霊刻の咎(れいこくのとが)   作:くにゅたろ

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あとがき(登場人物より)

あとがき(アリセアより)

 

……ここまで、私たちの旅に付き合ってくれて、ありがとう。

 

正直に言うと、最初の私はただ流されるままだった。

咎を背負わされ、力に振り回されて、自分のことすら信じてなかった。

 

けれど、旅の中で出会った人たちが、そんな私に手を差し伸べてくれた。

“守られる側”なんかじゃなくて、私自身が選ぶこと、願うこと、その意味を教えてくれたんだ。

 

この世界には、まだ多くの理不尽や痛みがある。

でも、どんなに壊れそうになっても、誰かと繋がることを諦めなければ、未来はきっと変えられる。

 

私の旅は、終わった。

でも、次はあなたの旅が始まる番かもしれないね。

 

願わくば、あなたが選んだ道に、光が差しますように。

 

——アリセアより

 

 

---

 

あとがき(リリシアより)

 

この物語を、ここまで読み届けてくださったあなたへ。心から感謝を込めて、少しだけお話をさせてください。

 

わたしたちの旅は、静かに始まりました。

誰かが声を上げたわけでも、大きな正義を振りかざしたわけでもありません。

でも、咎という名の重荷を背負わされたあの子――アリセアが、自分の手で何かを変えようとしたそのとき、世界は、ほんの少しだけ動き始めたのです。

 

彼女は、ずっと自分を信じていませんでした。

誰かのためなら傷ついても構わない、そんなふうに自分をすり減らすことしか知らない子でした。

 

でも、私は見ていました。

咎に呑まれかけてもなお、何かを守ろうとするあの目を。

敵に憐れまれてもなお、誰かの痛みに手を差し伸べるその手を。

 

彼女は、世界を“救った”わけではないのかもしれません。

けれど、“救い続ける希望”を、確かに残してくれました。

 

わたしたち魔女は、長い間、ただ力のために生きてきました。

利用される存在であり、恐れられる存在であり、時に自分たち自身をも恐れていました。

でも、アリセアが教えてくれたのです。

「力は人を壊すけれど、意志は人を繋ぐ」と。

 

この物語の終わりに立った今、私は確かに感じています。

アリセアの歩んだ道が、私たちの中に根を張り、芽を出し、これから先の未来に花を咲かせていくのだと。

 

もしあなたが、この物語のどこかで、あの子の言葉に心を動かされたのなら――

それだけで、彼女の旅には意味があったのだと思います。

 

ありがとう。

わたしたちの旅に、最後まで付き合ってくれて。

 

そしてどうか、あなたの人生にも、“あなたの意思”で選べる道がありますように。

 

またどこかで。

あなたが新たな物語を歩むそのときに、そっと寄り添える風でありますように。

 

――リリシアより

 

 

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あとがき(セラヌスより)

 

ああ? あとがき? ……そういうの、俺は苦手なんだけどな。

 

ま、せっかくだし一言くらいは言っておくか。

 

正義とか理想とか、そういうもんに期待なんてしてなかった。

この世界は、力を持つ奴が支配して、持たない奴はただの駒。

……俺も、ずっとそう思ってたんだ。

 

だけど、アリセアを見てたら、何かが変わった。

あの子は、力なんかじゃなく、“信じること”で道を切り拓いた。

 

……正直、バカだと思った。けど、それでも俺は、そのバカを守りたかった。

だから、少しはマシな未来があるって、今なら思える。

 

読者のお前にも、誰かの痛みを見逃さないような“選択”をしてほしい。

 

じゃあな。また、どこかで。

 

——セラヌス

 

 

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あとがき(コンヴァリアより)

 

ふふ、こんな風に言葉を残すのは、少し照れくさいわね。

 

旅の中で、私は何度も“代償”という言葉と向き合ってきた。

何かを救おうとするたびに、何かを失ってきたから。

 

でもね、アリセアと一緒にいた時間は、私にとって赦しでもあったの。

あの子は、失っても、壊れても、それでも歩みを止めなかった。

その背中に、どれだけ救われたか、もう言葉では言い尽くせないわ。

 

読んでくれたあなたへ。

この物語の中に、ひとつでも“赦される想い”があったなら……嬉しいわ。

 

誰かの咎を、抱きしめられる人でありますように。

 

——コンヴァリアより

 

 

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あとがき(フローリアより)

 

静かに読んでくださって、ありがとうございます。

 

私は、記憶と祈りを紡ぐ者として、たくさんの過去と対話してきました。

咎とは、願いの成れの果て。人が誰かを救いたいと願った、その重みです。

 

この物語は、ひとつの救済の記録であり、そして未来への預言でもあります。

アリセアが選んだのは、世界の浄化ではなく、“人の選択を信じること”でした。

 

あなたの中にも、きっと静かに燃える願いがあるでしょう。

それを、どうか、大切にしてあげてください。

 

この祈りが、あなたに届きますように。

 

——フローリアより

 

 

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あとがき(アルカディアより)

 

……この物語を「終わった」と思うのは、あなたの自由だわ。

 

でも、忘れないで。

“秩序”も“希望”も、力がなければ守れない。

私はただ、それを証明したかっただけよ。

 

アリセアは、私のやり方を否定した。

それでも彼女の目には、確かな意志が宿っていた。

だからこそ、私は負けを認めたの。

 

でもね、咎がある限り、この世界はまた同じ問いを繰り返す。

その時、あなたはどうする?

 

選択の時は、いつかまた訪れる。

その覚悟だけは、持っておいてほしいわ。

 

——アルカディアより

 

 

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あとがき(アストリスより)

 

……ここまで物語を読み進めてくれたことに、まずは感謝を伝えよう。

「感情的な表現は非効率だ」とか言ってきたけれど、こういう場では、少しだけ私情を許してほしい。

 

咎という現象は、定義するなら“人の願望が過剰に膨れ、制御不能になった魔力の反応”だ。

あるいは、“倫理の欠落した力の模倣”とも言える。

でも、そんな理屈では語れないことが、あの旅には詰まっていた。

 

アリセアは、何度も非合理な選択をした。

敵を見逃し、仲間を信じ、救えないと分かっていても手を伸ばした。

合理性に縛られていた私には、それが何より不可解だった。

 

でも、不可解なものほど、心を動かす。

 

世界は数式で動かない。人の意志と、選択と、時に間違った判断が、未来を織り上げていく。

それを教えてくれたのが、彼女であり、この物語だった。

 

もし、あなたがこの物語の中にひとつでも、“論理では説明できない何か”を感じたなら。

それは、あなたがこの世界をまだ諦めていないという証拠だ。

 

……未来は、きっと、そういう曖昧な希望でできている。

 

以上、私のまとめとする。

読み解いてくれて、ありがとう。

できれば、またどこかで会おう。

 

——アストリスより

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