迷い家の少女   作:ウルハーツ

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ロビン:4 - ルアン・メェイ:4&マダム・ヘルタ:4

「この部屋を自由に使って構わないわ。スタッフの人達にも話は通してあるから、何か困った事があったら遠慮なく相談して?」

 

 ピノコニーのホテル。そこでロビンに導かれて、私はVIPルーム的な大きい部屋に招かれた。今日から数日間、私はここで生活する事になる。そうなった原因は、銀狼が一昨日の夕食時に突然言った事。

 

 

「メンテナンス?」

 

「そう。この家も偶にはしておかないとね」

 

 ソシャゲなんかには付き物のメンテナンス。それがこの家にも必要らしい。重要な場所の点検と問題の解消。後者に関しては今のところ何もないけど、何かあってからじゃ遅いから点検する事は大事だと思う。この家は銀狼が用意した家で、その詳しい仕組みまで私は知らない。特にチケットを使ってみんながここへ来れる様になるシステムは他に見ない。……見なかった、が正しいかも。今はヘルタの宇宙船にも行けるから。同じ仕組み、なのかな?

 

「メンテナンス後に不具合って、かなり付き物だよね」

 

「私はそんな在り来りな失敗しないから。するなら完璧に、当然でしょ?」

 

「ん」

 

 銀狼がそんな半端な失敗をするとは私も思わない。今まで問題が無かった様に、メンテナンスが終わってから新たな問題が発生する事は無いと思う。だけど家のメンテナンスに掛かる時間はゲームの数十倍で、早くても三日以上は掛かるらしい。そして当然、メンテナンスの間は家に居る事が出来ない。家具なんかはそのままで良いらしいけど、生き物が居ると危ないらしい。ヘルタ人形はあくまで無機物だから、問題無いみたい。

 

「それじゃあ、しばらくここに居られなくなっちゃうんだね」

 

「そういう事」

 

「泊まる場所、考える」

 

 メンテナンスに関する問題は気にする必要が無い。でもそれ以上に気にしなければいけない事がある。私はこの家に普段から住んでいて、他の場所に泊まる必要がある。そこでまず真っ先に思い浮かんだのはヘルタの宇宙船。あそこへ行ったら三日は帰って来れなくなるけど、メンテナンスが終わるまでの間はお邪魔出来るかもしれない。

 

「一緒に居られないのが残念だよ。うぅ……」

 

「仕方ない。そんな時もあると受け入れて。終わったら連絡するから」

 

 銀狼とホタルは元々この家に住む前からあった家で寝泊まりをするみたい。だけど出先の事もあって、私を連れて行く事はどうしても出来ないらしい。ホタルが凄く辛そうな表情を浮かべる中、私は考えていたヘルタへメッセージを送ってみる。

 

 

――――――――――――

 

『近い内、行って良い?』

 

『駄目。向こう一週間は来ないで』

 

――――――――――――

 

 

 ヘルタにはヘルタの都合がある。分かってはいるけど、このタイミングで行けないのは不運だとしか思えない。考えてもみれば、私がこの家以外で泊まった事があるのは宇宙ステーション『ヘルタ』とヘルタの宇宙船くらい。でも『ヘルタ』では色々あった末だったから、やむをえなかった。今回の件で職員の人達に迷惑を掛けるのは余り良い気がしない。話すとするならアスターとルアン・メェイで、受け入れてくれるとは思うけど……。

 

「泊まる場所……ホテル?」

 

 どうしようか悩んでいると思いついた。泊まる場所といえば、旅館やホテル。そしてホテルといえば、ピノコニー。あそこは招待された人が多く宿泊している場所で、ロビンが普段居る場所でもある。お金はそれなりに掛かってしまうかもしれないけど、ロビンにお願いして招待してもらう事で部屋を借りられるかもしれない。

 

 

 そうして私はロビンに連絡する事にした。家に数日間居られず、他に行く当てが無い事からピノコニーのホテルに泊まりたい事。その方法も無く、ロビンの力を借りたいという事。利用する様で正直申し訳ないとは思ったけど、その時は他に方法が思いつかなかった。

 

「?」

 

 部屋を見回すと、何か違和感を感じる。ロビンが用意してくれた部屋が豪華なのはこの際、置いといて。なんだろう? この違和感は。ベッドが大き過ぎる事? 部屋が豪華だから、別におかしくない。何着か服が用意されている事? 私が知らないだけで、VIP相手の部屋ならあるのが普通なのかもしれない。夢境へ入れる貝が開いた様なバスタブも二つ。……二つ?

 

「どうかしたの?」

 

「ここ、一人部屋?」

 

「? いいえ。ここは二人部屋よ。普段私が使っている部屋なの」

 

 その一言で何もかも納得出来た。違和感の正体は、生活感がある事。普通、ホテルに泊まるとなって思い浮かぶ部屋は綺麗にされた新品の様な部屋。だけどここはロビンが普段から生活している影響で、服や私物が所々に置かれている。夢境への入り口が二つあるのは、そもそもここが二人部屋だから。だけどロビンの為に、そこを彼女専用の部屋にしている。ピノコニーにとって、ロビンがどれだけ大事なのかが伺える部屋。

 

「もしかして、お姉さんと一緒の部屋は嫌だった?」

 

「そんな事ない。ありがとう」

 

 不安そうに見つめて来るロビン。ビックリはしたけど、嫌な訳がない。どうしたって泊まるとなったら一緒に居る事は想定していた。それに嫌だったら最初からここへ来たりもしない。そもそも、ロビンを嫌いになる理由すらないけど。

 

「お邪魔、する。迷惑掛ける」

 

「迷惑だなんて。妹ちゃんと一緒に過ごせると知って私、凄く嬉しかったのよ。何日くらい居られるのかしら?」

 

「分からない。三日以上。それは、確実」

 

「そう。ならその時が来るまで、お姉さんと一緒に過ごしましょう?」

 

「ん」

 

 銀狼から連絡が来るまで、ここか夢境で過ごす事になる。ロビンは忙しい合間にここで身体を休める訳だから、その邪魔にならない様にしないと。家でする様な家事は出来ない。ここはホテルでスタッフも居るから、料理から何まで全てやってくれる人が居る。

 

「今日はどうするか決めているの?」

 

「ううん、なにも」

 

 荷物を開けながら、この後に何をするのか話をする。持ってきたのはゲームの端末と服が数セット。ゲームは普段から常備していて、服は取り敢えず四日分用意して来た。これだけあれば、もっと長くなってしまっても洗濯すれば間に合うと思ったから。

 

「ロビン。今日は予定、無い?」

 

「えぇ。今日は貴女が来ると分かって、少し融通を利かせてもらったの」

 

 予め連絡をしてから、この部屋で数日泊まる事になるまでの間にロビンは色々な根回しをしてくれていたらしい。その一環としてどうやら今日はオフの様で、明日からは歌姫としての忙しい時間が殆ど。それでも必ず朝はここで起きて、夜には帰って来てここで眠る。

 

 荷解きが終わったら、何をしよう? 一緒に過ごせるのは分かったけど、ピノコニーだからって夢境へ入るのは少し勿体無い気もする。夢境の中は楽しい事が多いけど、ロビンと安心して過ごせるのはここだけだと思うから。夢境の中でもロビンは有名人。変装をしてもらうのは大変だし、見つかったら自由に行動出来なくなってしまうかもしれない。

 

「あ、これ……ふふっ、妹ちゃんに教えてもらって少しやっているのよ?」

 

「本当?」

 

「えぇ。そうだ、この後一緒にやるのはどうかしら?」

 

「ん。やりたい」

 

 ベッドの上に開いた荷物の中から、ロビンが私のゲーム端末を手に取った。降ろした時にボタンが押されたみたいで、画面に映っていたのはゲームの待機状態。いつでも続きが出来る様に、ゲームを終了しないでスリープ状態のままにしていた。そしてそれはロビンが家へ来た時に教えたゲームでもあって、あれから遊んでいたと聞いて嬉しくなる。夢境に入るのは明日も明後日も出来るから、ロビンと居られる時間は一緒にゲームをしよう。

 

 居心地の良さそうなソファもあるけれど、私達はそのまま大きなベッドに座って一緒にゲームを始める。銀狼と一緒に居る時みたいに、姿勢はその時になりたい様に。ロビンは姿勢を整えてもいつだって綺麗で、だらしない姿勢には一度だってならないのが凄い。でも気付いたら私が膝枕されていたのはビックリした。本当に自然で、それが普通って感じだったから。しかもロビンの膝枕、安心感が凄くて眠くなってしまう。頭まで撫でられるから、途中で意識を保つのが必死になる。

 

「眠いなら、寝ても良いのよ。お姉さんが傍に居てあげる」

 

「ロ、ビン……」

 

 一緒に遊ぶのは凄く楽しいのに、ロビンは眠気を感じた私を積極的に眠らせようとして来た。どうすれば眠気が強くなるのかを熟知しているみたいに。途中で猫みたいに顎を撫でられるのは意外と悪くなくて、その瞬間は膝が少し揺れていた。いつの間にか端末を降ろして口元に手を当てながら触って来る辺り、もうロビンの目的はゲームから私を寝かす事がメインになっている気がする。

 

「はぁ、ふぅ……あぁ、可愛い……妹ちゃん、凄く……可愛いわ」

 

「……」

 

 もう目を開けているのも辛くなって、持ち上げていたゲームの端末もお腹に降ろしてしまう。ロビンと居られる時間は一緒の部屋でも決して多くは無いと思う。明日になったら帰って来るまでは別行動だから。銀狼とホタルが外出する時もそうだけど、普段毎日の様に会えない相手だからこそ勿体無く感じてしまう。だからもう少し、起きていたい。そう、思っているのに……。

 

「お休み、妹ちゃん。ふふっ」

 

 閉じてしまった視界。真っ暗な世界で、歌姫の優しい声と柔らかく至高とも思える膝枕に私は耐え切れずに意識を失った。

 

 

 目を覚ました時、目の前には私に身体を向けて穏やかに眠るロビンの姿。お互いに向かい合った状態でベッドに居るって事は、眠ってから少し運ばれたのは間違いない。そうでもしないと膝枕状態のロビンは眠れなかったからだと思う。布団の中は体温で温まっているけど、それ以上に片手が熱い。気になって見てみれば、ロビンと手を握っている状態だった。

 

「すぅ……すぅ……んっ」

 

「……」

 

 今が何時か分からないけど、ロビンの事だから起きる時間とかはしっかりしていると思う。家事とかをする必要が無いなら、起きたところでゲームをするくらい。だけどその行動で起こしてしまう可能性があるから、今はこのままロビンが起きるまで待っていよう。なんなら、二度寝したって良い気がする。

 

 握った手をそのままに、私は少し丸くなってロビンに近づきながら目を閉じた。意識があったのは短くて、気が付いたらまた眠ってしまっていたらしい。次に目を覚ました時には、もうロビンの姿は何処にも無かった。

 

 

――――――――――

 

『おはよう、妹ちゃん。お腹が空いたら遠慮しないでルームサービスを使ってね』

 

『分かった。ロビンが帰ってきたら、前に家でした事、出来る』

 

『それはとても楽しみね。マッサージはサービスでスタッフの方にしてもらえるから、ブラッシングと耳かきをお願いしようかしら』

 

『任せて』

 

――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 いつもの定期健診。その後は一緒にお菓子を食べたりして寛ぐ時間。それがルアン・メェイのところへ来た時の流れだけど、今回は少し違った。

 

 まず最初に定期健診をしてから、お菓子を食べるのではなく作る事に。前に和菓子を作った時と似た感じだけど、今回は宇宙ステーション『ヘルタ』で。そして作るお菓子も和菓子ではなく、洋菓子。更に今回は珍しくヘルタ本人もここで一緒に作る事に。アスターや職員達にはここへ来た事は内緒にしているらしく、知らせると自由に出来なくなるからみたい。人形越しじゃない本物に会って話したい人は大勢居そう。

 

「食材はこの通り、用意してあります」

 

「随分豪華だね。これなら、それなりのは出来そう」

 

「ん。作ろう。求めるまま、夢のパフェを」

 

 食べるのは大好き。そして作り始めた事で、製作そのものも好きになった。この前の和菓子同様、自分の作りたい物を作れるのはとても幸せだと思う。アイスクリームも、チョコレートソースも、コーンフレークや果物まで種類は沢山。そのまま食べても絶対に美味しいそれらを好きな様に組み合わせて作れる事に、ワクワクする。

 

「分かり易いわね」

 

「そうですね。最近、私も理解出来る様になって来たようです」

 

「?」

 

 薄い微笑みを浮かべてジッと見つめて来る二人。何が理解出来るのかは分からないけど、今は置いておこう。

 

 パフェと言ったらまずアイスクリームは欠かせない。最初から出来ているモノもあるけど、その材料も置いてあるのでどちらかを好きに選ぶ必要がある。私だったら材料から作るけど、ヘルタは出来ている物を使うかもしれない。ルアン・メェイはお菓子を自作するイメージがある一方、ヘルタは余り作っている姿を想像出来ないから。でも宇宙船のキッチンに使用した跡はあったから、全くしない訳では無いと思う。

 

 ボウルに材料を入れてまずは混ぜる。甘さや滑らかさなんかはこの瞬間に決まるから、最初から気を付けないと。それが終わったら冷やして固める必要があるので、本来なら時間が掛かるところ。だけどここにある冷蔵庫、冷凍庫は設備の技術レベルが違う。凍らせたい物を入れれば、電子レンジみたいに瞬間で凍らせる事が出来る。しかも味が落ちないのは、キッチンに立つ者としては凄く羨ましい機能。これがあればお菓子作りの手間は少なく、幅も大きく広がると思う。

 

「これ、便利」

 

「残念だけど、貴女の家には置けないよ」

 

「ここでしか扱えない技術で動いていますからね」

 

「残念」

 

 どんな風な仕組みかは全く分からない。だけど何となく察せる事としては、まず電気の消費が凄いと思う。一般的な家庭なら、これ一つでブレーカーが落ちるかも? その辺の問題は銀狼なら解決してくれそうだけど、分からない技術に関しては諦めるしかない。

 

 出来上がったアイスを少し味見。とても甘い。これだけだと美味しくても飽きが来てしまうけど、そこで他の味として色々なモノを乗せる事でパフェは完成する。棒状のお菓子とかも、チョコレートソースとかも全て選び放題。どれにしよう。

 

「何味にする?」

 

「私は抹茶を作るつもりです」

 

「それでお茶を点ててるの? 拘るのは良いけど、やり過ぎ」

 

「ヘルタは?」

 

「……そのままで良いかな」

 

 何か特別な事をしそうなイメージがあったヘルタは、私を見てから出来上がったアイスを見てそう言った。私を通して何かを感じているのは分かるけど、さっきと同じで分からない。今の私は白いエプロンを付けていて、髪が入らない様に後頭部の辺りで結んでいるくらい。もしかして、白いから? 印象はそうかもしれない。なら、私もそうしよう。

 

「ブルーベリーですか?」

 

「ん。ヘルタの色」

 

「ふぅん。分かってるね」

 

 紫と言えば、ブドウかブルーベリー。ヘルタの来ている服は紫が多いので、印象で味を決めるなら自然とそうなった。ヘルタの宇宙船には本人の衣裳部屋があって、そこには同じ様な服が沢山あったのを見た事がある。だから紫色が好きなのはまず間違いない。その証拠にヘルタの機嫌が目に見えて良くなった気がする。

 

「コーンフレーク、どれくらい入れる?」

 

「購入する品には大抵多く入っていますね」

 

「ああいうのは、かさを増す為にしてるんだよ」

 

「でもアイスと一緒に食べるのは美味しい。だから、無いと寂しい」

 

「それは同感。私は他に味を付けない分、気持ち多めにするから」

 

 サクサクの食感は外せない。パフェ用の容器にまずはアイスクリームを入れて、コーンフレークを少々。もう一度アイスを入れてから今度はベリー繋がりでストロベリーが合いそうなので、果物として少し入れる。丸ごとは大きいので、アイスに混ざるくらいには小さく切って。お店のパフェに入っている果物はとても小さいけど、食べ易さを考えるとああなってしまうのも少し分かる。

 

「アイスを乗せて、ブルーベリーソース。……思ったほど、紫にならなかった」

 

「仕方ありません。紫に染めるのであれば、アイスにも混ぜ込んだ方が色濃くなりますから」

 

「計画性の問題だよ」

 

 ヘルタの印象から急遽決めてしまったから、思った以上に色は出なかった。アイスクリームの白がどうしても多い感じがする。今回は仕方ない。まだ材料は沢山あるから、これを食べたら改めて次を作ってみるのも良いかもしれない。紫芋とかの味にすれば、もっと色合いも出る筈。

 

「出来ました」

 

「ん。綺麗」

 

「濃緑は一目で抹茶味だと分かる色だね」

 

 中途半端な色の出来になってしまった私と違って、ルアン・メェイの作った抹茶パフェはその見栄えからして完成度が高かった。お店で食べられるモノより明らかに豪華で、それでいて存在感も抜群。これが映えって事なのかもしれない。一応、全員のを並べて写真を撮っておこう。

 

「それでは、食べましょうか」

 

 自分たちの作ったパフェを持って、普段話をするテーブルの席に移動する。私とルアン・メェイはそのまま直接持つ中、ヘルタは魔法で浮かせて移動させていた。溶けないって点でもそうだけど、やっぱりモノを浮かせられるのはとても便利だと思う。

 

「いただきます」

 

 パフェ用の長いスプーンで一口。とても甘い味とブルーベリーの微かな酸味がちょうど良い。一口、もう一口と食べて自分の作った味はまずよく分かった。理想のパフェを作るにはもう少し計画性を持つ事は前提として、アイスの味はかなり好みの完成度だと思う。

 

「ヘルタ」

 

「はいはい。ルアン・メェイ、貴女もだよ」

 

「?」

 

「三人で交換。みんなで味を楽しむ。駄目?」

 

「なるほど。分かりました、それでは」

 

 三人で自分のパフェを交換し合う。私はヘルタのを、ヘルタはルアン・メェイのを、ルアン・メェイは私のを。ヘルタの作ったパフェはチョコもベリーのソースも掛かっていないけれど、アイスに相当の力が入っているみたい。同じアイスであっても、作り手が違えば味も変わる。私が作ったのよりも更に甘い。そういえば、ヘルタはかなり甘めの方が好きだった。

 

 何度か食べてからまた交換。もう半分くらいまで無くなって、さっきの映えではなくなったルアン・メェイのパフェ。抹茶の粉からソースまで、全てを一から作っていたので期待も大きい。

 

「苦い」

 

「ヘルタのはかなり甘いですね。この後に私のを食べるとなれば、より苦く感じる事でしょう」

 

「だね。かなり苦かったよ。食べてれば慣れて来るけど」

 

 甘いモノの後の苦みはより強くなる。抹茶の苦さはアイスの甘さ以上で、そもそもアイス自体もそこまで甘く作られていないみたい。その分サッパリとはしているから、食べていればヘルタの言う通りに慣れて食べ易くなって来る。

 

 三人で交換して食べ終わったパフェ。これだけを食べる事もあるけれど、デザートで食べる場合もあるパフェ一つでお腹いっぱいにはならない。味を変えて、また一から新しいのを作ってみよう。今度は二人が言う様に計画性をもう少し持って、より美味しいモノを求めて。




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