バカとテストと召喚獣~バカな天才の集まりGクラス~ 作:八月一日
ようやく序章が終わりましたよ。
次回からはしっかり原作沿いに肝試しをやろうと思います。
ーーそれでは、どうぞ!
……強い奴って……
木下優子は頭を抱えていた。
ポニーテールにスラリと伸びた四肢。
胸も自分より大きい、が自己紹介で宣戦布告…
……
だって、と優子は心のなかで言葉を紡ぐ。
…拙者に御座るって…いつの時代よ…!あっでもうちの愚弟も現代の喋りじゃないわね。
後半は全くどうでもいいことを考えていた優子は続く女侍の言葉で引き戻された。
「おらんので御座るか?ん?なんで御座る城地?え?理由?あ、うむ。拙者、こう見えて侍に御座る」
どう見たら違うものにみえるんだよっ⁉、というツッコミをガリ勉集のAクラスが珍しく一丸となってするが東雲妹は気にすることなく続ける。
「で、拙者は強くなりたいで御座る。そして、強くなる為には強い奴をぶっ倒すのが最良、と考えたので御座る」
ただの戦闘マニアじゃねーかっ⁉とまたもやクラスが一丸となって。
「名乗り遅れたが拙者の名前は東雲飛燕!猛者がいれば教えて欲しいで御座る、以上!」
結局こいつ自己紹介してねーよなっ?とまたまたクラスが。
そう言い切ると女侍は後ろに下がる。
やっと次で最後ね、とよくわからないダメージを受けた優子は呟く。
残っている一人の名前は覚えている。
理由は単純明快、不思議だったから他の者より印象が濃いのだ。
その名はーー
「常盤 義経!それがワシの名ぜよをよろしくたのむぜよ」
全く…どこか似たような雰囲気の名前だと思ったら喋り方まで似ているとは。
不思議よねぇ…と現実逃避仕掛けていた優子は今一度、その姿を見た。
そして頭痛がした。
なぜなら、
……個性強すぎでしょ⁉
まず義経の髪は天井の蛍光灯からの光で美しく輝いている。
黒くではない、白く輝いているのだ。
義経の髪は白銀色でそれを肩に着くか着かないかと言う長さ。
そしてその白銀の髪が生える頭には二対の牙の様な飾りの付いた黒いカチューシャをしている。
ここまでで十分個性溢れると言う言葉を使ったらお釣りが帰ってくる様な常盤義経だがその異常ともいえる個性はまだ終わらなかった。
優子が目線をおろし目を付けたのは服装だった。
上半身に纏っているのは文月学園指定のワイシャツ、ここまでは普通だ。
しかしネクタイが違った。
文月学園では男子は青、女子は赤のネクタイの着用が義務付けられているが彼女のネクタイは、
……な、なぜ緑?
男子と女子、どちらも示さない緑色をしていた。
つ、次いくわよ⁉
何故か嫌な汗が背中を流れるのを感じた優子は上半身より下を見る。
義経が履いていたのは青い男子のズボン、それ自体はなんの変哲もないのだが問題は…
何⁉それ…!
腰、ズボンとワイシャツの狭間からは赤い女子の着用しているスカートが前面を取り除かれた形で出ていた。
で、視線は戻して顔。
顔立ちは大きな黒い瞳に、髪と同じ透き通る様な白い肌に、小さな顔。
男女各百人いたら二百人が振り返る様な紅顔。
『『『おめーはなんなんだよ‼』』』
優子どころかクラス全員が我慢しきれなくなったようで異口同音にシャウトするが等は義経ははて?、と純白の髪をポリポリかく。
そして数秒後、答えを見つけたらしく義経はこういった。
「ワシは男ぜよ?」
クラス中が唖然とした。
****
「む?」
「どうしたの秀吉?キョロキョロして」
「いや、姉上が苦労している様な気がしてのう」
優等生は悩みとか多そうだもんね。
「そんなことより今は雄二の話が大切じゃぞ」
「あ、うん」
話は戻るけど退学にされかけたって同一ことだろう。
クラス一同が首をかしげていると神谷君の肩に手を置いたボサボサ髪の中西さんがため息混じりに言った。
「修玖…それじゃ伝わらないって。あたしを例にしてもいいわよ?」
例を挙げてくれるのはありがたいがその中西さんの提案に全力で首を振った神谷君は、
『佐門の過去は言わない約束だよ?僕の事を話すよ」
と言って一息、目を瞑って吸ってそして目を開きながら話し始めたーーー筈だったけど僕は机に突っ伏した。
やっぱりあの朝ごはんじゃムリだよぅ…と呟いたか呟かなかったかは覚えていない。
☆☆☆☆
「ひさ…るのじゃ…明久起きるのじゃ」
目を覚ますと僕の目には白い天井と心配そうに見つめる秀吉の顔が入ってきた。
「大丈夫なようじゃな。心配かけおって」
「僕に何があったの…っ⁉」
なんだろう。
頭がズキズキする…
頭に手を延ばしてみると髪の毛の他に布の感触がした。
「あまり触らぬ方が良いぞ?傷自体は深くないが何しろ頭じゃからの。で、本当にお主、何をされたか覚えてないのか?」
僕が首を縦に降ると秀吉はため息を一つ出した。
「雄二じゃ」
「へ?」
「あの神谷とやらの昔話が始まる直前にお主は急に卓袱台に落ちての。それを見た雄二がお主を起こすためにチョークを投げよったのじゃ。チョークは見事に命中粉砕。お主は畳一畳を鮮血で染め上げたのじゃ」
「それを秀吉が運んで手当を?僕はなんて幸せ者なんだ!秀吉みたいな女の子に手当してもらえるなんて!」
「わしは男じゃ!それに手当をしたのはわしではなく先生じゃ」
「先生?保健室の?」
ほれ、と秀吉が指差す先には机に向かって何かを書く白衣の女の人がいた。
「あら、目覚ましたのね?」
この先生は見たことがない先生だ
年は二十代前半と言った処だろうか。
先生にしては若い感じで眼鏡をかけているが高橋先生の様な厳しさは感じない、寧ろ穏やかと言った感じだ。
「先生、昨日
赤茶色の髪を書き上げて何故か楽しそうにその先生は笑った。
「もう血も止まったし教室に戻っても大丈夫、でも一応今日一日は包帯しといてね?」
「あ、はい。ありがとうございました」
「失礼するのじゃ」
「何か会ったらまた来るのよ?」
先生は笑顔で言って僕と秀吉は廊下を歩く。
あっ、そういえばあの先生の名前聞いてないや。
ま、いいか。
☆☆☆☆
『ーーということだよ』
教室に戻ると丁度神谷君の昔話が終わったみたいだ。
丁度いい。
僕は勢いよくドアを開けて中の皆にできる限りの愛嬌たっぷりに言い放った。
「ただいま戻りましたっ♪」
「早く座れ、この貧弱虫野郎」
またか⁉雄二、君はそんなに僕を虫にしたいのか⁉
「チョークが脳にめり込んだか?あぁ?」
それにしてもなんという物言いだろう。
チョークを投げたのは自分なのに。
でもこれ以上無駄な小競り合いはよそうと思い自分の席に向かうため振り向くと…
『う…うう…』
『くっ……うっ…」
『………』
雄二とGクラスをのぞく
○○○○
「な、なんじゃ?この世界は…」
「いいから秀吉も早く席つけ。今から大切な話し合いをする」
雄二の目はいつものふざけた感じではなくギラリと野獣の様に光ったのでおとなしく座った。
『………』
周りの皆が泣きながら何か呟いている。
『くそぅ……なんでカレーライスじゃなくてハヤシライスなんだ……!』
『…あぁ…チクショウ、中国人め…!』
『ותחםככצלגא....והןךלה....עמםומ....!!』
…さて、雄二は何を話すのかな?
「Gクラス代表、神谷修玖にFクラス代表として提案する!」
それは
「FクラスとGクラスの永久同盟及び不可侵、つまり合併を望む!」
その言葉を聞いて神谷君は口の端を釣り上げた。
『僕らになんのメリットが?』
「簡単だ」
雄二の目が一層強く光る。
僕もなぜか心臓の鼓動が早くなって行くのがわかった。
「Gクラスは得意科目か総合科目じゃないとチカラが発揮できないんだろ?
『だったら別に最底辺の君たちじゃなくてもっと上のクラスと僕らは組みたいね』
「いや、それは無理だな」
『……』
「あの
いや、と神谷君は首を振る。
『十分。GクラスはFクラスと合併を受諾するよ……でも多分君たちに加担するの僕を含めては多くて6、7人だ』
なぜなら、と言葉を続ける。
『Gクラスは一枚岩じゃないからね…色々と複雑なんだ…』
「十分だ。寧ろ今ここにいるお前ら五人だけがいい。裏切りはごめんだからな……よし!野郎ども!よく聞け!」
そして雄二は最初の様に教卓の前に立ちクラスに告げる。
「俺達は一度Aクラスに負けてしまった。しかも俺のせいだ。本当にすまない」
『『『……』』』
「だが俺たちは今、新しい力を手に入れた!」
『『『……』』』
「次はなにがあろうと勝てる。いや勝たせて見せる!この坂本雄二の名の下にまた集い戦ってくれるか?」
『『『おーっ!』』』
「もう恐れる物はなにもねぇ!」
『『『おおーっ‼』』』
「負けを知ってこそ勝ちがあるんだ!」
『『『おおおーーっ‼』』』
「だからペンを取れ!今度こそ俺たちの机は……」
『『『システムデスクだ‼』』』
『僕からもひとついいかな?』
神谷君が雄二の隣に立つ。
『Gクラスはさっきも話した様に君たちよりのバカだ!でも合併したからには必ず君たちと勝利を分かち合いたい!僕らは最強に、一番になるんだ!』
『『『うおおおお‼』』』
それは、新しい戦争の始まりだった!
序章 完
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あと途中で修玖が自分の過去を話すシーンがありますがそれはまた別の機会に(めちゃくちゃ長いんですっ!)
ーーでは