バカとテストと召喚獣~バカな天才の集まりGクラス~   作:八月一日

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第七問~雄二の不幸は蜜の味by明久~

「さあ、始まりです」

 

東雲君はキーボード型の光を叩くとそれに連動して召喚獣も光を叩く。

 

《敵は突然の嫌気に襲われ動きが鈍くなる。この闘いに意味はあるのだろうか、と》

 

虚空に突然意味深な文が浮き出る。

少し空を漂ってからそれは光へと化して消えて行った。

 

「はあ?お前なにやってんだ?」

 

そう言って雄二は召喚獣に拳を構えさせるがその動きはとても遅い。

 

「んだこりゃ⁉てめえ一体なにしやがった!」

「………」

 

東雲君は答えない。

只黙々とキーボードを叩く。

 

《侍の手持ちの武器は疲労し、もう使い物にはならない》

 

また文が浮き出て消えて行った。

どうやら東雲君がこの文を作っているようだ。

 

「くたばれや!」

 

海穀君が槍を東雲君の胸へと、心臓へと走らせる。

貫かれた。

誰もが思ったその瞬間ーー

 

「なっ、にぃ!」

 

ーー海穀君の持つ槍が粉々に砕け散った。

もう黒い侍は武器を失い燕尾服の召喚獣の目の前で佇むしかない。

 

《侍は突然の突風で吹き飛び痛手を負ってしまった。みるからに痛々しい傷を負った彼はもう立てそうにも無い》

 

文の通りに突風がおき海穀君の召喚獣は吹っ飛び壁にぶつかる

 

「ぐはっ」

 

どうやらぶつかった時に足を捻挫でもした様だ。

 

「おい東雲!てめえの腕輪の能力って……!」

「…ふふっ」

 

東雲君は全ての意味が込められているかのように笑うと再びキーボードを叩く。

 

《紳士は空を舞う蝶の様に軽やかに跳ぶ。その動きは見る物全てを魅了するかのように》

 

宙に書き込まれた後、東雲君の召喚獣は後ろに跳ぶ。

それもかなりの大跳躍、彼の召喚獣はトンボを切って軽やかに着地する。

 

「……ふう、さて、余興は此処までです。一撃で終わらせます」

 

《紳士の携えるナイフは集まり、嵐の様に吹き荒れる》

 

彼の召喚獣の後ろに浮かんでいたナイフは集まって列を作って二本の蛇の様なナイフ。

それは今にも落下しそうだ。

 

「じょ、冗談じゃねえ⁉負けてたまるか!」

 

雄二は敗北に恐れを成したのか大きく腕を振りかぶりながら突進して行く。

その行動に東雲君は慌てもせず淡々とキーボードを叩いた。

 

《悲しいものだ。恐れをなした者は自ら失敗を引き起こして地に倒れる》

 

「のあっ⁉」

 

文通りに雄二の召喚獣は走ってる最中に躓き倒れる。

本当に書いた事が起こるんだなぁ…

 

「終焉です。短い物語でしたね。次は長編を書かせて下さいね。ーーでは」

 

そう言って東雲君の召喚獣は左右は腕を大きく振り上げ一気に下ろす。

その動作にリンクして二本の大蛇のうち一匹は転んで未だに立ち上がれていない雄二の召喚獣へ、もう一匹は足を怪我して回避の出来ない海穀君の召喚獣へとゆっくり襲い掛かって行った。

 

☆☆☆☆

 

『吉井君!フィールド消して!』

 

少しずつ落下して行く大蛇の行方を見ていて心の中でざまあみろ!、と叫んでいた時にいきなり神谷君が声を上げた。

 

『いいから早く!』

「え?あ、うんーー解除!」

 

フィールドが縮小して行く。

フィールドから出たら召喚獣は存在出来ないから東雲君の燕尾服も、雄二のチンピラも、海穀君の侍も、それに落下していた大杭も全て消えて行った。

 

『ふうー、間一髪』

「何故、止めたのですか?」

「そうだよ神谷君。もう少しで雄二を葬れたのに……君は雄二の見方なの⁉」

『いやそうゆう訳じゃないよ。坂本君(リア充)には死んで欲しいよ……寧ろ僕が手を下していいくらいにね。でも翔君、やり過ぎ。僕らの召喚獣は物理干渉ができる吉井明久使用に成ってるの忘れないで。そんな竜巻みたいなナイフ落としたら体育館が消し飛ぶよ』

「いや、神谷君、《吉井明久使用》じゃなくて《観察処分者使用》だから」

「それは気付きませんでした。危うく停学処分を頂くところでした」

 

僕らは本当に校舎を吹っ飛ばしたけどね……

 

「ほら雄二、神谷君にお礼しな」

「………助かった…」

「霧島さーん!雄二が神谷君にツンデレしてモゴッ」

「やめろ明久!俺が拉致監禁されてしまう!」

『吉井君、坂本君と学年主席さんの関係は?』

「許嫁」

『死ねよリア充!』

「やめろ修玖!その辺においてあったマイクスタンドを降ろせ!」

「今だぁ!」

「明久⁉やめろパイプ椅子を降ろせ!」

「『うるさい!お前(こいつ)は死ななくてはならない奴だ!』」

 

霧島さんの家に拉致監禁(共同生活)

ふざけるな!

なんて羨ましいんだ!

 

僕と神谷君が雄二のに裁きを下そうとしていると突然黒装束と鎌、拷問道具を持ったFFF団が体育館に雪崩れ込んできた

……あれ?あのステージの上に上がって黒マントを羽織ってるのって…やっぱり東雲君⁉

 

「皆さん、此処は何処何処ですか?」

『『『裁きを下す場だ!』』』

「異端者には?」

『『『死の鉄槌を!』』』

「男とは?」

『『『愛を捨て哀に生きる物もの!』』』

「全て違います」

『『『えっ⁉』』』

「男とは……苦しみながら生きるのを業とするものです」

『『『……お、おう』』』

「しかし幸福なものはその業を忘れてしまっています」

『『『おーー!』』』

「だから苦しみを与え、元の業を思い出させなくてはいけません」

『『『うおおーー!』』』

「さあ、坂本雄二に本来の業を」

『『『うおおおーー!』』』

 

アルレェ⁉東雲君って紳士じゃなかったっけ⁉なんか悪の大総統みたいになってるけど!

 

「し、東雲⁉お前キャラ変わってるぞ⁉ってかお前らはどうやって来た!授業中じゃないのか⁉」

『幸せあるところにFFF団有り』

『ふふふ坂本、年貢の収めどきだ』

『おとなしく苦しめ』

『どんな苦しみがいい?』

「くそったれがぁ!」

 

鎌や石畳を手にした黒服の軍団に追い回される雄二をみてるとなんだか気分が良くなるね。

 

「……吉井君、あれ何?」

「…FFF団。学校の正義と女子と自らの欲望に忠実なFクラスの男子たち」

『それって何してるの?』

「異端審問と言ってリア充を処刑する」

「それってただ羨ましいだけだな」

「物凄く男らしくないわね」

 

『『『グハッ』』』

 

中西さんの攻撃!

中西さんは冷たい現実を突きつけた!

異端審問会全体に平均『心を壊すくらい』のダメージ!

 

「おい…貴様ら何をしている?」

 

鉄人が体育館の入り口に仁王立ちしている。

 

やったね雄二、君も放課後補習だよ!

ざまあみろ‼

雄二の不幸は蜜の味!

 

少し歪んだFクラスであった…




感想、ダメだし、御指摘、何でも待っています♪

ーーでは
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