Under Archive   作:sky0

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突如ヘルメット団の襲撃を受けた対策委員会。
しかも敵の人数はこちらの約4倍であった。サンズは受けた恩を返すためにピンチに陥った対策委員会を助けることにした。果たして"最弱"のモンスターサンズの力はキヴォトスにどれほど通用するのか.......


#2 ヘルメット団VS対策委員会&サンズ 

「あいつら....!また性懲りもなく....」

 

シロコの声音には怒りが含まれていた。

 

「まぁ何度攻めてこようがまた返り討ちにするだけね」

 

セリカが自信ありげに言う。

 

「でも..セリカちゃん、それが今回は敵の数が非常に多くて...。少なく見積もっても前回、先生の指揮で戦ったときの2倍ほどの数が居るんです.....」

 

「に、2倍ですか....」

 

ノノミが動揺したように声を出す。

 

「ん、何人で来ようが関係ない。こっちには物資も潤沢にあるし、先生の指揮もある。負けるわけない」

 

シロコは戦力差をものともしていないようだ。

 

「先生はこの戦いどう思いますか?」

 

アヤネは先生に尋ねる。

 

"うーん、皆の実力とこの物資があれば勝てるとは思うけど"

 

"けど、苦戦はするだろうね。物資もみんなもかなり消耗することになると思う"

 

"あまり攻めすぎないで、防衛に徹して相手が退却するまで耐えたほうがいいと思う"

 

「そうですね、私も先生と同じ意見です」

 

アヤネが先生に同意する。

 

「なぁちょっといいか」

 

今まで先生たちの話を聞いていたサンズが口を開く。

 

「オイラもアンタたちと一緒に戦ってもいいか?」

 

サンズが皆に尋ねる。

 

「どちら様で...?」

 

アヤネがサンズに聞き返した。

 

「オイラはスケルトンのサンズだ、理由あってここで世話になることになった。よろしくな」

 

「悪いけど詳しい自己紹介は後にしてもらうぜ」

 

「よろしくお願いします?」

 

アヤネは疑問を抱きつつも挨拶し返した。

 

「サンズは戦えるの?」

 

シロコがサンズに聞く。

 

「へへ、オイラは0勝1敗で一回しか負けたことがないんだぜ」

 

「それって別に全然強くないじゃない!」

 

セリカがツッコむ。

 

"私はサンズが戦うのはやめたほうがいいと思う"

 

先生はサンズを止めた。

 

"この世界の住人は外の世界の人と違って体が丈夫なんだ。だから生徒同士の戦闘は銃を使うのが基本になっているんだ"

 

"この世界の人達は銃で撃たれてもちょっとしたダメージですむけど、外の世界の人たちには致命傷になってしまう"

 

"それでもサンズは一緒に戦うのかい?"

 

サンズは答えた。

 

「オイラはサボり癖がひどくてさ、昔よく弟にくされスケルトンなんて言われたもんさ」

 

「だけどな、助けてもらった恩を忘れて後ろで隠れるほどオイラの骨は腐ってないぜ」

 

「それに....」と、サンズは言葉を続ける。

 

「オイラは魔法が使えるんだ」

 

"ま、魔法だって!?"

 

先生はサンズを疑いの目で見つめる。

 

「へへ、信じてないな。それなら今から見してやるよ」

 

その瞬間、サンズは姿を消した。

 

"えっ!"

 

「サンズが消えちゃった..!」

 

シロコが驚く。

 

「うへぇ〜本当に消えちゃったね。」

 

突然先生の肩に手が置かれた。

 

「へへ、オイラはここだぜ。」

 

サンズはいつの間にか先生の後ろに移動していた。

 

"うわぁ!!"

 

"いつの間に!?"

 

先生は驚いて腰を抜かしてしまった。

 

「驚いたか、これがオイラの魔法。ショートカットだ」

 

「時間がないから説明は省くが他にもいろんな魔法が使えるぜ」

 

「これでならオイラも戦いで少しは活躍できそうだろ?」

 

「ん、私一人でも十分だけど。サンズが居たら、確かに早く戦いが終わりそう」

 

"そうだね、まだちょっと危ない気もするけど。これなら平気そうだね。"

 

ダダダダダダッと銃声が響き渡る。

 

「はっ、ついに来たわね」

 

「皆さん、準備はいいですか?」

 

アヤネが皆に聞く。

 

「もちろんよ」

 

「おう、オイラはバッチリだぜ。」

 

"うん、私も平気だよ"

 

「はい!私も準備バッチリです」

 

「ん、私も準備万端」

 

「おじさんもバッチグーだよ」

 

先生が皆の方を向いた。

 

"じゃぁ迎え撃とう!"

 

一行は襲来したヘルメット団を迎え撃つために校庭へと向かう。

 

 

 

 

 

 

「ひゃはははは」

 

「いくらあいつらでもこの人数相手じゃ手も足も出ないだろ」

 

カタカタヘルメット団が高校へ向け突撃している。

 

ドガーン

 

彼女らの前に突然轟音が鳴り響く。

 

「ゴホッゴホッ。グレネードか、おい!おまえら怯むな!こっちにはまだ増援が大量にいるんだ!」

 

砂埃をかき分け銀髪の狼が現れる。

 

ドドドドド、と銃撃を行う。

 

「ゔっ」

 

「ぐう」

 

バタバタとヘルメット団が倒れた。

 

「ふう、とりあえず先遣隊は潰せたかな」

 

「先生、次はどうするの?」

 

シロコが先生に尋ねる。

 

"シロコは相手の方に乗り込んで遊撃をお願い。ホシノは前面で盾を構えて皆を守って"

 

「りょーかーい」

 

「ん、わかった」

 

"アヤネはシロコのサポートで、セリカはホシノのすぐ後ろから射撃して向かってくる相手を止めてほしい。ノノミは後ろからミニガンで牽制をお願い"

 

「はい、わかりました」

 

「わかりました☆」

 

「わかったわ」

 

"そしてサンズは...."

 

ダダダダダダ

 

突然横から5人ほどのヘルメット団がこちらへ突撃してきた。

 

"!"

 

"(別働隊か...まずいな正面からも20人ほど来てるってのに)"

 

「あの三人はオイラに任しておけ」

 

"平気かい?"

 

サンズはウィンクで答えた。

 

"じゃぁサンズは別働隊を!私達は本体を迎え撃つよ!"

 

対策委員会とヘルメット団の本隊が衝突し銃弾が飛び交う。

 

(ふう、オレもいっちょ頑張んなきゃな)

 

サンズは別働隊の前へショートカットをした。

 

「なんだ!急にこいつ前に現れたぞ?!」

 

ヘルメット団は動揺している。

 

「よおあんたらの相手はオイラだぜ」

 

サンズは地面に手を置いた。

 

「こいつ一体何を..」

 

次の瞬間ヘルメット団の足元に無数の骨が伸びてきた。

 

「な、なんで骨が!?」

 

「くっそ骨が邪魔で動けない!」

 

ヘルメット団は地面から伸びた無数の骨で動きを制限されてしまった。

 

「まだまだいくぜ」

 

次の瞬間サンズの頭上に龍の頭蓋骨のようなものが出現した。

 

「な、なんだよこれは....」

 

"(これは一体!?)"

 

敵も味方も突然現れた禍々しい物体に目を奪われた。

 

「これがオイラの魔法。ガスターブラスターだぜ」

 

サンズがそう言うとブラスターの口から、ヘルメット団に向けてビームが射出された。

 

ドガーン

 

「ゴホッ、ゴホッ。いたた、こいつなんつうもの持ってやがる...

 

「けど、思ったより痛くないな」

 

ヘルメット団はブラスターで吹き飛ばされ、砂埃だらけになっているが攻撃の派手さに比べダメージはそれほど負っていないようだ。

 

(予想以上にダメージが入らなかったな。)

 

(こいつらの身体が丈夫なのもあるが、オレの力が予想以上に効果を発揮できてないな)

 

サンズは本来、ATK1DEF1の非常に弱いモンスターである。

 

そんな彼がなぜ、決意に目覚めたアンダインすらも殺害するほどの力を持つ人間に対抗できたのか。

 

それは彼が相手の罪をダメージに変換する特殊能力を持っているからである。

 

(そしてオレの特殊能力は特にLOVEやEXPが高い奴)

 

LOVEは暴力レベルでEXPとは他者に痛みを与えた量を数値化したものである。

 

(つまり人をたくさん殺したことのある奴や他人をよく傷つけてる奴に効果を発揮するはずだが....)

 

(やれやれ、銃で武装したチンピラなんてさぞかしLOVEが高いんだろうなと思ったんだけどな)

 

サンズは目の前のヘルメット団たちのLOVEを見たが、皆一様にLVは1ほどしかなく、EXPも少ししか持っていなかった。

 

(そういえば先生が言ってたな、この世界の奴らは身体が丈夫で銃弾程度じゃちょっとのダメージにしかならないって)

 

サンズは先生の言葉を思い出した。この世界じゃもしかしたら銃というのは元の世界のBB弾銃ほどのものでしかないのではないかとサンズは考えた。

 

(外の世界じゃ、銃で武装したチンピラなんて相当な悪党だが。この世界じゃただの悪ガキ程度なのか)

 

サンズはこの世界の常識を認識した。

 

「ははっ、さっきのビームには驚いたが。見かけ倒しだったな」

 

「撃て撃て!」

 

サンズに向けてヘルメット団が一斉に銃を撃ち始めた。

 

「ちっ、少し手荒にいかせてもらうぜ」

 

サンズはヘルメット団の中の一人が持つ突撃銃に対して重力操作を行い、手元に引き寄せた。

 

「あ、アタシの銃が!」

 

取り返そうとしたのも束の間サンズが瞬間移動で彼女に近づいて銃を突きつけていた。

 

バン バン

 

ドサッ

 

彼女は至近距離で発砲を受けて意識を失った。

 

「初めて撃ったにしては結構上手くいったな」

 

すぐに他の四人のヘルメット団は瞬間移動したサンズに銃口を向けた。

 

が、

 

ドゴッ

 

「えっ」

 

「なんで?!」

 

サンズは残りの四人の足元から彼女らの手元に目がけて骨を生成し、彼女らの銃をはたき落とした。

 

そして、動揺したヘルメット団員らに対して瞬間移動をし、距離を詰めてから銃を発砲し、3人気絶させた。

 

「ははっ、隙あり!」

 

残った1人は他の団員が撃たれている隙に銃を掴み直し、サンズに銃口を向けた。

 

「悪いけど、隙はないぜ」

 

サンズは発砲される前に重力操作で地面に叩きつけて動きを封じた。

 

「グッナイだな」

 

バァン

 

そして残りの1人も気絶させた。

 

「さてと、先生たちの方はどうなった」

 

サンズは先生や対策委員会たちの方を見た。

 

"みんなもう向こうの人数は少ししかいないよ!"

 

"あともう少しで終わるよ!"

 

「うへぇ、もうすぐ休めるね〜」

 

前衛で盾を展開していたホシノが答える

 

「もう終わりなの?私はもう少しやりたかったのに」

 

遊撃を行っていたシロコが物足りなそうに言う。

 

「シロコちゃん、戦闘狂みたいな事言うね....」

 

ホシノが戦闘狂じみたこというシロコに対して若干引いた。

 

(向こうも、もう終わりそうだな)

 

サンズは先生たちと合流しようとしたが。敵陣のヘルメット団の中に緑色で細長い物を持っている団員を見つけた。

 

(あれは、もしかして...!)

 

団員が持っていたのロケットランチャーだった。

 

「これさえあればいくらお前らでも一撃だ!」

 

"(あれはロケットランチャー!)"

 

先生も気づいたようだ。

 

"まずい!皆、後方に退避して!!"

 

「ん、私が止める」

 

遊撃で前に来ていたシロコが発射を止めようとする。

 

しかし、もう引き金の指をかけており間に合いそうもない。

 

このままロケットランチャーが発射される。

 

はずだった。

 

「ふぅ、ギリギリセーフってやつだな」

 

「なっ!」

 

サンズは発射する直前に団員の後ろに瞬間移動を行っていた。

 

そして重力操作で団員を押さえつけてから銃で気絶させた。

 

「ファインプレーだね、サンズ。ありかとう」

 

遊撃をシロコがサンズの感謝する。

 

「どーいたしまして、オイラも助けてもらったんだ。これぐらい当然さ」

 

「まぁ、なにはともあれ」

 

「オイラたちの」

 

「私たちの」

 

「「勝利だ」」

 

 

 

 

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