剣も良いし、盾も良い。…迷った時は両方とどっかの貿易商も言ってたしなぁ。
いつもの時間になっても起きてこないアミッドの様子を見に来た団員が仲睦まじく抱き合って眠っているアミッドとアクスを見たことによって魂が天に帰りかけるという些細な事故が起きたものの、何事もなかったかのように1日が始まった。
本来は治療院での接客や【ディアンケヒト・ファミリア】の預かりとなったユーノについてのあれこれを行うべきなのだろうが、昨日の今日ということでアクスとユーノはアミッドや他の団員たちに連れられてダイダロス通りへ来ていた。
臨時治療院を開設して忙しなく働くアミッドたちの傍ら、アクスはダイダロス通りにある孤児院の子供たちと一緒に『えっほ、えっほ』と聞こえてきそうなほど連携の取れた動きで廃材を運んでは某酒場の店員を始めとした大人たちをほっこりさせ、復興作業をサボっていた
「お姉ちゃん、なーに?」
「団長と呼びなさい。フィン様から本当にアクスがユニコーンを従えているのか気になっているらしいので、私と一緒に向かいます」
ユニコーン1匹に神経質になり過ぎではないかと思ったが、ダイダロス通りの騒ぎの発端はモンスターということでむしろ楽観視しているのはこちら側だ。少々不満を覚えながらもアミッドと集合場所に向かうと、そこにはヘルメスとは別ベクトルで胡散臭そうな神がギルド職員や【ガネーシャ・ファミリア】に連行されていた。
「おぉ、
イケロス。かの男神のファミリアは、【ディアンケヒト・ファミリア】のブラックリストに載っていたりする。
その理由はダンジョン内で往診中のアクスを襲撃という頭のネジが数本足りないような暴挙。加えて【ディアンケヒト・ファミリア】に謝罪に赴くような殊勝な真似もせず、逆に酒場でアクスを襲撃した話を武勇伝のように語っていたらしい。
まさしく『馬鹿に付ける薬はない』という行いの数々だが、そこでいちいち目くじらを立てるほど【ディアンケヒト・ファミリア】は暇でない。粛々とブラックリストに入れていたのだが、数日経ったある日に元の顔すら分からないほど叩きのめされたらしい【イケロス・ファミリア】在籍の冒険者が炭化した遺体の状態で見つかったのは……おそらく偶然ではないだろう。
「それは当人が死亡したことに加え、既に【イケロス・ファミリア】の方々とのお取引を中止にしたことで決着はついております」
そのことを思い出したアミッドは薄ら笑いを浮かべながら弁解するイケロスに対して毅然とした表情と言葉で無理矢理会話を終わらせようとするが、イケロスは『おぉ、こえ~』とあまり堪えていない様子で何かを手渡そうとしてくる。
ただ、かのファミリアは何をしていたかについて自白込みで理解していたリヴェリアはその何かをアクスの手に渡る前に引っ掴む。よくよく見聞するとそれは
「神イケロス。これを渡そうとした意図は何だ。これはディックス・ペルディクスの物だろう」
「あぁ、ディックスの予備をちょっと拝借したんだ。もう奴はおっ死んじまったしな、ファミリアの責任は団長にもあるっつーことで
それっぽいことを言ってはいるものの、【イケロス・ファミリア】は
「あぁ、存分に調べてくれや。……あぁ、そうだ。ついでに言っておくが、
「えにゅお? たなとす?」
「知らねぇなら良いや。あっちはかなりご立腹みたいだけどな」
そう言い残してイケロスは連行されていった。
なにやら意味深な発言のせいですっかり変な空気となってしまったが、今は1分1秒がもったいないという状況と言うことでフィンの案内によってアクスたちは廃墟の中へと入っていく。
「お、やっと来たんか」
「すまないね、ロキ。神イケロスの引き渡しに出くわしたんだ」
「あの男神……、アクスに"エニュオとタナトスに気を付けろ"と言っていた」
「……やっぱ数発殴っとくべきやったな」
最後の最後に放り投げられた爆弾によって煮え湯を飲まされた気分にさせられたロキだが、いずれ来る七面倒くさいことよりも
「あ、アクスはそのユニコーンに跨ったままな。んで、そっちのユニコーンはそのまま座ってもええわ……っておぉ、言うこと聞いてくれた」
アクスたちだけに別の指示を出すが、ユーノはきちんとそれを聞き入れて地面に胴体を着ける。その光景に謎の感動を覚えたロキが『うち、テイマーの素質あるんちゃう?』と見当違いのことを言うが、いつもの冗談と解釈した全員に無視される。
こうして、オラリオ中──もしかすると世界初のモンスターを交えた話し合いが始まろうと……。
「それでは、【ディアンケヒト・ファミリア】の面接を始めさせていただきます」
「……アミッド?」
「はい、本日の面接官を務めさせていただきますアミッド・テアサナーレです」
トンチキなことを始めた。
彼女曰く、未だユーノは【ディアンケヒト・ファミリア】の預かりとなっただけで『団員にはなっていない』という認識らしい。そのためにモンスターであることはひとまず脇に置いておき、一旦人間対応──つまりは団員になるための面接をするのが筋だろうと言い始めた。
「いや、それは人間の……。いや、団員として迎え入れるためには正しい……のかな?」
「フィン、落ち着け。人間ならば至極正しい。ただ、それは人間の話だ」
「ユニコーンじゃからなぁ」
「あかん。アクスもやけど、アミッドたんも天然なのを忘れとったわ」
モンスター相手に面談という常軌を逸した展開にフィンたちがそれぞれの顔を見ながら困惑するが、アクスもアクスで困惑していた。しきりに『話が違う』や『今更……』という言葉をユーノに投げかけているため、何か不都合が起こったのかとアミッドが詳しい事情を聞くと──。
「この子、地上で暮らすのは諦めて群れに帰るみたいです」
唐突に梯子が外された。
***
「なるほど、概ね分かりました。今回はうちの主神がとんだご迷惑をおかけしました。ファミリアの代表として謝罪いたします」
「いや、明らかにそっちの仕事量のことだと思うよ」
アクス越しに諸々の理由について説明が終わると、アミッドはユーノに向かって深々と頭を下げる。というのも、いきなりユーノが梯子を外した原因として『【ディアンケヒト・ファミリア】の仕事ぶりについていけるか不安になった』という1点にあった。
ディアンケヒトの指示の下でひたすら水を浄化する作業まではまだ良かった。フェルズ経由で地上で暮らすためには何かしらの就労で日頃の糧を得なければならないという知識は得ていたため、労働の所感としては悪くない者だった。
しかし、【ディアンケヒト・ファミリア】という群れは想像以上に労働が過酷であったと知るのは『治療院』と呼ばれる彼らの拠点へ連れて行かれ、綺麗な空の下というダンジョンには無い贅沢を味わいながらまどろんでいた頃であった。
基本的には休むときはしっかり休むのが
まさに神々で言うところのブラック企業さながらの働き方。そんな光景はダンジョンで暮らしていたユーノには刺激が強かったらしい。新人社会人がよく陥りがちな『自分はここでやっていけるのだろうか』という悩みに直面してしまったようだ。
「ぶっ、ぶははは! も、モンスターにお断りされるってどんな仕事量やねん! ……いや、笑いごとやないけどな」
「すみません。何分、お客様や患者の方々が大勢いらっしゃるので」
「冒険者よりも
ユーノが
先ほどの反応だけでも十分な証拠となるのだが、ユーノは普通のモンスターにしては色々考えて判断しているということが先の問答で分かっている。そこまで分かりやすいヒントが分かっていながら答えにたどり着けないフィンではない。
他にも気付いた点は多々あるものの、これ以上は小言に近い物言いになってしまうし、『他所のファミリアの子供に目を掛け過ぎでは?』と言いたげなアミッドやシャクティの視線が怖い。なにより
「君がどういった経緯で群れから出てきたのか知らないけど、僕たち冒険者にとってモンスターは討伐対象だ。無論、今も地上に潜伏しているであろう君の仲間たちも例外ではない。だから、君が帰るというのなら……もう分かっているだろう?」
「"はい、それは覚悟の上です。ですが、私はアクス君やそちらのお嬢さんの願いは理解しているつもりです。つきましては、私自身はあなたたちに攻撃はしません。後で信頼できる方にこの角を切り落としていただいても構いません。そして、群れもダンジョンに帰れれば無用な攻撃はしないはずです。寛大な対応をお願いいたします"……と言っています」
それは全面降伏と言っても差支えがない言葉だった。それも武器であり、希少価値の塊である角を担保に入れるという覚悟にフィンは
すると、今度はアクスがゆっくりと手を上げた。
「アクス、なんだい?」
「武装したモンスターも人類の枠に入れて良いのではないでしょうか」
「なにを言っているの? アクス」
いきなりトチ狂ったような発言をするアクスに、当然ながら反発の声が強い。
だが、考えても見て欲しい。オラリオを地獄に変えようと画策し、襲い掛かってくる
それらと比べてユーノは話し合いに応じてくれた。それだけで真に人間たらしめる『コミュニケーション能力』を有するまともな部類に入るのではなかろうか。
オラリオで生まれてオラリオで育ったパルゥムがここまで育つのにかかった年数で体験したあれこれがたっぷり籠った説明に、全員はぐぅの音も出なかった。
「あかん、これは反論出来ひん。特にアレスのアホは特に擁護出来ひんわ」
「たしかに
「あぁ、同意は出来る。出来るが……」
「残念だけどアクス、それは出来ない相談だ」
たしかにぐぅの音もでない正論ではあったが、それでも彼らの考えは変わらない。
【ロキ・ファミリア】にとって三首領──特に団長であるフィンはまさしく
そんな彼が
ただ、承服しかねるのはアクスにとっても同じこと。彼は無策ながらも次の1手をフィンに投げかけた。
「なぜですか。たしかアルゴノウトの時代はハーフは迫害対象になっていましたが、今はそうではありませんよね? それと同じような物ではないのですか?」
アクスは冒険譚やおとぎ話といったものに疎いが、どこかの
その頃のハーフへの差別は酷いもので、迫害を恐れたヒューマンの父とエルフの母の手でフィーネは家の中にずっと隠されていたらしい。
かと言って父母から虐待されていたわけではない。どんな書かれ方をしていたかまでは記憶にないが、それでも沢山の愛情をもらっていたことが伺える文面だったことはアクスの頭に朧気ながら残っている。
そこからは……
今では美談のように語られる話だが、当時のハーフを取り巻く環境はかなり劣悪だったことが伺える。
ならば、今回も
「たしかに昔はそうだったという記述もあるし、今じゃ半端物と蔑む人も居るけど概ねはハーフの取り巻く環境は良くなりつつある。"それでも"駄目だ」
フィンの意思は固い。モンスターは人類にとって『毒』にしかなり得ないというのが彼の考えだ。仮にその考えを変えてしまえば、先にも言った通りフィンは『ただの
そしてなにより、村の生意気な少年からフィン・ディムナへと名前を変えたあの日の決意。父と母を通してみた『光』から目を背けることは、今のフィンに出来るはずがなかった。
ただ、それでもユーノは自らの危険を顧みずに出てきて武器すらも放棄するという『勇気』を出した。さらには勝算がなくとも大人に食って掛かる過去の自分のような着々と光量を増していく『
そんな彼らの行動に免じて多少の温情を与えても良かったが、こちらから折れるのは都市最大派閥としてのプライドを考えればいただけない。
ゆえにフィンは折衷案として
「アクス、ユーノ。僕と"戦って欲しい"」
「意味が分かりません」
唐突な願いに三首領以外の存在の口が半開きとなる。その後、たっぷり3分辺ぐらい経過したあたりでようやくアミッドがどういうことかを問うと、今度はリヴェリアとガレスが再びフィンの願いを聞き届けるように頼んできた。
「既にユーノはアクスと共に治療活動や復興活動に協力してもらっているのは我々も知っている……が、ここでもう一押し。具体的には"人目がつかない場所であればモンスターを見逃す"という許可をフィンが出せば、我々もそれに従うと言ってるんだ」
「そうじゃな。どうせ、儂らのうちの誰かが遭遇するじゃろう。ダイダロス通りは入り組んでおるし、"誤って道を1本間違える"こともあり得る話じゃろう」
何とも汚い大人たちの談合。ただ、それでも『戦う』のは違うのではなかろうか。
そんなアクスの思いが透けて見えたのか、フィンは少しだけ表情に影を落としながら口を開く。
「今回の件以外にも、僕たちは色々厄介事が積み重なっていてね。正直、眠る時間も取れそうに……。アミッド、アクスも。その鎖と瓶は仕舞っておいてくれるかな?」
どこからともなくアダマンタイト製の鎖と怪しげな薬品が入った瓶を取り出す姉弟にため息をつきつつ、フィンは自身のスキルの影響で睡眠をとらなくてもある程度は耐えられるという事実を話す。
だが、いくらレベルやスキルの効果と言っても身体に悪いことには変わりない。再び鎖を取り出そうとするアミッドに、今度はロキが『フィンが色々決めんと、うちらがよう動かんのや。今は堪忍して』と頼み込む。
「はぁ……。とりあえずは分かりましたが、それとアクスとの戦闘は関係ないのでは?」
「うん、直接的にはね。ただ、将来が楽しみな同族からかなり有望視している同族に変わったアクスと戦ったら、テンションが上がってスキルの効果も相まって何日かの徹夜も乗り切れるかなって。さっきのは、この戦いの対価ってことにしてもらえるとありがたいなって」
「うちにもアクスを使って似たようなことしてる人は居ますが……。流石に戦って眠気を抑えるのはいささか乱暴すぎるのでは?」
戦うことが今後迎える徹夜仕事に対する特効薬となるのは、
「ユニコーンに乗ったパルゥムなんて、僕の頭をおかしくする気かい? これでも十分我慢してたけど、本当のところはアミッドを差し置いてアクスとユーノを【ロキ・ファミリア】に勧誘しようとしてたんだよ!?」
「あの、聞き捨てならないことが聞こえましたが?」
小声で叫ぶという妙技を展開したフィンに向かってアミッドが冷たいどころか極寒の眼差しを向けるが、すっかり強火で熱されたフィンにはそんな冷気は一切効かない。
いかにパルゥムにとって騎兵は特別な物なのか。さらに乗騎がユニコーンであることの希少性を矢継ぎ早に説くフィンの姿にアミッドは宇宙を読み説いた猫のような表情を浮かべ、ガレスが『あやつ、フィアナ騎士団の話になると早口になるのぉ』と呆れ、そんな彼をリヴェリアは『止めないか、フィンだって必死なんだ』と微妙にフォロー出来ていない言葉で注意する。
なお、その横では早くも話に飽きてきたロキがユーノを窓際に誘い、『なー、あのごっつ遊んでそうな女の子って経験あるん?』や『はぁー、あんな清楚なのに遊んどるんやなぁ』と割とセクハラ染みたことにユーノとその通訳係であるアクスを使っていたのは秘密である。
***
結局、フィンの猛攻に珍しく押し切られたアミッドが仕方なしに了承し、途中から全く話を聞いていなかったアクスの二つ返事で戦うこととになった。自分のことながらまるで他人事のように振舞っているアクスだが、子供にとって長すぎる話というものは早々に飽きるもの。つまりは『仕方ないだろ、子供なんだから!』というやつである。
そんなこんなで話が決まった後、全員はこの場をラウルたちに任せて一旦【ヘファイストス・ファミリア】のホームへと向かう。なんでもあの魔剣の威力が常軌を逸していたため、もしかすると【ヘファイストス・ファミリア】の団長である椿が関与しているではと疑ったみたいだが、どうやら武器に関しては当たったらしい。
ただ、関与していたのは魔剣を作ったことのみ。それに作った相手というのがあの黒いミノタウロスではなく、【ガネーシャ・ファミリア】所属のハシャーナということで、関係性がぷっつりと途切れてしまった。
これ以上捜査できないのは口惜しいものの、フィンたちの用件はこれだけではない。
「なに!? ユニコーンの角をきれるのか!」
「当人……当モンスター? ともかく、自ら危険性が無いとアピールしたいそうだけど……何をしてるのかな?」
「知れたこと。ユニコーンの角なんてレア素材を切れる機会なぞ滅多にないゆえ、手前の最高の武器でこう……すぱっとな」
まさに『目の色が変わる』とはこのことだろう。目を輝かせながら獲物を吟味する椿であったが、そこにヘファイストスが姿を現した。
彼女はユーノの角を折ろうと躍起になる椿を一旦止めると、フィンから事情を聞いた彼女は何かしら考え込むとアクスとフィンの戦いの見物を願い出た。
「大所帯になる予感がするなぁ」
「うちが打った武器とゴブニュが打った武器だからね。気になるのは仕方ないわよ」
「あー、そっちか」
奇しくもそれぞれの鍛冶神が手掛けた武器。それらがぶつかり合うことなど滅多にお目にかかれるものではない。鍛冶神らしい言い分に納得したロキであったが、ふとオラリオの中では
騎兵と言えば平原。平原と言えばオラリオの外に出ないと何ともならない。
そして、外に出るためにはギルドへ申請しなければならないし、神2柱と第1級冒険者たちとオラリオで有名な
「あら、何かお困り?」
「そうなんや、オラリオの中は狭すぎてなぁ……。なーんで、色ボケ女神が居るねん」
「バベルに居るのに飽きてきちゃったから降りてきたの。オッタルが外に出るのはダメって言うから彷徨っていたらちょうど……ね」
唐突にかけて来た声に答えたは良いが、ロキが声の下方向を見ると……オッタルを引き連れたフレイヤが立っていた。
彼女はニコニコと笑いながらあっけらかんと告げる。横に居るオッタルは何も言わないが、気を抜けば盛大なため息をつきそうな感覚にロキは『いつもの
「自分らには関係ない話や。さっさとどっか行き」
「釣れないことを言うわね。ほら、これ」
そう言ってフレイヤが取り出したのは数枚の紙。そこにはフィンとアクスを一時的に市壁の外に出ることを許可する旨が書かれていた。
準備が良すぎる──というか、まるでこちらの困っていることを見越したような助け船にロキが胡散臭げな視線でフレイヤを見ると、彼女は『ヘディンたちが頑張ってくれたの』と笑う。
「あぁ、脅したんか」
「いいえ、交渉したのよ?」
おそらく読み仮名は『
どうやってこちらの位置や欲しい物を寸分違わずに予想できたかについても、オラリオには【フレイヤ・ファミリア】ではなくともフレイヤの信奉者も居るためにそのネットワークを使えば予想は容易い。
「ところで、欲しくないの?」
「アホ、そんなん裏があるって言っとるようなもんやろ」
正直言えばかなり欲しい。ロキにとってアクスは眷属という括りの外に居ながらも成長具合を楽しみにしている子供の1人である。そんな子供が自身の自慢の
しかし、フレイヤに借りを作るのだけは嫌だった彼女が難色を示していると、先ほどの『裏がある』という言葉にフレイヤは不思議そうな表情を浮かべる。
「裏って……私、別にロキに何かしてもらおうとは思ってないけど?」
「はぁ? じゃあ、なんでこんなもん渡して来てん」
「え、アクスと
まるで話が噛み合っていないような空気が両者の間を吹き抜ける。
まさか、本当に暇つぶしのためにこんなお膳立てをしたのだろうか。そんな疑問をロキが思い浮かべていると、その表情から心底怪しまれていることを察したフレイヤがため息をつく。
「以前も言ったと思うけど、アクスは外から見ていた方が楽しめるの。以前は神の鏡で楽しませてもらったけど、やっぱり実際に見物するのが1番よね」
「あー……、マジで見物したいだけか」
「初めからそう言ってるじゃない」
そうして数十分後。市壁の上からはロキたちや彼女たちの護衛として第1級冒険者が数人。市壁からかなり離れた平原でLV.6冒険者1人とそろそろLV.3になるであろう
彼らが激突するまで──あと少し。
フィンとの戦闘シーンを書いてたら、頭にふっとアクスがアミッドとキズナヘンゲして女の子になる毒電波を受信しました。おそらく、連日の疲労と影分身して水手裏剣ブッパするあのカエルがメガシンカする情報のせい。
アクス
ポテポテとお手伝いに邁進するお子ちゃま。基本的に小難しい話は右から左で『よく分かんないけど、なんか分かった』と承諾してしまう困ったちゃん。
アミッド、魅了でも洗脳でも良いから手綱を握って欲しい。
ベート
50ヴァリスという下手をすると某油を注がれた者よりも格安で売られた可哀想な狼。
なお、最新刊にてお小遣い間隔でとんでもないことをやらせようとするヘイズを確認。『師匠の背中見て育ったんやな』と謎の感動を覚えたのは内緒。
ディックスの予備。
『ヒヒヒ、これで良かったんだよなぁ。エニュオ』
ユーノ
ディアンケヒト・ファミリアの仕事量を見て早々にホームシック。彼は社畜の魔の手から逃げおおせるのか。こうご期待。
アミッド
天然ぶりを発揮する聖女。ポンコツになり過ぎと思ったが、ソードオラトリア最新刊で自分の認識は間違ってなかったと実感。
そうだよね、聖女様はウブいもんね! よし、無自覚おねショタが捗るで!
フィン
見事にこんがり焼かれた中年。おそらく原稿用紙10枚では利かないぐらいのフィアナ愛をぶつけたのだろう。
余談
アスフィを労わって甘やかしてヨシヨシしたい。…おめぇーの出番だぞ、アクス!