バカとテストと召喚獣~バカな天才の集まりGクラス~   作:八月一日

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遅くなりましてすみません!

次回からは本編に入れると思います!



第十八問〜交渉とその後〜

【連絡事項】

 

文月学園体育祭 親睦競技

生徒・教師交流野球

 

上記の種目に対し本年は、

"召喚獣を用いるもの"とする。

 

=====

 

「「「『ババァーーっっ‼』」」」

 

学園長室の扉を開け放ち、僕と雄二、それと神谷君と海穀君は同時に叫び声を上げた。

 

「なんだいくそジャリども。朝っぱらからうるさいねぇ。それと海穀、あんたが蹴ったところは穴が空いたよ。全くどうしてくれるんだい?」

「んなこたぁどうでもいい!」

「それにうるさいねぇ、じゃないですよババァ長!」

 

折角昨日、聖教本を没収された恨みやこれまでの屈辱を一気に教師陣にぶつけようと活気付いていたのに…今朝学園に来てみれば有無も言わせずこの通知。

もうこのババァ殴ってもいいかな⁉

 

『吉井君から聞くと去年までは普通の野球だったそうじゃないですか⁉どうして今年から急に交流野球で召喚獣を使うんですか⁉』

「これだと先生たちを痛めつけて報復できないじゃないですか!」

「……あんたらが言った台詞、それが理由になるんだけどねぇ……」

 

呆れ顔でこちらを一瞥したあと、手元の書類に視線を戻すババァ長。

すると神谷君の隣にたっていた海穀君が学園長の机にバン!と音を立てて手をついた。

 

「この野球大会のためにオレらがどれだけ殺意に満ちたラフプレーの練習を知らないからそんなことが言えるんだ!」

 

見ろ、というと彼はズボンのポケットからボールを一つ取り出し学園長室の外に向かって投げる。

投じられたボールは扉を突き破って言った。

 

「あんたさっきから破壊しかしてないさね⁉」

「うるせぇ!扉の外には窓があったのにそれが割れる音がしねぇ!それがどーゆーことかわかるか⁉これがオレの特訓の成果、直角に曲がるボールだ!」

『他にも途中で爆発するボールとすり替える、とかバットを三節棍に改造する、とかいかに綺麗にバットを投げる、とか僕らがどれだけの努力を重ねてきたことか……!」

「その努力を別の方向に向けなクソガキ」

 

学生の本分である努力を全否定。

なんて教育者だ。

 

「どうせ召喚システムのPRが目的だろうが……肝心のシステムの制御はできてるのか?」

 

雄二が吐き捨てるように言うと学園長は一変、眉間にシワを寄せる。

教育者よりどちらかというと研究者に近いこの学園長、技術についてバカにされるのは自分をバカにされるも同然だろう。

 

「肝試しの時や夏休みはともかく今は完全に制御してあるさね。でなきゃ、召喚獣に野球なんてやらせられないだろう?」

『肝試しって?』

「前にこの妖怪がミスって召喚獣を妖怪化。それを取り繕うと肝試しをやった」

 

ふーん、と声をあげる神谷君。

その顔は『あれっ?じゃあこれも調整失敗して偶然野球使用に?』という顔だった。

僕も同感、どうせババァ長ことだから……

 

「クソガキ、なんだいその顔は?まさかアタシが調整失敗したとか思ってるんじゃないだろうね」

 

全くもってその通り。

 

「ふん。アンタらがどう思っているのだが知らないけど、野球用に組み替えるのは相当なことで「つまり、自由に制御できるようになったから皆に自慢したいっつうことか?」ーーーーー」

 

あ。学園長がフリーズした。

 

『健斗。もうちょっと気を使おうよ』

「そうだぞ。図星を疲れてババァが凍っちまったじゃねえか」

 

そうなのか……。

この人、妙なところが子供っぽいって言うか…。

これが研究者の性ってやつだろうか。

 

「ち、違うさねっ!これはあくまでも一学園長として、生徒と教師の間に深い交流をだね」

「あー、そうだなー。流石だなー」

「すごいですねー。尊敬しちゃいますねー」

『ほんとーすごいすごい。凄すぎて欠伸が……ふぁ…』

「博物館に寄贈でもされればいーんじゃねーか?」

「本当に腹立たしいガキどもさね!」

 

あんたはこれを普段からしてるんだよ!

 

『でも、学園…ババァ長?変更の理由がババァ長の自慢だったら元に戻す事もできますよね?』

「無理さね」

「『どうして⁉』」

「人をバカにするだけしといて自分たちだけのいい様になると思えるんだい⁉」

 

なんだこの妖怪は⁉

可愛い生徒の僕らの同意を取らなかった挙句、直訴までもを断るだなんて…!

歳を無駄に食いやがって!

 

「まあまて。ババァ、今あんた自分たちだけいい様に、と言ったよな?」

「言ったが…それがどうかしたかい?」

 

その言葉を聞いた雄二の表情はこの上ない程邪悪に見えた…。

 

「じゃあこう言うのはどうだ?俺たちがもしも優勝したら、持ち物検査で没収したものを返してもらす。どうだ」

「……なにを言うかと思えば…それじゃあたしに利がないじゃないか」

「そうか?この学校、他の学校に比べて随分と厳しすぎるだとか。しかも今回は情け無用の抜き打ち検査…教師からも色々言われてもおかしくないだろう?」

 

確かに…。

学校の方針と言えばそれで終わりだけど、雄二の言ったとおりこの学園の持ち物検査は他校と比べて明らかに厳しすぎる。

それに没収品は大抵後に返却してくれるらしい。

だったら教師陣から『厳しすぎるのでは』という声も上がったところで不思議じゃない。

 

「なるほど。行方のない怒りや不満が爆発ってかい。『没収品を取り返せるかもしれない』と提示してやって、結果負けて取り戻せなくても怒りはアタシら"教師陣"から試合に負けた自分たち"に向けさせる、と」

「そう言う事だ。どうだババァ」

 

雄二が学園長に詰め寄る。

その横に僕ら三人も並ぶ。

 

「お願いします、ババァ」

『僕らにチャンスを下さい、ババァ』

「この通りだ、ババァ」

 

すると、学園長は不機嫌そうに僕らに言った。

 

「そうさねぇ……。これは取り引きというかあんたらのお願いだからね」

「どういう事だババァ」

「それだよ。目上の人間をババァ呼ばわりするようなガキの頼みは聞けないって事さ」

 

なるほど。

ようはババァ呼ばわりが気に食わなかったのか。

なら言い換えれば済む話しだ。

 

「それは失礼しましたクソ」

「確かにクソのいう通りですね以後気をつけます」

「待ちな。あたしゃクソババァからババァを外せと言ったんじゃないからね」

 

なんて我が儘なんだ。

 

『どうもすみませんでした妖怪』

「どうかオレたちの願いを叶えてください白骨体」

「あんたらのはただの罵倒さね⁉」

 

ほんと、我が儘だ。

注文が多すぎる

 

「そんなことより、どうなんだ?」

「あんたらがおかしなこと、特に来賓の前でしなけりゃ呑んでやってもいいじゃなかい」

「そうか、そいつは助かる」

「決して変なことはしねぇよ」

 

学園長と雄二、海殻君が頷き合う。

 

「それでルールの明文化も要求したいんだが」

「おう、没収品が懸かってるからな。こんなルール聞いてねぇとか言われねえようにしねえと」

「それはこっちの台詞だよ」

 

そう言って三者は互いに罵倒しあいながらルールを書き出して行った。

 

========

 

【召喚野球大会規則】

 

原作部分はそのまま。

 

以下は追加内容。

 

●腕輪を使っての直接攻撃をした者は退場、及び以降の試合に出場禁止とする。

 

●試合中、召喚者が急病などで出場不能になった場合のみメンバー表以外のメンバーを入れられる。

 

****

 

「雄二。さっきの話なんだけど」

「召喚野球大会の話か」

「うん。アレって僕らに有利なルールにしたよね?」

「よく気づいたな」

 

雄二が勝ち取ったのは"勝ったら没収品が変換される"可能性だけじゃないみたいだ。

 

「ま、普通のやり方じゃ勝てねぇからな。俺の作戦が正当化されるようにしといた」

 

雄二がこちらを向いて笑う。

…なんだろう。いまの悪寒は…

 

「けど、雄二がそこまで頑張るってことは、没収されたのはMP3プレーヤーだけじゃなさそうだね。他には?」

「特急品の写真集を、三冊ほどな……」

 

霧島さんの強制捜査と、あのお母さんの異常な勘から逃れて、よくまあ三冊も……。

 

「ベットの一部をくり抜いたり、三重底にしたタンスの一番したに入れたり、完全防水防火にして屋根に貼り付けたり、色々工夫したからな…天井裏程度じゃ見つかるようになってな」

「それ、見る機会あるの?」

 

手段と目的が完全に入れ替わってるんじゃないだろうか。

 

「そうでもしねぇと守りきれねぇし、そこまでして守る価値のある逸品だったんだ」

 

その後は霧島さんが出てきたり、雄二が霧島さんと一緒にお風呂に入っていたことが発覚したり、雄二が異端審問会に裁かれたりしたけど…いつものことだから詳しくはいいよね。

 




時間かけた割には短い…?

ーーでは
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