呪術廻戦に上条さんが参戦するようです   作:逢摩

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第1話 幻想殺し

"────2018年 1月某日 新宿駅"

 

 

 

 

『では、このエリアにも帳を下ろします。闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ払え』

 

 

 

 

"担当補助監督: 伊地知潔高

参加術師: 狗巻棘 二級、パンダ 準二級、禪院真希 三級、乙骨憂太 四級の計4名

任務概要: 夏油傑のクーデターにより自然発生した呪霊の掃討任務"

 

 

 

 

『私は車の中で待機しています。任務が終わり次第帳から出てきてください。それではご武運を』

 

 

 

 

"未明、補助監督が帳で囲ったエリア内に術師4名が突入。数体の呪霊と遭遇するが、いずれも二級未満であった。"

 

 

 

 

『呪霊の気配がほぼ0だ、もっとうじゃうじゃ湧いてるかと身構えてたんだけどな。まあまだ片腕まともに動かないから丁度いいか』

 

『ツナ』

 

『うん、確かに変だよね。ここが1番密集してるって聞いてたのに』

 

『でも大抵は雑魚だろ?憂太のバカ呪力にビビって逃げたのかもな』

 

 

 

 

"参加した術師達は、呪霊が大量発生しているという事前の報告と差異があると

 

 

───思っていたと言う。"

 

 

 

 

『───ッ!?熱っつ!!』

 

 

 

 

"新宿駅エリア突入から約15分後、呪霊はいきなり目の前に現れた。全身が炎に包まれた特殊な巨大呪霊が出現。これにより帳内の建造物は壊滅。術師4名いずれとも重軽度の火傷を負い、狗巻とパンダの2名に至っては、その場での戦闘は続行不可能と判断されるほどであった。"

 

 

 

 

『こんなド派手な奴が今までどこに隠れてやがったんだ!!クソッ!!』

 

『真希さん近づかないで──!!』

 

 

 

"これに禪院と乙骨は応戦、しかし禪院は呪霊の炎(術式と思しき何か)を全身に浴びたショックから気絶"

 

 

 

 

『コイツ…絶対に許さない…!!』

 

 

 

 

"担当者4名は口を揃えて話す"

 

 

 

 

『ごめんね…だけどもう一度力を貸してよ、───』

 

 

 

 

"「彼」の介入が無ければ間違いなく被害は拡大していただろうと。"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───そこの刀構えてるヤツ、ちょっと離れてろ」

 

「……え、?だ、誰?」

 

 

目に見える全てが焼け落ちる地獄絵図と化した一帯によそ目に、火傷や怪我ひとつなくまるで『瞬間移動してきた』かのように不自然に一人の男が現れた。

 

背丈は普通、髪はトゲトゲ、学ランにマフラーを巻いた普通の高校生といった風貌の少年である。

そんな普通の人間がこんな爆心地に居るという異質さに、乙骨は刀を構える腕を思わず下ろしていた。

 

 

「俺?まぁとにかくだ、あの焦げ臭いデカブツから一旦離れてくれ」

 

 

巨大な呪霊。

近づくことすらままならない煉獄。

 

普段から呪霊と相まみえ、不本意とはいえ一度は特級術師という称号を冠していた乙骨でさえ、目の前の惨状に己の死を想定していた。

 

それなのに。

 

急に現れたその男は、未知に対し恐怖するどころかむしろ相手をしっかりと見据え、不敵に微笑む余裕すら持っている。

 

それに加え、

 

(この人、呪力が…無い?)

 

祈本里香の解呪後、乙骨の呪力感知は多少の改善を見せていたはずが、今現れた男には何も感じはしなかった。しかし、膨大な呪力を纏う炎の呪霊の存在が、乙骨の雑な感知力を遮断している可能性も無論ある。

 

少なくともこの時の乙骨はそう結論づけた。

 

 

「その、ここ危ない…ですよ?」

 

「分かってる。だからアイツと戦うんだ」

 

「戦う!?」

 

「そう。だからお前の仲間を連れて早く逃げろ」

 

 

この男は何を言っているのだろう。いち早くここから遠ざけるべき部外者であるはずなのに、まるで全ての当事者であるようなふてぶてしい振る舞いをする。

 

あまつさえそんな部外者から逃げろとまで言われるとは。義務を果たしているのに一般人があれこれ指示するな、と、さしもの乙骨にも余裕がなくなっていた。

 

 

「ッ…!ふざけてる余裕はないんだ!早くアイツを祓わないとここが!みんなが!!」

 

「…そうか、あんたも必死に戦ってたんだな。でも大丈夫だ、一瞬で終わる」

 

「…えぇ?」

 

 

『一瞬で終わる』。そう断言する自信に乙骨は言葉を失い、口をあんぐりさせたまま固まっていると、目の前に男は既におらず、紅蓮の炎の中をがむしゃらに突っ走っていた。

 

 

「なん、なんだあの人…」

 

 

───その後、幾ばくもなくしてガラスの割れるような音と共に炎渦巻く呪霊は呆気なくその姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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"新宿掃討任務に関する報告書

 

上条 当麻の封印もしくは破棄について。

 

今回の任務にて突如発生した呪霊は、高専未登録であった。推定特級。

 

呪霊は術師以外の何らかの要因によって排除され、調査の結果、消滅反応は特級呪具天逆鉾(あまのさかほこ)と類似していると判明した。

 

しかし高専は該当呪具の破棄を既に確認しており、何より天逆鉾との相違点として、まるで『最初から無かった』かのように呪力の痕跡ごと抹消されていたと発覚。

 

この不可思議な現象を呪術総監部は『自然発生した呪具の暴走』と定義。新宿にて確保した上条 当麻と名乗る年齢・住所不明の人物を、『呪力を抹消する特級呪具』として高専に登録することを決定した。

 

現在、上条を『封印』か、『破棄』するべきかの協議を行っている。

 

 

 

 

 

 

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「…~ってワケで君、死刑☆」

 

「いや待て待て待て待てぇぇぇぇ!!!!!?」

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