」

 

 

絶賛筋トレ中である。あれから3週間、俺は今だにアイエフに負けっぱなしである、しかし最初の頃に比べれば全然打ち合えるようになったしまれにアイエフから一本をとることができるようになった....まぁそんなのはホントに稀で20本やって一回くらいたまに取れるかってくらいだが.....

 

今の俺たちの基本的な訓練はこうだ....

 

朝9時にバーチャフォレスト集合、そこから準備運動の後約2時間模擬戦

 

模擬戦後は昼食をネプギア、コンパを交えて食べて三人はシェア回復のためにギルドのクエストをこなしにいき、俺はその間にアイエフに負けた分の筋トレ消化&自主トレ

 

三人が帰ってきたら最後にアイエフと何本が模擬戦をして終了(ここでの負けは筋トレなし)

 

こんな流れである、大体2.3日に一回くらいはネプギアとコンパも様子をみにきてくれて訓練を手伝ってくれてる。

 

ネプギアは訓練の相手を、コンパは手当てなんかをしてくれるのとても有難い。

 

「きゅうひゃく....きゅうじゅう.....きゅう....せ....ん....か.....いっ......ふっ〜!!!」

 

アイエフとの模擬戦で負けた分の筋トレノルマを消化した俺はそのまま仰向けになって大きく深呼吸を繰り返す。

 

因みに今回は27戦25敗である、というわけで腕立て1000回をこなしたわけだ。

元々体力や力には自信があったがそれでもやはりこれだけやるのはキツイ.....まぁ最初の頃はアッサリ負けまくっていたのでとんでもない回数の筋トレをしてたから今の方が随分マシではあるが....最初なんて思いっきり夜遅くまで筋トレしてたもんな......

 

俺がそんな風にちょっと感慨にひたっていると近くの草むらからなにやらガサゴソと音が聞こえてきた。

 

「ん?」

 

俺が物音に気づいて起き上がり草むらをみていると.....

 

「ヌラー」

 

そこにいたのはスライヌだった、俺が最初にこの世界にきた時に初めて見たモンスターである、しかも.....

 

 

「ヌラっ!」

 

「ヌララー」

 

「ヌーラー」

 

後ろから次々スライヌが出てくる、見た感じでは30匹くらいいそうだ。

 

「おいおい、この辺りにはモンスターは出現しないんじゃなかったのか?」

 

この辺りはバーチャフォレストの区域ではあるがプラネテューヌにかなり近いということでモンスターは出現しないとアイエフたちは言っていた、偶々ここまで流れ着いてしまったということだろうか....まぁなんにしても.....

 

「このまま黙って見過ごすってわけにはいかねぇなぁ」

 

俺は双剣を構える、このまま俺がここを離れたらこいつらは多分プラネテューヌかもしくはこの辺りの村にいってしまうだろう。

 

そうなる前に俺がここでこいつらを倒す!?

 

「いくぞ!?」

 

スライヌに向けて突進していく、先ずは最初の一匹目!!

 

「うらぁ!?」

 

俺は右の剣をスライヌ目掛けて叩きつける。

 

「ヌラッ!?」

 

スライヌは吹きとんだが直ぐに大勢を立て直してこっちに突進してくる。

 

「っと!?」

 

一匹、また一匹と次々に俺目掛けてスライヌたちは突進をしかけてくる、が...全部攻撃が遅いので簡単に避けられる。

 

そして避ける度にスライヌに攻撃を当ててはいるのだがいかんせん俺のレベルが低いのか武器がただの練習用の模造品だからなのかスライヌは吹き飛ぶだけで中々倒せない。

 

なんとも程度の低いバトルな気はするがとにかく俺はとにかくひたすらによけては攻撃を繰り返した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「これで....トドメだ!?」

 

俺が最後のスライヌに剣を叩きつける、それによって吹き飛んだスライヌは消滅していった。

 

「ふぅ....ふぃ.....」

 

全部のスライヌを倒した俺は緊張が解けてそのまま寝転がった。

 

ダメージ自体はそんなに対したものはない、タックルを喰らったり避ける時に転がりよけていたりして出来た青タンや擦り傷が少しあるだけだ。

 

「海斗っ!?」

 

俺が寝転がって一息ついていると突然俺の名前を叫ぶ声が聞こえた。

何事かと思い身体を起こして見渡すとそこにはとても慌てた様子でこちらに走って来るアイエフ、ネプギア、コンパの姿があった。

 

「海斗さんっ!?大丈夫ですか?!」

 

俺の所に着くなり三人は俺の身体を隈なく調べるかのように見て、触ってきた。

 

「お、落ち着けって....俺は大丈夫だから、ってかなんで三人ともそんなに慌ててんだよ?」

 

「慌てるに決まってるです!?」

 

俺の疑問にコンパが思いっきり大声で言ってきた。

 

「ほんとよ....クエストをこなし終えた時にイストワール様から連絡があってあんたとの訓練場所の近くの村の人がモンスターを見たって言うから急いでこっちまできて....それで見てみたら....あんたが倒れてて......」

 

「あぁ〜そりゃなんか.....すまん.....」

 

確かにそんな心境で俺が倒れてる所(実際はたんに寝転がってただけだが)をみたらそりゃ心配にもなるか....

 

「でも海斗さん、所々怪我してるじゃないですか?!」

 

俺のちらほらある傷にネプギアはいち早く気づいたようで突っ込まれてしまった。

 

「まぁ、流石にスライヌとはいえ30匹くらい相手にしてたからな」

 

俺の言葉に三人が驚きの顔をみせた....あれ?俺なんか変なことでもいったか?

 

「あ、あんた30匹も一度に相手にしてたの?」

 

「ああ、そうだけど?」

 

「すごいじゃないですか!?」

 

 

ぬお!?いきなりネプギアが声をあげて顔をズイっと近づけてきた。

 

「スライヌとはいえ30匹も相手になんて普通できませんよ」

 

「そ、そなの?」

 

俺は顔を横にして視線の先にいるアイエフに質問すると

 

「まぁそうね...少なくともついこの間戦いを始めた人間が倒せる数じゃないわ」

 

おお!?実は俺ってば結構な成長をしてらみたいだ、地味に嬉しいぞ。

 

「前から思ってたことだけど....あんたって目が良いみたいね」

 

「え?そうか?」

 

「そうよ、私と模擬戦し始めた時も結構すぐに私の攻撃を防ぎだすようになったし、今回も攻撃をよけまくったからそんな程度の怪我ですんだんでしょ」

 

成る程、そう言われるとなんだが自分の目が良いような気がしてきた....

 

 

「まぁでも怪我はしてるんだから....コンパ、手当てお願い」

 

「はいです!?」

 

アイエフに言われて傷の手当てを始めてくれるコンパ。

 

「ありがとなコンパ」

 

「いえいえ、気にしないでくださいです」

 

その後、コンパに傷の手当てを一通りしてもらったあとプラネテューヌに戻ることにした。

 

そしてその帰りの道中でアイエフがこんなことを言ってきた。

 

「海斗、次のクエストからはあんたも私たちと一緒にやっていきましょうか?」

 

「俺も参加して良いのか?」

 

「ええ、どの道そろそろ私たちと一緒にクエストに参加してもらっても良いかなって思ってたし、今回のことがちょうど良い機会になったってことで....ネプギアとコンパもそれで良いわよね?」

 

「あ、はい!?私は全然問題ないです」

 

「海斗さんと一緒にお仕事ができて嬉しいです」

 

ネプギアとコンパからも了承を貰い次からは俺も参加することになった。

 

 

 

 

「あ!でも俺ちゃんとした武器持ってねぇ....」

 

「その辺は大丈夫よ、今あんたの使ってる双剣と同じ型のやつをちゃんと用意しといてあげるから」

 

「おお!まじか、なんかなにからなにまで色々用意してもらって悪いな...」

 

「いいわよ、別に気にしなくても...でも、あんたもこれからはクエストをこなして報酬ももらえるんだからそのうちなんかの形で私たちに恩返ししてよね」

 

「おう!?」

 

アイエフの言葉に俺は答えて俺は近いうちに必ずみんなにちゃんとした恩返しをしようと決めたのだった。


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