バカとテストと召喚獣~バカな天才の集まりGクラス~   作:八月一日

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執筆続けてはや二十問目、早いもんですねぇ。

こんかいは後半は何故かオリキャラが殆どでない始末に。
ごめんなさい。


第二十問〜僕だけの能力〜

 

なるほど、僕は3番でピッチャーか。

随分好位置で不安もあるけど……

 

「ぅおい!悪鬼羅刹!なんでオレが入ってねぇんだ⁉」

「そうだよ雄二。一教科だけでも僕らより点が上回ってる海穀君はいれた方が良くない?」

 

普通の野球ならまだしも召喚獣を使うのであれば純粋に点数が高い人の方がいいと思う。

 

「できるなら、な」

 

苦笑いを浮かべる雄二

 

「どういう意味だ?悪鬼」

「どうもこうも…これが一回戦の教科だ」

 

そう言って雄二は目の前に今日一日のプログラムを見せる。

 

召喚獣野球大会

第一回戦 古典、数学、保健体育、現代国語、日本史

 

「なっ…英語がねぇ…!」

「そういうことだ。おめえの得意科目は英語。だが今回の試合はそれがないから少しでも召喚獣の扱いに慣れてる明久の方がいいってわけだ。それに、お前はどちらかと言えば実技の方が得意だろ?」

 

つまり、と雄二。

 

「存分に一位をとって来い」

「ちっ!しょうがねぇなぁ…!」

 

牙のような歯をギラリと見せて笑いながら海穀君は人混みに消えた。

 

「神谷君。海穀君が普通競技に出るってわかったら無駄にハキハキしてたけど」

『あはは…健斗は何故か昔から雄二になにかしら理由を付けられては納得してね』

「おい、明久、神谷。こっちこい。円陣組むぞ!」

 

雄二を中心に円陣が出来上がる。

すると雄二は全員を鼓舞するように声を張り上げた。

 

「よし。それじゃーーいくぞテメェら、覚悟はいいか」

「「「おうっ!」」」

「所詮敵はEクラス!俺たちにとっちゃただの通過点だ!負けなんざありえねぇ!」

「「「おうっ!」」」

「目指すは決勝、仇敵教師チーム!ヤツらの叫びを儚く散っていった青春(エロ本)の鎮魂歌にしてやるのが目的だ!」

「「「おうっ!」」」

「やるぞテメェら!俺のーー俺たちの、かけがえのない仲間(エロ本)の弔い合戦だ!気ィ抜くんじゃねぇぞ!」

「「「ぅおっしゃあーーっ‼」」」

 

男子と一人の女子の目に炎が灯る。

無慈悲、鬼畜、外道、冷徹に僕らの戦友を奪った敵ーー鉄人率いる悪徳教師軍に、必ずや天誅を下してやる!

 

「あ、あの、美波ちゃん、佐門ちゃん……」

「ええ、瑞希ちゃん…。あたしたちは…」

「そうね…ウチらまでアレ系を没収された本を没収されたみたいよね」

「ワシも別にエロ本など持ち込んではおらんのじゃが……」

「まぁ、皆さん思春期ですし。大目に見てあげましょうよ」

 

僕らは一心同体一致団結。

誰にも負けるもんか!

 

 

****

 

『プルェイボーーゥルッ!』

 

主審の寺井先生が高々とーー無駄に発音良くーーゲーム開始の合図をかける。

試合するのは召喚獣のためバッターを除いて召喚者は好きな位置に立てるみたいだけど…やりやすいのは召喚獣の真後ろあたり。

そのためピッチャー僕は実際にマウンドに立っていて実際に自分が野球をやっている感覚に陥る。

 

「しゃーっす!サモンッ!」

 

Eクラスのトップバッターが清々しい挨拶とともに規定の場所で召喚する。

バッターはバッテリーのサインやミットの位置を見ないようにボックスの真後ろに立つことになっている。

 

古典

 

Eクラス 園村俊哉 117点

 

VS

Fクラス 吉井明久 75点

 

 

ボールには縫い目がなくて変化球は使えないらしいからキャッチャー、雄二の指示はコースと速さの二つくらい。

まず一球目の指示はーーど真ん中⁉

 

《ちょっとちょっと雄二!最初からど真ん中なんて、大丈夫⁉》

 

毎度お馴染みのアイコンタクト。

向こうからは直ぐに返事がきた。

 

《案ずるな。いくら体育バカでも流石に初級は様子見だろう》

《あっ。なるほど》

 

さて、雄二の意図も理解したことだし、僕は召喚獣にボールを構えさせる。

 

《じゃあ行くよ雄二》

《おう、挑発ついでにスローボールでもいいぞ》

《オーケー》

 

せぇ……のっ

 

キンッ

 

「ちゃんと投げろボケがぁー!」

「ちゃんと指示しろクズがぁー!」

 

白球は甲高い音をたて、青空にーー

 

バスッ

 

ーー消えなかった。

その代わりに何かがボールを弾く音がした。

 

「「「えっ?」」」

 

周囲がどよめき出す。

さっきまでボールがあった空にはいまは、

 

「ミッドが何故あんなところに!」

「難しいものですねぇ」

 

ミッドが浮いておりその下には首を捻った東雲君とその召喚獣がいてその足元にはボールが転がっている。

 

****

 

「し、審判!あれは反則だろ!」

 

確かに野球のルールでそんな感じのがあった気がするけどあの東雲君は君が反則するとは考えられない。

ということは。

 

「いえ、これはこっちの召喚獣の使用のようでして。ええ。装備が浮くんですよ、何故か」

 

そういう彼の召喚獣の周りにはあと二つミッドが浮いている。

 

「さて、審判さんがなにも言ってないので試合続行ですよね?」

 

そう言って彼は自身の召喚獣にボールを持たせる。

ランナーが走る。

すでにランナーは三塁の手前、そしてボールはセンター深く。

どう考えても普通はどう使用もない距離だ。

 

「さて……えいっ!」

 

普通なら。

 

古典

 

Gクラス 東雲翔 3624点

 

彼が投じたボールは目にも留まらぬ速さで直ぐにピッチャーである僕の横を過ぎて行った。

そして収まる。

 

「…………あっ………」

 

ランナーの顔面に。

 

古典

 

Eクラス 園村俊哉 DEAD

VS

Gクラス 東雲翔 3624点

 

破砕音と共にランナーは消えた。

そこには跡形も残っていない。

ボールはフィールド外へ飛んで行き消えて行った。

 

「「「…………」」」

 

自らの召喚獣の残骸(というかいた場所)を一瞥して園村君は審判のもとへ行き告げた。

 

「俺、棄権します」

「「「ちょっと待て!」」」

 

いきなりの彼の棄権発言に自軍からはチームメイトが駆け出してくる。

 

『俺、もう嫌だよ!ぜってぇ棄権するわ!』

『まて!早まるな!』

『そうだよ!これで一点とれたんだから!』

『う、うん』

『わかってくれたか。園村』

『審判、棄権します』

『『『だから待てって!』』』

 

ぎゃあぎゃあと騒ぐEクラスを見て審判・寺井教諭は少し考えたあと結論を出した。

 

『園村君の代わりの選手を。そしてEクラスに2点をいれることにします』

 

妥当な判断だな、と誰かが呟いた。

 

****

 

先の事件での失点は流石の僕らでも責められない。

2点という借りを素直に受け止めゲームは再開。

 

「おねっしゃす!サモンッ!」

 

初回の初球でよくわからない失点。

これで0対2になってしまった。

僕は新しく出現したボールを受け取りながら雄二に視線を飛ばす。

 

《てめぇ明久。今のはてめぇのミスだぞ。次ミスったら脛バットだ…!》

《雄二こそ。次ミスったら尻バットを喰らわせてやる…!》

 

サインを確認して、第2バッターへの第一球。

 

キンッ

パスッ

 

『アウッ!』

 

はあ…はあ…東雲君は君がいなかったらと思うと心臓に悪い。

このあと、第3バッターも同じ方法で打ち取って4番。

 

「タイム!」

 

雄二がタイムをとってマウンドで作戦会議。

内野手全員が集まる。

 

「ここで仕切り直しと行こうか。明久、それにお前ら。今度は4番、慎重に責める。手ェ抜くなよ」

「「「了解」」」

 

配置について次のバッターが構えるのを待つ。

4番ということは、

 

『吉井明久……!よくも人のことを全身筋肉呼ばわりした上で周りからの評価を下げたわね……!絶対に、絶対に許さない……っ!』

 

やっぱり代表の中林さんか。

流石4番、気迫が桁違いだ。

 

《明久。相手は代表だ。……試してみる価値はあるんじゃないか?》

 

雄二からの指示はあり得ないものだった。

でもこのあり得ないことは 僕に、僕にしができないこと。

うまく行けば…。

雄二のアイコンタクトに頷く。

失敗すれば再失点。

僕は緊張を解すために大きく深呼吸をしてから、投球モーションに入った。

 

投げたボールはまっすぐミットに向かって飛ぶ。

コースは今日の初球と同じど真ん中。

それを見逃す筈もなく中林さんは完璧なタイミングでバットを振るう。

そしてボールがばっとに捉えられる瞬間。

 

『ットライ!』

 

ボールは落ちた。

 

『なんでフォークなんて投げれるのよ⁉なんかボールに仕込んでんじゃないの⁉』

 

バッターボックスで中林さんが騒いでいる。

フォークボールは回転を与えずに投げて打者の手元で落ちる変化球。

そう、僕の召喚獣は変化球を投げられる。

 

と言ってもその種類は少ない。

僕がフォークを投げられた理由は簡単、フォークの握り方にある。

フォークは人差し指と中指で挟むように握って投げる。

フィードバックのおかげで操作性が通常よりも高い僕の召喚獣には簡単なこと。

つまり僕の召喚獣は縫い目を必要としない変化球なら投げられる。

 

第二球、これもフォークで中林さんは空振りだった。

 

《明久。これで決めろ》

《わかってるよ》

 

頷きつつ召喚獣にモーションをさせた。

 

ゴスッ

 

『デッドボール。一塁へ』

『殴らせて!あの男を一度でいいから殴らせてよ!』

『落ち着け中林!不本意な点の取り方だが勝ってるんだ!ノーゲームにするのは勿体ない!』

 

暴れる中林さんをEクラスの男子が必死で宥めている。

すっぽ抜けちゃったんだ……。

今更帽子を取って謝ったくらいで許してもらえるかな……?

もはや絶望的になりつつある隣のクラスの代表との関係を気にしている僕をよそに、ゲームは続く。

その後はすっぽ抜けることもなく、打ち取った。

 

『ストライッ、バッターアウト!チェンジ!』

 

 

****




一回の表で約五千文字。
…違うんです!
これは書いていて楽しくなって来ちゃっただけで!

…次回、明久達反撃!

感想、ご指摘お待ちしております♪

ーーでは
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