小鳥遊ホシノの同級生で、梔子ユメの妹 作:IMOPOTETO
《お菓子》
「ヒトミ!私のプリン食べたでしょ!」
「なんのことだかわかりませ〜んモグモグ」
「プリン食べながら喋るなあ!だったら私もヒトミがとっておいたケーキ食べますからね!」
「ちょっと、それは戦争よ!あのケーキを手に入れるのにどれだけ苦労したと思ってるの!」
「先にプリン食べたのはヒトミ!」
「名前書いてないホシノが悪い!」
「「ぐぎぎぎぎ‼︎」」
「ホシノちゃんヒトミちゃん!お仕事のお礼にドーナツもらったから一緒に食べよう!」
「「は〜〜〜い!」」
《負けず嫌い》
「す、すごいねヒトミちゃん。こんな遠くから建物の中にいる人たちみんな倒しちゃった」
「ま、私にかかればこんなもんよ」
「……思ったんだけど」
「ん、なに?」
「ホシノちゃんと喧嘩する時こんなふうに遠くから狙えばいいのになんでいつも近づいてるの?あ、喧嘩は良くないけど!」
「…………」
「?ヒトミちゃん」
「意味ないから」
「へ?」
「それじゃあ意味ないの!確かに遠くからバカスカ撃ってれば簡単に勝てるけど、アイツの得意分野でボコボコにしないとなんか悔しいの!」
「ひ、ヒトミちゃん意外と負けず嫌いだったんだ……はじめて知った」
《悪い子たち》
「まったく、どこも不良ばかりで嫌になります……なにやってるんですかヒトミ」
「ん?倒した敵から報酬を受け取ってるの。ほらゲームでよくあるでしょ?敵を倒したらお金が」
「それはただの窃盗です!前から思ってましたけど結構野蛮ですねあなた!」
「なに言ってるのよ。少しでもアビドスの借金減らすために、こうして資金調達してるんじゃない」
「そのやり方だと借金が減る前に別のものが減ってる気がしますが……ユメ先輩から聞きましたけど昔はブラックマーケットにも行ってたらしいですね」
「今も行ってるよ」
「行ってるんですか⁉︎」
「あそこで受ける仕事、結構いい報酬してんのよね。こう見えて私常連だし、待遇もいいのよ」
「あ、あなたねえ‼︎」
「ちなみに金額はこれくらい」
「…………!!?」
「今ちょっと人手がいる仕事があってさ。お姉ちゃんには内緒で、どう?」
「……コホン。ま、まあ話を聞くだけなら大丈夫でしょう」
《水族館》
「見てくださいユメ先輩!クジラですよクジラ!」
「わあ、おおきいねえ!」
「……動物園」
「まだ言ってるですか。いい加減にしてください、ジャンケンで決まったですからしょうがないでしょう」
「ほらヒトミちゃん見て、お魚さんがたくさん泳いでるよ」
「……煮物にしたら美味しそう」
「なんてこと言うんですかあなたは!水族館で言っていい発言じゃありませんよ!」
「魚が泳いでるところなんて、どこが面白いの。ウサギ触りたかった。ライオンのガオーが聞きたかった……」
「すごい、イルカ!イルカが飛んだ!シャチも大きい!アザラシかわいい‼︎」
「変わり身が早すぎませんか」
「でも楽しそうで良かったよ」
《動物園》
「見てみてお姉ちゃん!ライオンだ、かっこいい!」
「近くで見ると迫力がすごいねえ」
「……はあ、そうですね」
「なによホシノ、そんなつまんなそうな顔して。こっちはせっかく楽しんでるのに」
「元気出してホシノちゃん。ほら、ペンギンがいるところならあったよ」
「……私は水族館に行きたかったんです。あの時ジャンケンに負けさえしなかったら、今ごろイルカショーが見れたのに……はあ」
「しけた顔しないでよ。あともう少しで小動物の触れあい広場が始まるんだから、そこで少し癒されなさい」
「動物を触った程度でこの気持ちは晴れませんよ」
「わあ、ウサギかわいい!ふわふわしてる!このハムスター大きい!うへへ」
「いやそれモルモット」
「どうしてだろう、水族館に行ってたらヒトミちゃんも同じ姿をしてそうな気がするのは……」
《アイドル》
「アビドスも私たちだけになっちゃったね」
「いつかこうなることはわかりきっていたことでしょう。それよりもこれからどうするかですよ」
「ふふん!実は一ついい案があるんだよね!」
「……一応聞いておきましょう」
「大丈夫だよホシノちゃん!今回はかなり自信があるから!まず、学校に新入生が入ってこないのは昔みたいに知名度がないから、ならいろんな人にアビドスを知ってもらえるようにすればいいんだよ!」
「まあ、一理ありますね。それで?」
「それで、わたしが考えたのは……ズバリ!ホシノちゃんとヒトミちゃんのアイドル計画!」
「…………はい?」
「ホシノちゃんとヒトミちゃんがユニットを組んで歌ったり踊ったりすれば盛り上がること間違いなしだよ!ね、ヒトミちゃん!」
「ヒトミ?いままでなにを……て、なんですかその格好!」
「……お姉ちゃんの言うことは……絶対」
「あなたシスコンにも程がありますよ!」
「うるさい!アンタもこのキラキラした衣装を着るのよ!」
「こ、こないでください!あ、ちょっと!変なとこ触るな!」
《鳴き声》
「アンタの格好、ほんとにむさ苦しいわね。学校にいる時くらいその防弾服脱いだら?」
「アビドスは今無法地帯なんですよ。ヒトミとユメ先輩が不用心すぎるだけです」
「私は強いからそんなの付けなくても大丈夫なの。お姉ちゃんも私が守れば問題ないし。……まあたしかに、あんたがお姉ちゃんみたいな雰囲気になるところなんて想像できないわね」
「ユメ先輩はものごとの判断が甘いだけです。生徒会長なんだからもっとしっかりしてもらわないと」
「……ほんと可愛げないわね。……そうだ、試しにうへぇ、て言ってみなよ」
「……なんですかその変な鳴き声」
「お姉ちゃんのひぃん、から着想を得たまったりボイス。アビドスの珍獣にしか出せない声よ」
「念のため聞いておきますがその珍獣の名前は」
「学名アビドスイノシシ。名前は小鳥遊ホシノ。突っ込むことしか知らない頭の悪い生物よ」
「とりあえずその頭に一発ぶち込めばいいですか?」
《塗装》
「ヒトミ!あなた私のショットガン勝手に塗装したでしょ!」
「あ、みてくれた?可愛かったでしょう」
「人の武器を勝手に触らないでください!あんな色戦いにくいったらないですよ!」
「いやいや、私も最初はそう思ったんだけどね。お姉ちゃんと一緒にライフルの色少し変えたら意外と気分上がるもんよ。それにアンタの武器は可愛げがないのよ」
「可愛げがないとかそう言う問題じゃなくて、勝手に人の物を塗装するなって言ってるんです!」
「まあまあ、一回それでそこらのチンピラをボコボコにしてみなさい。そうすればわかるから」
「そんなので気持ち変わりするわけないでしょう」
「…………」
「で、どうだった?」
「まあ……悪くはないですね」
「顔に気に入ったって書いてるわよ」
「う、うるさいですよ!」
《噂》
「ねえ、知ってる?アビドスっていう砂だらけの学校には怪獣が出るって話」
「あぁ?なんだそりゃ」
「知り合いから聞いた話なんだけど、時々アビドスには巨大な生き物が暴れてるんじゃないかってくらい大きな音が鳴り響くらしいよ。長い時は一日中」
「くだらねえ。ただの噂だろ」
「それがそうでもないみたい。私気になってアビドスに行ってみたんだけど、まるで戦争でもあったんじゃないかってくらい建物や道が破壊されていたんだ。あれは地震や台風じゃあ説明できない跡だったよ」
「おいおい、それが本当なら……あまり近づきたくねえな」
「だよね。あそこはいい拠点になると思ったんだけど、やめておこうかな」
「こら〜〜〜!2人ともやめなさい‼︎」
「だってホシノが‼︎」
「だってヒトミが‼︎」
「言い訳は聞きません‼︎」
「「うぐぅ……」」
《勉強》
「ええっと……この式はここをこうして」
「珍しく頭使ってるじゃん」
「うるさいですよヒトミ。今あなたに構ってる暇はないんです」
「…………そこの計算間違ってるよ」
「え?」
「だからそこの式はこうすれば簡単よ」
「あ、本当だ。なんでわかるんですか」
「私がただの不登校に見えた?これでも家でちゃんと勉強してます」
「……なんか負けた気分です」
「ホシノちゃん。ヒトミちゃんを見かけ……あれ?」
「ほら、ここの計算が間違ってるのよ。変に難しく考えなくても基礎的なことをやれば解けるんだから」
「ええっと、こうして……解けた!」
「猪頭にしてはやるじゃん」
「一言余計です。ほら次です次」
「……ふふ。邪魔しちゃ悪いかな」
《バスジャック》
「このバスはハイジャックさせてもらった!乗客はただちにこの転入学の書類にサインしなさい!」
「ふ、覆面水着団だ!スクールバスを襲っては生徒に入学を強制する犯罪集団!」
「はいそこ。喋ってる暇があったらこの書類に名前を書きなさい」
「ひ!で、でも私たちにはもう学校が」
「あなたたちの意思は関係ありません。あなたたちはアビドスの生徒になる運命なんです」
「聞き分けのない奴は痛い目を見てもらうから」
「これもアビドスの復興のため。ふたりとも、この調子で頑張ろうね!」
「て、夢を見たんだけど」
「ただの犯罪じゃないですか!どんな夢を見てるんですか!」
「わ、私が親玉みたいな立ち位置にいるのはなんでぇ……」
「いやでも最終手段としては」
「ないです!」
「ないよ⁉︎」
《写真》
「これが小学校の頃の写真で、こっちがヒトミちゃんが中学校に入学した時の写真。かわいいでしょ!」
「へ〜。ヒトミにもこんな頃があったんですね」
「アンタ私をなんだと思ってる?」
「万年不登校」
「よしわかった。その喧嘩買うわ」
「ヒトミちゃん」
「うぐっ……」
「……でも写真見てると、なんというかユメ先輩は変わりませんね。なんか……いろいろと」
「?」
「あぁ……お姉ちゃん本当に小学生かってくらい大きかったから。まあ……いろいろと」
「え、なに?なんのお話?」
「いえ、なんでもありません……ただ先輩には勝てないなって」
「ホシノ。私たちは強く生きましょう」
「なんの話してるの?ねえ〜〜〜!」
《掃除》
「片付けても片づけても砂埃。本当に嫌になるわ」
「文句ばかり言ってないで早くしてください。終わらないじゃないですか」
「終わらないって、こんな砂まみれの学校何回掃除しても終わりが見えないわよ。これだからアビドスは」
「……ヒトミ。半ば強制的だったとはいえあなたも生徒会の1人なんですから、少しは自覚を持ったらどうです」
「はいはい、頭の硬いチピピンクは真面目ですね。優等生ぶっちゃって」
「そんなにアビドスが嫌ならさっさと転校でもすればいいじゃないですか」
「……お姉ちゃんが一緒にするならね」
「身内とはいえ家族を巻き込むのはどうかと思いますけどね」
「身内だからこんな砂まみれの土地さっさと逃げ出したいのよ」
「……」
「……」
「ヒトミ、あなたには少し責任というものを教えなければいけないようですね」
「なに、寂しがり屋。構って欲しいならそう言いなよ」
「2人とも校舎を壊した言い訳は?」
「「コイツが悪いです」」
「2人ともお説教だね」
《プレゼント》
「……どうしたんですかヒトミ。そんなさっきからソワソワして」
「いや。まあ……あれよ」
「?なんですか、気持ち悪い」
「ほらヒトミちゃん。そろそろ渡しなよ」
「も、もうちょっと待って」
「?」
「…………〜〜〜っっっはいこれ!!!」
「急に大きな声出さないでください!びっくりした。……なんですかこれ?て、ヒトミ?」
「あ、どこかいっちゃった……」
「なんなんですかいったい……これは、クジラのぬいぐるみ?」
「そのぬいぐるみね、ヒトミちゃんがホシノちゃんの誕生日プレゼントのために選んだものなんだよ。渡すのがちょっと恥ずかしかったみたいだけど」
「はぁ……それでさっきから落ち着きがなかったんですか。普通に渡せばいいのに」
「た ん じ ょ う び!おめでとう!!」
「わざわざ戻ってきていうなら最初から!て、またどこかいった⁉︎ほんとうに今日は落ち着きがないですね」
「ふふ。ホシノちゃん笑ってるよ」
「……笑ってません」
「笑ってるって」
「笑ってません‼︎」